2012年7月31日火曜日

『AKB49=?iso-2022-jp?B?GyRCIVkbKEI=?=9巻v=?iso-2022-jp?B?GyRCTlNFRE5PGyhC?=W iki=?iso-2022-jp?B?GyRCNS08VCVsJVMlZSE8GyhC?=

『恋愛禁止条例』9巻はゲコク嬢の活動が本格始動する。AKBの物語というよりも、新人アイドルのデビュー物語としての性格が色濃くなった。
ここではライバル役のアイドルが登場し、ゲコク嬢を潰しにかかる。これもフィクション性を増大させている。現実のAKBは今や押しも押されぬトップアイドルである。ハロプロと異なり、メンバーを複数事務所に所属させることで、芸能界に敵を作らないようにしている。
このライバル役は非常に性格が悪い。ゲコク嬢との対称性を際立たせ、対決を盛り上げる演出である。住まいの貧困に取り組む市民運動と貧困ビジネスのゼロゼロ物件の闘いのように。東急不動産だまし売り被害者と東急不動産工作員の闘いのように。
しかし、性格の悪いアイドル芸能人という設定は両刃の剣である。現実のAKBメンバーに対しても「実は性格が悪いのではないか」などと言われることになる。そのような憶測を強めることになりかねない。林田力『東急不動産だまし売り裁判』でマンションだまし売りの東急リバブル東急不動産の悪徳不動産業者ぶりを描写することとは意味合いが変わってくる。
http://hayariki.net/

2012年7月30日月曜日

二子玉川ライズ風害が東京新聞で報道

二子玉川ライズのビル風問題が東京新聞で報道された。二子玉川ライズは東京都世田谷区玉川の再開発であるが、住環境を破壊するなどとして広範な住民反対運動が起きている(林田力『二子玉川ライズ反対運動』)。
再開発ビルの竣工によって強いビル風が発生し、近隣住民の大きな問題になっている。ビル風によって転倒し、骨折して腕が上がらなくなってしまった老婦人がいる。ビル風に効果的な対策を採らない東急電鉄や東急不動産、再開発組合、世田谷区への住民の批判は強い。
http://hayariki.net/

2012年7月29日日曜日

Yahoo!不動産で賃貸物件探し

Yahoo!不動産など不動産ポータルサイトでは複数の物件を検索できるので便利である。多数の不動産業者の物件を好みの条件で検索できる。しかし、優良業者の物件も悪質業者の物件も同じように表示されてしまう点が難点である。ポータルサイトは情報を提供しているだけなので、ゼロゼロ物件のように問題ある業者の物件が混ざっている危険性がある。そのため、ポータルサイトで気に入った物件を見つけても、すぐに問い合わせすることは早計である。

第一に不動産業社名や免許番号を検索して過去に問題を起こした業者でないか調査する。宅建業法違反など問題業者の中には企業名や営業名を変え、宅建業免許を取得し直す悪質な事例がある。たとえば宅建業法違反で業務停止処分を受けたグリーンウッド新宿店(吉野敏和、東京都知事(9)第40352号)は株式会社アトラス(東京都知事(1)第93815号、中西真琴)になった。

それでも悪徳不動産業者を継続的に監視しているサイトなどがある。それ故に現在の企業名や免許番号で検索しても、丹念に検索すれば旧悪と結びついた情報が出てくるものである。

第二に不動産業者の所在地から、どのような業者であるか想像する。ビルの一階にあるような普通の不動産業者ならば問題ない。しかし、マンションの上階の入り辛い一室にあるような不動産業者に好んで問い合わせする消費者は多くない。不動産ポータルサイトの検索結果で表示されたならば不動産業者の実像は見えず、問い合わせへのハードルが下がる。それ故に業者のウェブページなどから店舗の外観を確認する。

第三に不動産業者の所在地と物件の所在地を比較する。目当ての物件と事務所の所在地が離れている場合は要注意である。例えば事務所は代々木であるが、物件が武蔵野市や埼玉県にある場合である。このような業者は地域密着ではない。地域密着ではないと物件についての細かな情報を押さえていないことが多い。その結果、貸し物件ではなく瑕疵物件を借りてしまったということにもなりかねない。

また、事務所と物件所在地が離れていると内見にも不便である。部屋探しは、とにかく内見である。中には事務所と物件所在地が離れていることを口実に内見をさせない悪徳不動産業者もいる。最初から地域密着ではない業者は注意することが賢明である。ポータルサイトを賢く利用して貧困ビジネスに巻き込まれないようにしよう。
http://www.hayariki.net/0/10.htm

090金融の5526番目・ゼロゼロ物件の8007番目の犠牲者

ゼロゼロ物件のグリーンウッド新宿店(吉野敏和、東京都知事(9)第40352号)では様々な被害が起きている。

宅地建物取引業者の届け出情報からグリーンウッドの廃業は確認できるが、同じ場所で別の免許番号で株式会社アトラス(東京都知事(1)第93815号、中西 真琴)として営業を続けている。アトラスは2012年5月にはアトラス東京と称していた。6月現在、ホームページのタイトルは「東京で賃貸をお探しの方必見!新宿,池袋,渋谷エリア!」と業者名を出していない。

