2017年1月8日日曜日

ブランズ川口元郷は病院マンション

東急不動産「ブランズ川口元郷」(埼玉県川口市青木)は病院と一体の分譲マンションである(「総合病院と一体のマンション 東急不が埼玉・川口で共同開発」日本経済新聞2016年12月28日)。病院と一体のマンションは普通、住民に好まれないものであるが、それをセールスポイントとするところが東急不動産の消費者無視の姿勢を示している。

ブランズ川口元郷は2016年12月に第1期、2017年2月下旬に第2期を販売する。埼玉高速鉄道の川口元郷駅が最寄り。鉄筋コンクリート造地上19階、地下1階建119戸。準工業地域にある。2018年2月上旬の竣工を予定する。

ブランズ川口元郷は医療法人新青会川口工業総合病院の建て替えに伴うマンション開発プロジェクトである。病院が敷地内の新たな場所に新病棟を建設した。旧病棟のあった場所にブランズ川口元郷を建築した。豊洲市場などで前所有者の土壌汚染が問題になるが、病院跡地も医療廃棄物による汚染の心配がある場所であり、マンション建設地としてプラス評価できるものではない。

ブランズ川口元郷は川口工業総合病院と隣接し、マンションの1階と2階にも病院の付属施設が入居する。マンション購入者は建物の管理や建て替えなどで苦労するだろう。医療法人と利害対立する問題は解決が難しい。

川口工業総合病院には救急部があり、救急車を受け入れている。病院のウェブサイト「診療部門のご紹介」「救急部」で2017年1月8日に確認したところ、救急搬送件数は2014年度1808件、2015年度1802件である。平均すると1日5件の救急搬送がある。

高齢化社会において住宅と医療の一体化にメリットを見出す考えもあるだろう。しかし、東急不動産はニュースリリースで、「早期入院・早期退院など高齢者の迅速なケアを可能とする」と書いている(東急不動産株式会社「埼玉県初の総合病院一体開発マンショ一体開発マンション」2016年12月8日)。

早期入院は結構である。これに対して早期退院は病院による入院患者追い出しが問題になっている中で無神経極まりない。病院によってメリットであっても、患者のメリットではない。結局のところ、ブランズ川口元郷は東急不動産と医療法人新青会川口工業総合病院の共同開発物件であり、病院敷地を利用した利潤追求であって、消費者のためではない。

東急不動産は江東区豊洲では同一敷地にタワーマンションと変電所を建設する。これは2016年12月23日の「金八アゴラ」で取り上げた。マンションと変電所は変な組み合わせであるが、マンションと病院も変である。
http://www.hayariki.net/tokyu/saegusa3.html
消費者無視は東急不動産消費者契約法違反訴訟と共通する。東急不動産は江東区東陽で隣地建て替えによって日照や通風がなくなることを説明せずに新築分譲マンションをだまし売りした。東急不動産は隣地建て替えによって綺麗な建物が建つことはプラスになると被害者感情を逆なでする主張を繰り返した(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』ロゴス社)。販売代理が東急リバブル、管理会社が東急コミュニティーという点も共通する。
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