2016年10月5日水曜日

大艦巨砲主義の失敗に学ぶ

このメーリングリストで軍事ブロガーの記事が引用され、軍事的な議論がされることは面白いです。
以下に感想を書きました。

大艦巨砲主義の失敗に学ぶ
http://www.hayariki.net/poli/sdf.html

中盤に書いた「選択と集中」が最もギャップのあるところと思います。
前世紀末に高等教育を受けた私にとって「選択と集中」「トレードオフ」「ゼロサムゲーム」という考え方は自然なものです。
ところが、社会全体のパイが拡大したかに見えた高度経済成長期を成功体験としている人々にとって、選択と集中という発想を受け付けられないのではないか、理解できないのではないかと感じることがあります。
私の問題意識は以前から若年層・現役世代の支持です。「選択と集中」に対する世代ギャップが、革新が若年層や現役世代に魅力的に映らない原因の一つと感じています。
「大型開発を中止して福祉予算に回す」は理解できます。航空主兵思想の「戦艦の建造費・維持費を戦闘機製造に回す」と同じです。
しかし、「高齢者福祉を充実させる、保育を充実させる、教育予算を充実させる」となると途端に現実感がない虚言に感じてしまいます。
「有限のリソースでAとBのどちらを優先させるか」を真剣に考えている人に対して「AもBもどちらも頑張って実現させよう」と答えるならば的外れになります。
ところが、社会全体のパイを拡大させることで豊かにしてきたと信じている世代から見れば「AかBか」と決め付けてしまう問題設定が固定観念に囚われているように映るかもしれません。
しかし、逆の立場からすると、「AもBも頑張る」の価値観押し付けこそが、AかBの何れかから撤退するという選択肢を否定する柔軟性に欠けた存在に映ります。その「AもBも頑張る」の価値観押し付けがブラックな働かせ方の原因となり、働き方改革が求められると考えます。高度経済成長期の特殊日本的ガンバリズムを否定しない立場からのアベノミクス批判が空虚に見える所以です。

--
■ 林田力 Hayashida Riki
■■ 『東急不動産だまし売り裁判』著者
■■◆ http://www.hayariki.net/

0 件のコメント:

コメントを投稿