●グリーンウッドは2008年3月26日付で埼玉県新座市内の賃貸マンションの1室の賃貸借契約の媒介業務を行った。

この業務においてグリーンウッドは以下の宅地建物取引業法違反を犯した。

(1) 重要事項説明書(法第35条書面)に、登記記録に記録された事項についての記載がない。

(2) 重要事項説明書に、契約の解除についての記載がない。

(3) 重要事項説明書に、損害賠償額の予定又は違約金に関する事項についての記載がない。

(4) 重要事項説明書に、管理の委託先についての記載がない。これら第一から第四までは宅建業法第35条第1項(重要事項説明書の不記載)に違反する。

(5) 契約締結時に、退室立会費の授受があったにもかかわらず、賃貸借契約書(法第37条書面)にその額についての記載がない。これは宅建業法第37条第2項第3号(賃貸借契約書の不記載)に違反する。

以上より、宅建業法第65条第2項(業務の停止)に基づき、東京都から業務停止処分を受けた。

●事前に内見をさせない(住まいの貧困に取り組むネットワーク ブログ「シンエイエステートとグリーンウッドに対して東京都が行政処分へ!」)

●敷金礼金をとらない代わりに、趣旨の不明確な「退室立会費」を徴収する(住まいの貧困に取り組むネットワーク ブログ「シンエイエステートとグリーンウッドの聴聞を傍聴してきました」)。この退室立会費は「おかしすぎる費用」である。消費者機構日本は退室立会費が消費者契約法第10条に違反し、無効であると指摘する(消費者機構日本「シンエイ・シンエイエステート(不動産事業者)> 貸室賃貸借契約書・短期一時使用契約書に対して是正申入れを行いました!」)。
http://www.hayariki.net/home/090.html
被害に遭われた方は自分で交渉してみても埒が明かない時は、相談機関などに相談することを推奨する。相談先として東京都都市整備局住宅政策推進部不動産業課がある。住宅政策推進部では、消費者の方からの相談に応じるため、不動産業課内に不動産相談窓口を設け、苦情や相談を受けている。行政処分歴のあるグリーンウッドとの連続性を説明すれば、迅速な対処が期待できる。

090金融の5526番目の犠牲者が出ませんように。ゼロゼロ物件の8007番目の被害者が出ませんように。ゼロゼロ物件被害者は息をひそめ、泣き寝入りするか、それとも理不尽を一人一人が拒否し、連帯し、はね返すか。貧困ビジネスのゼロゼロ物件業者の理不尽に、口を閉ざすのではなく、一人一人が宅地建物取引業法違反や消費者契約法違反に拒否し、抗議し、改善を求め、声を出し、連帯し、撤回させる。人間らしく生きていくための闘いを一人一人が自分で決めて始めていく運動が広がることを期待する。人間の尊厳と貧困ビジネスは両立しない。それ故に日本からゼロゼロ物件をなくし、ゼロゼロ物件をゼロにしよう。

林田力がゼロゼロ物件業者を調査

林田力は2012年7月に東京都渋谷区代々木などでゼロゼロ物件の問題を実地調査した。最初に宅地建物取引業法違反で業務停止処分を受けた代々木のゼロゼロ物件業者を見た。この業者はマンションの13階の一室にある。かなり入りづらい部屋と指摘されているが、その通りであった。このゼロゼロ物件業者の問題は名前を変えていることである。宅建業法違反で業務停止処分を受けた当時とは別の名前になっている。

代々木を北上すると新宿区に入る。新宿の北は新大久保である。コリアンタウン化しており、魅力的な店が並ぶ。ここにも別のゼロゼロ物件業者によるゼロゼロ物件がある。このゼロゼロ物件業者も社会の批判を集め、名前を変えて営業する点が共通する。ゼロゼロ物件は姑息である。

新大久保のゼロゼロ物件の立地は利便性がある。代々木のゼロゼロ物件業者は扱う物件が事務所とは遠く離れた多摩や埼玉、神奈川ばかりである。東京の土地勘のない上京者相手の商売とも批判されている。それに比べれば新大久保のゼロゼロ物件はまともである。
http://hayariki.net/0/13.htm
新大久保のゼロゼロ物件はカラフルであった。代々木のゼロゼロ物件業者の物件は水漏れなどの欠陥が指摘され、「貸し物件ではなく、瑕疵物件」と揶揄される。それに比べると新大久保のゼロゼロ物件は洗練されている。

一方で外観が洗練されているとの評価は物件単独で見た場合である。街並みとして見るならばケバケバしく、周囲の景観から浮いている。景観破壊のゼロゼロ物件である。賃借人を食い物にする貧困ビジネスを批判する住まいの貧困と闘う運動と街づくりを考えるマンション建設反対運動はゼロゼロ物件撲滅で共闘できる(林田力「マンション建設反対と公営住宅」)。

