2016年10月30日日曜日

HOPE第2号はエキタス特集

希望のまち東京in東部のウェブマガジンHOPE第2号はエキタス(AEQUITAS)を特集します。藤川里恵さんにインタビューし、ブラック資本主義などを論じました。エキタスは最低賃金1500円などを掲げる新しい若者らの運動です。HOPEは希望のまち東京in東部のウェブサイトから閲覧できます。希望のまち東京in東部で検索して下さい。

私がエキタスを評価する点は自分達のニーズに対してストレートな要求を出している点です。低賃金で生活に苦しいから最低賃金の引き上げを求めます。これは至極当然な求めです。ところが、日本の運動界隈では至極当然な求めが中々出てこないという不可思議な現象が起こりがちです。

貧困対策と言えば失業保険や生活保護など社会保障の充実にばかり関心が向かうためです。しかし、それらは現実に貧困に苦しむ若年層や現役世代にとって使い勝手の良い制度ではありません。運動界隈は社会主義や福祉国家のドグマに浸かって、弱者のためと言いつつも、市場経済に生きる若年層や現役世代の求めるものから遊離してしまいがちです。そのために最低賃金を上げる声は出てきそうで中々出てきませんでした。

貧困と格差を解消するために社会の再配分機能を強化すべきと言われます。しかし、再配分機能自体は中立的なものに過ぎません。富める者をますます豊かに、貧しいものをますます貧しくする方向にも機能します。現実の日本の再配分に、このような側面があることは否めません。それ故に国家の再配分を強化する見解にナイーブに賛同することはできず、既得権益の擁護への反発も生まれます。福祉制度を求めるのではなく、賃金を上げることは純粋な要求です。

一方、賃金を増やしたいならば労働組合を結成して団体交渉することが伝統的な労働運動の発想です。しかし、その労働運動の恩恵とは無縁な周辺労働者は一億総中流幻想の時代から存在しました。それが拡大したのが現代のワーキングプアです。労働運動的なアプローチだけでは、こぼれ落ちる労働者が絶対に出てきます。

実際、私が見聞きする労働問題も個別性が強く、集団的労働関係に期待しにくい、労働組合に期待しにくい問題が多いです。集団的労働関係をすっ飛ばし、全労働者に一律に適用される最低賃金アップを求めることは現場の気質に合っています。
http://www.hayariki.net/tobu/hope.html
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■ 林田力 Hayashida Riki
■■ 『東急不動産だまし売り裁判』著者
■■◆ http://www.hayariki.net/

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