2017年7月9日日曜日

ブランズ二子玉川テラスは研究所跡地

東急不動産の新築分譲マンション「ブランズ二子玉川テラス」(東京都世田谷区玉川)は乙卯研究所(いつうけんきゅうじょ)跡地に建設される。このために土壌汚染が気になるところである。

乙卯研究所は1966年(昭和41年)から玉川で化学・薬学の研究を行ってきた。研究テーマを以下のように紹介する。「乙卯研究所には「芳香族異項環塩基の薬学的研究」という大きな研究の流れ (テーマ) があります。これはピリジン、イソキノリン、インドール等の含窒素芳香族化合物を素材として、新規な反応を開拓し、これを天然物や生理活性物質の合成などに応用利用しようとするものです」

ピリジンは吸入すると咳、めまい、頭痛、吐き気、息切れ、意識喪失が起きる。眼に触れると発赤、痛みが起きる。経口摂取すると腹痛、下痢、嘔吐、脱力感が起きる(「国際化学物質安全性カード」ICSC番号:0323)。ピリジンは化学物質排出把握管理促進法第一種指定化学物質(政令番号:259)に指定されている。

イソキノリンは皮膚に付着した場合、水と石鹸で洗うことが求められる。皮膚刺激が生じた場合、医師の診断、手当てを受ける。眼に入った場合は水で数分間注意深く洗う。眼の刺激が持続する場合は、医師の診断、手当てを受ける。飲み込んだ場合は口をすすぐ。気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受ける。

インドールは、皮膚に触れた場合、汚染した衣服を直ちに脱がし、大量の水で15分間洗い流す。医師の診断を受ける。眼に入った場合は、直ちに大量の水で15分間洗い流す。医師の診断を受ける。

東急不動産の新築分譲マンションではTHE TOKYO TOWERS(中央区勝どき)でも土壌汚染疑惑が起きた。THE TOKYO TOWERS建設地には日本食料倉庫の倉庫として利用されており、ネズミや害虫駆除のため、さまざまな駆除剤が多量に使われていた。現在は使用禁止の毒物や劇物成分が入ったものが長年に渡り使用され、土壌を汚染している可能性が高いという。中央区がミサワホーム側が所有していた頃の調査では「鉛は環境基準値の15倍、砒素は12倍」といった結果が出ていたとする(山岡俊介「土壌汚染説も飛び出す、三菱東京UFJとミサワホーム巨額債権放棄の裏側 」アクセスジャーナル2007年5月28日)。

しかもTHE TOKYO TOWERSでは購入検討者が土壌調査の報告書の提示を求めてもモデルルームにないとして拒否された。そのため、「土壌汚染の対策手順について、説明不十分である」と評価された(「マンションモデルルーム訪問日記 THE TOKYO TOWERS」2006年4月15日)。

東急不動産は川崎市宮前区の「鷺沼ヴァンガートンヒルズ」でも土壌汚染問題を起こしている。このマンション建設は住環境を無視したマンション計画であるとして住民反対運動が起きた。その後にトリクロロエチレンや鉛などによる土壌汚染が発覚し、高濃度の有害物質が検出された。これによってマンション建設は中止となった(林田力『ブランズ小竹向原と越中島トラックターミナル』「東急電鉄が鷺沼の土壌汚染訴訟で敗訴」)。

世田谷区は土壌汚染と無縁ではない。世田谷区粕谷の都立公園「蘆花恒春(ろかこうしゅん)園」から環境基準の約3倍の鉛などが検出された。土壌汚染が確認された場所1990年代にガソリンスタンドがあったという。
http://www.hayariki.net/futako/shitateru2.html
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■ 林田力 Hayashida Riki
■■ 『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』著者
■■◆ http://www.hayariki.net/

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