不動産業者選びは地域密着側型をv 林田力 wiki記者

地域密着型の業者を選択することである。「地元に精通した不動産屋を探せ」(今井学『絶対に失敗しない中古住宅の売り方・買い方』ぱる出版、2005年、29頁)。

地域密着型とは不動産業者の事務所(オフィス)のある地域の物件を中心に扱っている業者のことである。これは通常の不動産業者である。反対に事務所から離れた地域の物件ばかりを扱う業者は要注意である。たとえば代々木に事務所がありながら、立川など都下の物件ばかりを扱う業者などには注意する。物件の問題点や注意事項が説明されない危険がある。

不動産仲介業者には以下が期待される。「どこにどんな土地と住宅があるか、だれが所有しているか。どんな住宅が求められているか、学校や商店や社会施設はどこにあるか、それぞれの地域の住環境はどうか、幼児がいる家庭やお年寄りにはどこが住みやすいか」(早川和男『居住福祉』岩波新書、209頁)。これらは事務所と離れた場所の物件を扱う業者には期待できない。

とりわけ事務所から離れた地域のゼロゼロ物件ばかりを扱う業者はリスクが高くなる。事務所と離れた場所の物件ばかりを扱う不動産屋では希望立地とは異なる物件を押し付けられる危険もある。また、事務所と物件が離れていると、内見も不便である。中には内見させずに契約を迫る業者も存在する。その種の不動産業界のゴキブリのような忌むべき業者は論外である。絶対に契約をしてはならない。
http://hayariki.net/0/8.htm

二子玉川ライズは減築をv 林田力 wiki記者

二子玉川東地区再開発地域はダウンゾーニングし、二子玉川ライズは減築すべきである。東京都世田谷区の二子玉川東地区再開発(街の名称:二子玉川ライズ)に対しては住環境を破壊し、税金の無駄遣いであるなどとして広範な住民反対運動が起きている。ビル風による転倒者が出るなど現実の被害も発生している。

二子玉川ライズが竣工しても二子玉川ライズ反対運動は終わらない。実質和解という異例の決着となった二子玉川ライズ住民訴訟では裁判長が住民と世田谷区の双方に健全な街の発展のための努力を求めた(林田力『二子玉川ライズ反対運動2』86頁)。マンション竣工という既成事実によって終わらせようという不動産業者の醜い発想は通用しない。

単なるマンション業者と異なり、東急電鉄・東急不動産の恐ろしいことは住民の入れ替えを狙っているところである。玉野和志・首都大学東京教授は二子玉川ライズ検証シンポジウムで二子玉川ライズによって玉川がスーツを着ている人など大人と呼ばれる人の街になったと分析する。ここには気楽な格好をした若者が来るよりは、スーツを着た人に来てほしいという東急の意図があるとする。

東急は渋谷再開発でも大人の街を目指すとしており、女子高生らによって牽引された渋谷の個性を潰している。また、東急大井町線などの高架下住民を追い出し、高架下のレトロなコミュニティーを破壊している。もし東急の思惑通りに住民が入れ替えられてしまったならば反対運動は死滅する。しかし、玉野氏は市街地の中の農地や工業地帯の中の漁村の例を出して旧住民が残ること、一度出た住民が戻ってくると力説した。それが「人が土地に住み着くということである」と。二子玉川反対住民も存続しつづけるだろう。

二子玉川ライズ反対運動の方向性はダウンゾーニングと減築である。ダウンゾーニング(downzoning)は容積率を引き下げる手法である。規制緩和の先進国と言われることが多い米国で生まれた手法である。容積率を減少させることで、過剰な開発による人口増からの環境悪化を抑制し、市街の質を確保する。市場原理主義者は都合の良い米国像を持ち出すが、建築規制の点で米国から学ぶことは多い。
http://hayariki.net/2/27.htm
もともと二子玉川東地区再開発地域は超高層ビルを建設できない建築規制の厳しい地域であった。それが世田谷区と東急の密約を契機として容積率が緩和されてしまった。それを本来の規制値に戻すことは住民運動の使命である。超高層ビルが竣工しようと、あるべき容積率を検討し直す作業は必要である。

竣工した超高層ビルは減築を目指すべきである。西ヨーロッパでは減築が普及している。「再開発にともないがちな高層住宅は高齢者や子どもを孤立させることが明らかになるにつれ、高層住宅の建設を中止する国がふえた。既存の高層住宅はこわして三〜六階建て(むろんエレベーターはある)に建て替える。イギリス、フランスなどの都市を訪れると、どこでも高層住宅を次々と爆破して中低層住宅に変えているのに目を見張る。」(早川和男『居住福祉』114頁以下)。

二子玉川ライズ検証シンポジウムでも岩見良太郎・埼玉大学教授が減築について言及している。ビルが建てられたら反対運動は終わりではなく、二子玉川ライズは減築の先進事例を目指すべきである。

2012年7月28日土曜日

官邸前デモの特色と時間厳守の是非

官邸前の脱原発デモが大きな盛り上がりを見せている。参加者が数万人規模というだけでも現代日本では快挙である。この官邸前デモは従来のデモと比べると特色がある。

第一に個人主体であることである。Twitterなどから情報を得た個人が自発的に参加している点が特徴である。参加者も子ども連れの主婦、仕事帰りの会社員、高齢者など幅広い。政党や労働組合が動員する従来のデモとの大きな違いである。労働組合などの旗を掲げることさえも禁止する徹底ぶりである。

