2017年8月8日火曜日

積水ハウスが海喜館で地面師被害

積水ハウスが東京都内の土地取引を巡り、購入代金70 億円のうち、63億円を支払ったにもかかわらず、所有権移転登記を受けられず、土地を取得できない事態になっている。地面師の被害に遭った可能性が高い。

問題の物件は東京都品川区西五反田の元旅館「海喜館」である。五反田駅徒歩3分の約600坪である。所有者は70代の女性で、抵当権などはない。

この所有者になりすました女性が偽造印鑑登録証明書や偽造パスポートなどを用いて売買契約を進めた。取引はIKUTA HOLDINGS株式会社(近藤久美代表)が、なりすまし女性から購入し、積水ハウスに転売する形式でなされた。

ブローカーが介在するところが不動産業界の不透明なところである。東急不動産だまし売り裁判の舞台となった江東区東陽のマンションも康和地所(倒産)が地上げして、東急不動産に転売した。

2017年4月24 日に売買契約が締結される。登記簿上は4月29日にIKUTA HOLDINGSに売買予約がなされた。さらに同日、積水ハウスに売買予約が移っている。

6月1日に決済がなされた。同日、所有権移転登記が申請される。報道では中間省略登記とするものがある(「積水ハウスが63億円被害 不動産業者明かす"地面師"の手口」日刊ゲンダイ2017年8月5日)。これに対して積水ハウスは「所有者から契約相手先を経て当社へ所有権を移転する一連の登記申請を行った」と説明する(積水ハウス株式会社「分譲マンション用地の購入に関する取引事故につきまして」2017年8月2日)。

6月9日に所有者側の提出書類に真正でないものが含まれていたとして、登記申請が却下される。

IKUTA HOLDINGSは旧社名を「エスラインJAPAN株式会社」(東京都世田谷区大原)と称していた。2015年12月1日にIKUTA HOLDINGSに社名を変更し、東京都千代田区永田町2-9-6 十全ビル406に移転した。ここは小林興起元代議士の事務所である。6月29日に東京都渋谷区恵比寿4丁目20番2号1001号室に移転した。

IKUTA HOLDINGSの実質的なオーナーは生田剛氏と指摘される(「【ピリ辛ニュース】東京・西五反田「海喜館」で被害63億円の積水ハウス、契約相手先「IKUTA HOLDINGS」のオーナーは生田剛という人物」東京アウトローズWEB速報版2017年8月7日)。

積水ハウスが地面師にだまされた背景として、チェックの甘さを指摘する声がある。「現在、不動産会社や住宅メーカーは2020年の東京五輪を見越して、都内一等地を買いあさっている。我先にというノリなので、チェックが甘くなっていたのかもしれない」(「土地取引で63億円損失・積水ハウス「地面師」にハメられた背景」東スポWeb 2017年8月4日)

地面師だけが犯人かは問題になる。「この種の犯罪の難しさは、なにがしかの報酬を受け取った成りすまし犯以外は、すべて「善意の第三者」を装うことができること。話を持ってきたブローカー、仲介業者、不動産業者、購入者(社)、間に入る司法書士や弁護士などが、「私も騙された」という」(伊藤博敏「積水ハウスから63億円をだまし取った「地面師」の恐るべき手口」現代ビジネス2017年8月2日)

「積水ハウスの事件でも新司法試験世代の弁護士の関与も噂されている」(鎌倉九郎「止まない地面師犯罪 犯罪的弁護士・司法書士を即時に業務停止にできるシステムが必要」2017年8月3日)。

地面師に欺かれた司法書士の不法行為責任が認められた事例がある(東京地裁平成20年11月27日判決・判例時報2057号107頁)。土地売買の所有権移転手続において、司法書士が運転免許証により本人確認を行ったが、その免許証の外観、形状の確認が不十分なものであり、偽造運転免許証であることを発見できなかった過失を認めた。代金2億円を支払ったケースで、原告自身も本人確認をしていない過失割合を2割程度とし、司法書士に約1億7000万円の損害賠償を命じた。
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