第二に脱原発というシングルイシューを掲げた点である。2005年の郵政解散総選挙で郵政民営化というシングルイシューを掲げた小泉純一郎首相(当時)の自民党が圧勝した経験から、シングルイシューに好印象を抱かない左派も多いが、シングルイシューの悪玉視は筋違いである(林田力「シングルイシューの重要性」PJニュース2010年5月28日)。

この点で官邸前デモは脱原発と関連性の高い被災地のガレキ受け入れ問題でも賛否両論を包含する寛容さを持っていた。管見はガレキ受け入れに反対であるが、北九州市の暴力的なガレキ受け入れ拒否行動などに見られる偏狭な放射脳は支持できない(林田力「放射脳は脱原発に有害」)。放射脳の偏狭さは脱原発の広範な支持を破壊する可能性が高い。

第三に時間厳守である。デモ終了時にデモ主催者が散会を参加者に求めたほどである。批判者は単に集まって時間が経過して解散するだけでは世の中を変えられないと主張する。警察との馴れ合いであると弾劾し、「警官隊と衝突してでも官邸前を占拠しろ」という類の過激な意見もある。

この種の批判にデモ主催者の苦労を無視した傍観者の無責任さを感じてしまう。もともと労働組合の旗さえも認めないソフト路線を採ることで普段はデモに参加しない層を取り込むことができた。警察との衝突というような過激路線は自己否定になる。

デモ参加者は主催者のために集まった訳ではなく、主催者に散会を求める権利はないとの意見がある。しかし、これは現行のデモの制度を無視している。主催者の立場では散会を求めることは当然になる。

デモ参加者が数で警官隊を圧倒していたのだから、大人しく解散する必要はなかったとの指摘もある。この考えでは警官隊が優勢な通常のデモでは警官隊が好きに弾圧しても文句を言えなくなる。デモを否定する危険な論理になる。
http://hayariki.net/3/50.htm
海外では大規模デモが起きれば警官隊との衝突の一つや二つ起きてもおかしくないことは確かである。日本が異常であり、日本人の奴隷根性を批判することは可能である。

しかし、問題は扇動者に自分自身が逮捕されて投獄される覚悟があるかという点である。何度も逮捕された経験のある活動家の批判ならば説得力がある。これに対して自分の逮捕を想定していないならば無責任である。

藤本ひとみ『バスティーユの陰謀』に登場するカミーユ・デムーランを連想する。デムーランはパレ・ロワイヤルで群衆に向かって「武器を取れ」と演説し、バスティーユ襲撃の口火を切った人物である。物語中でもデムーランは民衆に蜂起を促すが、彼自身はバスティーユには向かわない。「殺されるのは民衆の役目」と高みの見物を決め込む。

また、ジャーナリストの批判者にはジャーナリストという職業的利害が見え隠れする。デモが警官隊と衝突した方がニュース記事になる。それ故に主催者が解散を宣言して散会したことが面白くないという心理が働く。本来は大規模なデモが行われたことをストレートに評価できる筈である。

--
林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』
http://hayariki.net/
http://hayariki.zero-yen.com/

東急大井町線高架下住民追い出しと転居の弊害

東急は秘密主義や住民への不誠実な対応で住民反対運動が続出するという問題を抱えている(「「ブランド私鉄」東急沿線で住民反対運動が噴出するワケ」週刊東洋経済2008年6月14日号)。東急不動産(販売代理:東急リバブル)が不利益事実を隠して新築マンションをだまし売りする東急不動産だまし売り裁判も起きた(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』)。高架下住民への一方的な立ち退き要求も同根の問題である。
鉄道高架下の建物は鉄道高架橋とは独立した構造を持ち、土地に定着し、周壁を有し、永続して建物の用に供することができる。所有権や賃貸借の対象になり、不動産登記も可能である。高架下の建物は高架下に暮らす人々の生活や営業の基盤であり、コミュニティーがある。
店舗はリーズナブルな料金で、何とも風情がある。高架下には近現代の歴史が詰まっている。高架下を「大都会の歴史と発展の生き証人」と位置づける書籍もある(小林一郎『「ガード下」の誕生——鉄道と都市の近代史』祥伝社新書、2012年)。望ましい高架下空間の利用法の一つを「記憶を残す装置」であるとする論文もある(平山隆太郎「鉄道高架下空間に対する住民の意識に関する研究」早稲田大学大学院理工学研究科建設工学専攻景観・デザイン研究室2007年度修士論文、2008年2月8日)。
鉄道は公共性の高い事業である一方で、沿線住民にとっては線路が街を分断し、騒音・振動の被害もあるという迷惑施設の側面もある。その鉄道のマイナス面も補い、共存共栄する形で発展してきたコミュニティーが高架下である。その高架下のコミュニティーを鉄道会社である東急電鉄が破壊しているところに東急の問題性が現れている。
日本では知られていないが、転居は大きな負担である。特に高齢者にとって負担が大きい。「一般に高齢になってからの転居は「精神的卒中」といってよいほど深刻な事態を招きがちで、避けるにこしたことはない。」(早川和男『居住福祉』110頁)。
転居の弊害に対する日本人の意識が低い点も住まいが市場原理に委ねられていることが背景である。「日本の不動産業者や仲介業者は買い替え、引っ越しで食っているのだから警告するはずはない。」(113頁)。古くから居住している東京都品川区の東急大井町線高架下住民を追い出す東急電鉄は非道である(林田力『二子玉川ライズ反対運動2』151頁)。
http://hayariki.net/tokyu/ohimachi.html

北本市中1女子イジメ自殺訴訟の不当判決に抗議します

【転載転送歓迎】市民が求め創るマニフェストの会

北本市中1女子イジメ自殺訴訟の不当判決に抗議します

貴部裁判官は7月9日、平成19年(ワ)第2491号損害賠償請求事件で原告らの請求を棄却する不当判決を下しました。これは、イジメに対する無理解に基づくものであり、市民感覚から乖離した判決です。このような判決が言い渡されたことに強く抗議します。
2005年10月に自殺した埼玉県北本市立中1年の中井佑美さん(当時12歳)は同級生から「きもい」と悪口を言われ、下駄箱から靴を落とされ、「便器に顔をつけろ」と言われるなどのイジメを受けています。それにもかかわらず、判決は「一方的、継続的ではなく、自殺の原因になるようないじめがあったとは認められない」としました。これは「一方的」「継続的」の言葉を誤っています。
佑美さんが同級生に対しても「きもい」などの悪口を言い、同級生の靴を隠し、同級生に「便器に顔をつけろ」と言っていた場合にのみ「一方的でない」と言えるものです。
また、佑美さんは小学生の頃から、イジメを受けており、継続的ないじめです。担任教師との交換日記には、イジメの事実が記されています。このような言葉の使い方が許されるならば裁判官の恣意によって、どのような事実認定も可能になってしまいます。

遺書には「生きるのに疲れました。本当にごめんなさい。死んだのはクラスの一部に、勉強に、テストのせいかも。楽しいこともあるけどつらい。いやな事は何億倍もあるから」と書かれていました。判決はイジメが原因であることを明記していないことから「遺書の内容から自殺を決意した原因を特定するのは困難」とします。しかし、「クラスの一部」との表現から一部の同級生のいじめが自殺の原因であると容易に推察できます。判決はイジメ加害者を指弾できないイジメ被害者の心理を理解していません。いじめは明らかな人権侵害です、
司法に携わるものが人権侵害を放任することは許されることではありません。
私たちはこの不当判決に対し抗議致します。           以 上
http://hayariki.net/mani/ijime.html

2012年7月27日金曜日

アデュー東急リバブル東急不動産

林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』(ロゴス社)は「さよなら東急リバブル東急不動産」「グッバイ東急リバブル東急不動産」「アデュー東急リバブル東急不動産」と語っている。現代の若者には「さよなら」という言葉が大げさすぎるほど既に東急リバブルや東急不動産に対する信頼は失墜している。『東急不動産だまし売り裁判』の本質は何か。消費者運動はどこへ向かうべきか。東急リバブルや東急不動産が再起を果たすには、まず『東急不動産だまし売り裁判』を直視しなければならない。
『東急不動産だまし売り裁判』は分譲マンション購入のリスクを明らかにした。やはり今時の若者には持ち家に対する思い入れは乏しくなっている。東日本大震災は超高層マンションの脆弱性を明らかにした。部屋の内装を自由に改修できる賃貸マンションなど賃貸住宅の選択肢も広がっている。物件を購入しなければ不可能であった部屋の改装も物件購入という過大な出費なくして実現可能である。
ゼロゼロ物件や追い出し屋など賃貸住宅にも悪徳不動産業者の問題は存在するものの、良質な賃貸住宅が普及すれば持ち家の優位性は空虚な所有欲を満たすこと以外はなくなる。売る側にも買う側にも感動がなくなったにもかかわらず、不動産業者はマンション建設と叩き売り競争に突き進んでいる。
『東急不動産だまし売り裁判』で言及された東京都世田谷区の「二子玉川ライズ タワー&レジデンス」は一例である。住民から反対を受けても、東急電鉄や東急不動産は再開発にしがみつこうとしている。住民が目を輝かせるような街づくりとは対極に位置する。何が何でも再開発を続ける東急電鉄や東急不動産に怒りを覚える。二子玉川ライズは密室での拙速な議論のみではなく、市民に開かれた熟議を通して再検討されるべきである。現実を直視し、住まいのあり方を考えてみたい。
『東急不動産だまし売り裁判』は日本社会に突きつけられた課題である。改めて言うまでもないことであるが、不動産トラブルの動きには目まぐるしいものがある。現代は、あまりにも多くの情報が押し寄せている。中には東急グループのキャッチコピー「美しい時代へ」のように内実を伴わず、ノイズに近い情報もある。そのような情報に惑わされず、自分にとって必要な情報は何かを見極めることが大切になる。
この点で『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』はマンション購入検討者の転ばぬ先の杖となり、不動産トラブルの被害者の指針となる。『東急不動産だまし売り裁判』は裁判闘争の素晴らしい結実であり、社会への還元である。『東急不動産だまし売り裁判』にはマンションだまし売りの恐怖の様が描かれている。『東急不動産だまし売り裁判』で暴かれた東急不動産の姿はshallow(薄っぺら)でairhead(頭が空っぽ)であった。しかも自己保身に躍起になっており、呆れてしまう。東急不動産は、もはや終わっている。廃業すべき段階である。
東急不動産だまし売り裁判を受け、日本の消費者運動を世界が注目している。東急不動産への批判が成功しなければ、世界の人々は「まだ日本はこりないのか」「だから日本は信用できない」と軽蔑するだろう。未来の人々は「何故、東急不動産だまし売り裁判で東急不動産を批判しなかったのか」と私達を責めるだろう。そして新たな東急不動産だまし売り被害が続くだろう。東急不動産だまし売りにメスを入れることは、閉塞感が充満する日本産業の再生にも大きなヒントを与えることになる。
http://yaplog.jp/hayariki/archive/649

2012年7月26日木曜日

東急不動産だまし売り裁判と居住福祉v林田力

日本の住宅政策の問題点は、住宅の供給と確保を市場原理に委ねていることである。103ページ。総理府社会保障制度審議会は1962年に「社会保障制度の総合調整に関する基本政策についての答申および社会保障制度の推進に関する勧告」で「住宅建設は公営住宅を中心とし、負担能力の乏しい所得階層のための低家賃住宅に重点をおくよう改めるべきである。」と指摘した。現実は逆であった。
「戦後、企業および公共団体は一貫して土地と住宅を利潤追求の手段にし、それゆえに政府も自治体も、居住の権利をタブー化せざるをえなかった。」171ページ。
だからマンションだまし売りの東急不動産だまし売り裁判や貧困ビジネスのゼロゼロ物件など悪徳不動産業者が横行する。
転居の弊害を指摘する。「一般に高齢になってからの転居は「精神的卒中」といってよいほど深刻な事態を招きがちで、避けるにこしたことはない。」110ページ。古くから居住している東京都品川区の東急大井町線高架下住民を追い出す東急電鉄は非道である(林田力『二子玉川ライズ反対運動2』)。
転居の弊害に対する日本人の意識が低い点も住まいが市場原理に委ねられていることが背景である。「日本の不動産業者や仲介業者は買い替え、引っ越しで食っているのだから警告するはずはない。」113ページ。メジャー英国首相は「ホームレスは目障り。観光客や買い物客を繁華街から遠ざける」と発言して世論の猛反発を浴びた。しかし、日本ではホームレス排除が社会の無関心の上に強行されている。
「わが国には、市民の生命や環境の破壊、住民の追い出しなど反社会的行動を恥じない企業が多すぎる」192ページ。東急リバブル東急不動産東急電鉄は典型である。
「住宅問題はたいてい、個人の問題として個別にあらわれる。」197ページ。それ故に『東急不動産だまし売り裁判』という形で公刊されることに意義がある。
http://hayariki.net/

二子玉川ライズは時代錯誤v林田力Wiki=?iso-2022-jp?B?GyRCNS0bKEI=?=者

二子玉川ライズは時代錯誤である。街づくりの先進地域である西ヨーロッパでは都市再開発が中止されている。再開発の弊害が大きいためである。再開発はコミュニティを破壊する。そのために「既存住宅の修復事業が住宅政策、都市政策の中心になっている。」『居住福祉』114ページ。
開発優先区政からの転換を訴える「新しいせたがやをめざす会」でも、リフォーム助成の拡充が提言された。新しいせたがやをめざす会での提言は住宅政策を念頭に置いたものではないが、住宅政策からも支持できる。
また、「再開発にともないがちな高層住宅は高齢者や子どもを孤立させることが明らかになるにつれ、高層住宅の建設を中止する国がふえた。既存の高層住宅はこわして三〜六階建て(むろんエレベーターはある)に建て替える。イギリス、フランスなどの都市を訪れると、どこでも高層住宅を次々と爆破して中低層住宅に変えているのに目を見張る。」『居住福祉』114ページ以下。アメリカでは容積率を減らすダウンゾーニングをしている。二子玉川ライズも減築が将来的な目標になる。
再開発などで「小売り商店をなくすことは、まちを壊し、住みにくくすることである。」126ページ。
「日本ほど周辺環境と関係なく建物を建てられる国は他の先進国には見当たらない。」142ページ。二子玉川ライズは国際感覚から逸脱する。
「住民の希望や意見に基づくまちづくりを実現することが、市民のための再開発であり自治体の果たすべき役割である。」157ページ。
「市民主体のまちづくりは人権を守る大切な要素」163ページ。
http://hayariki.net/

2012年7月25日水曜日

居住福祉v林田力Wiki記者レビュー

早川和男『居住福祉』は福祉の観点から住まいを考える新書である。住まいの貧困が日本社会の人心の荒廃の一因であるとし、居住福祉社会を新しい時代の文化として作り上げていくことを訴える。15ページ。
北欧では「福祉は住居にはじまり住居におわる」と言われるが、日本の住まいに対する意識は低いと「はしがき」で著者は指摘する。著者の嘆きは正しい。住まいは人権という意識の低さがゼロゼロ物件のような貧困ビジネスを横行させた。
「町なかの民間借家などに住む住民が、行政の再開発事業とそれにからむ暴力的地上げなどで追い立てられる事態が再びぶり返し、人々を居住不安に陥れている。」8ページ。これは東京都世田谷区の二子玉川RIZEや品川区の東急大井町線高架下に該当する(林田力『二子玉川ライズ反対運動2』)。二子玉川では駅前の中小地権者は追い出され、東急電鉄・東急不動産の商業施設・二子玉川RIZEショッピングセンターやオフィスビル・二子玉川RIZEオフィスになってしまった。東急大井町線高架下住民は東急電鉄から一方的な立ち退き要求を受けている。
住居で日照が重要であることを明らかにする。阪神大震災で「隣の家が壊れて空き地になって、自分のアパートに日があたるようになった。今までは日があたらず、湿気も多かった。」という住民は「かぜひかなくなった。咳一つでない。」と語る。38ページ。
別の箇所では「日照・通風・採光の不良は室内を不衛生にし、呼吸系疾患や骨粗鬆症やくる病などの原因となるだけでなく、健康回復への意欲を失わせる。通風の悪さによる夏の暑さは食欲不振などから体力の衰弱をもたらしている。」66ページ。
これは東急不動産だまし売り裁判でも共通する。東急リバブル東急不動産は隣地建て替えという不利益事実を隠して新築マンションをだまし売りした。隣地建て替えにより、日照・眺望がなくなり、通風も悪化した。消費者契約法によって売買契約を取り消し、売買代金を取り戻した(林田力『東急不動産だまし売り裁判こうして勝った』)。東急不動産だまし売りマンションから出ていったことで、以前よりも健康になった。公園の問題も指摘する。大規模公園を防災公園とする傾向がある。しかし、本書は以下のように批判する。「大規模な公園は、たどり着くまでの距離が遠い、日常的に役立たない、などの欠陥をもっている。日常、市民の居住や生活環境に無関心で、ことさらに防災公園をいうのはまやかしである。」41ページ。
反対に「長田区内の小さな公園で火が止まった」と住宅地内の小規模公園を評価する。40ページ。二子玉川東地区再開発でも駅前から離れた場所に巨大な防災公園が作られるが、住民のためになっていない。
http://hayariki.net/

北本いじめ自殺裁判が控訴

北本いじめ自殺裁判の原告が東京地裁民事第31部判決を不服として控訴した。自殺した中学一年生の両親が損害賠償を求めて提訴した訴訟である。
同級生から「きもい」などの悪口を言われ、靴を隠され、「便器に顔をつけろ」と言われたなどの事実があった。しかし、東京地裁判決は「一方的継続的ではない」として、いじめを自殺の原因と認めなかった。
この判決に対しては市民感覚から外れていると大きな批判が起きている。法律論以前に日本語の使い方に疑問がある。被害者が悪口を言われる一方ならば、一方的ないじめである。いじめは小学生の頃から行われており、十分に継続的である。
東京地裁の審理では判決直前の裁判長の交代にも疑問が提示されている。交代したばかりの裁判長が準備書面や証拠を全て理解した上で判決を書いたかという疑問である。実際、意見書を出した専門家から「裁判官がきちんと読んだのか」という声が出たと報道された。控訴審では一審の進め方の問題点も議論されると予想される。控訴審の展開に注目したい。

2012年7月24日火曜日

埼玉県北本市・中1女子いじめ自殺訴訟への反応2

「北本市のいじめ自殺のほうがずっと陰湿でなかなか裁判所には伝わらないけど遺族の気持ちも汲んであげなよ」
「親がもらったアンケート資料は殆ど全て一文字残らず黒塗りのものだった。これっておかしいよね。最初からいじめではないという勝手な学校・教育委員会側判断によるものと思われる。」
「「いじめがあったとは認められない」なんてふざけた判例を残すべきではない」
「どうして明らかな犯罪行為を裁くことができないんだ?今後も犠牲者が出る可能性を広げた判決に唖然とする。」
「いじめがなかった根拠を述べよ!!」
「実際いじめはあったと思うし、裁判所もグルで隠したんだろうな。」
「徹底的に再調査した方がいいだろうなぁ  事なかれ主義は のちに真実をねじ曲げてしまう可能性が高いぞ〜」
http://space.geocities.jp/ijime_saiban/

放射脳とカルトv林田力Wiki記者

なんでもかんでも放射能のせいにし、放射能の危険性デマを撒き散らす放射脳はカルトであると指摘される。放射脳とカルトの共通性は盲信という点に負っているが、もう一つの共通点もある。それは悪徳商法である。カルトの多くは霊感商法など金儲けと結び付いている。これは放射脳も同じである。
放射脳は放射能危険デマで不安を煽り、安物のガイガーカウンターを売り付ける。安物のガイガーカウンターでは正確な測定ができないと国民生活センターが注意喚起している。
より悪質な事例もある。貧困ビジネスのゼロゼロ物件業者が福島県民などの不安を煽って自主避難を勧め、劣悪なゼロゼロ物件に住まわせようとしている。もともとゼロゼロ物件業者は非正規労働者などをカモにしていたが、社会問題となり、ゼロゼロ物件の悪質性は知れ渡った。宅建業法違反で業務停止処分を受けたゼロゼロ物件業者もいる。そこで東日本大震災をビジネスチャンスとし、自主避難者を新たなカモにしている。林田力
http://hayariki.net/

代々木ゼロゼロ物件問題v林田力W iki=?iso-2022-jp?B?GyRCNS08VBsoQg==?=

東京都渋谷区代々木などでゼロゼロ物件の問題を調査した。代々木のゼロゼロ物件業者は内見をさせないなどと市民団体から批判された。重要事項説明義務違反や賃貸借契約書に記載なく退室立ち会い費なる趣旨の不明確な金銭を徴収したとして宅建業法違反で業務停止処分を受けた。
この代々木のゼロゼロ物件業者はマンションの13階の一室にある。かなり入りづらい部屋と指摘されているが、その通りであった。マンションは内廊下の形式で外が見えず、閉じ込められた感覚になる。竣工当初はホテルライクな内廊下として高級感を売りにしたと予想されるが、薄暗くて汚れが目立つ内廊下では幽霊屋敷である。
普通の不動産業者は一階に入居する。壁をガラス張りにしており、物件情報を多数掲載している。それによって、どのような物件を扱う業者かを確認した上で入店できる。ところが、代々木のゼロゼロ物件業者には、それがない。入店したくない不動産業者である。
このゼロゼロ物件業者の問題は名前を変えていることである。宅建業法違反で業務停止処分を受けた当時とは別の名前になっている。不動産業者の行政処分歴は不動産業者選びの重要な要素である。業者名を変えることは消費者を欺く商法である。
もう一つの問題は不動産ポータルサイトに物件広告を出していることである。不動産ポータルサイトは多数の不動産業者の物件を好みの条件で検索できるために便利である。一方で優良業者の物件も悪質業者の物件も同じように表示されてしまう点が難点である。マンションの中の入りづらい一室の不動産業者に好んで問い合わせする消費者は多くない。しかし、不動産ポータルサイトの検索結果で表示されたならば不動産業者の実像は見えず、問い合わせへのハードルが下がる。その結果、貧困ビジネスに巻き込まれる消費者も出てくる。
代々木を北上すると新宿区に入る。新宿の北は新大久保である。コリアンタウン化しており、魅力的な店が並ぶ。ここにも別のゼロゼロ物件業者によるゼロゼロ物件がある。このゼロゼロ物件業者も社会の批判を集め、名前を変えて営業する点が共通する。ゼロゼロ物件は姑息である。
ゼロゼロ物件はカラフルであった。代々木のゼロゼロ物件業者の物件は水漏れなどの欠陥が指摘され、「貸し物件ではなく、瑕疵物件」と揶揄される。それに比べると新大久保のゼロゼロ物件は洗練されている。
また、代々木のゼロゼロ物件業者は事務所は都心にありながら、扱う物件は多摩や埼玉、神奈川ばかりである。東京の土地勘のない上京者相手の商売とも批判されている。それに比べれは新大久保のゼロゼロ物件は利便性はある。
一方で外観が洗練されているとの評価は物件単独で見た場合である。街並みとして見るならばケバケバしくて周囲の景観から浮いている。景観破壊のゼロゼロ物件である。賃借人を食い物にする貧困ビジネスを批判する住まいの貧困と闘う運動と街づくりを考えるマンション建設反対運動はゼロゼロ物件撲滅で共闘できる。林田力
http://hayariki.net/

2012年7月23日月曜日

ゼロゼロ物件詐欺とTPPの親和性v 林田力 wiki記者

貧困ビジネスの最右翼であるゼロゼロ物件詐欺とTPPには親和性がある。ゼロゼロ物件は敷金・礼金0円・保証人なしなどをセールスポイントとしながら、退室立会費など様々な名目で料金や違約金を徴収して賃借人を搾取する貧困ビジネスである。敷金・礼金ありの通常の物件よりも実は割高ということもある。ゼロゼロ物件では追い出し屋による人権侵害行為も横行した。

ゼロゼロ物件被害の報道やゼロゼロ物件業者の行政処分などによって、ゼロゼロ物件の危険性は知れ渡ったことは歓迎できる。一方でゼロゼロ物件被害が広がった背景として、ゼロゼロ物件の見かけの「消費者利益」に注意する必要がある。敷金や礼金は消費者を無視した日本の不動産業界の閉鎖性・前近代性を象徴する慣行である。それ故に敷金や礼金なしを謳うゼロゼロ物件には見かけ上は消費者ニーズに即する面があった。これが見かけの「消費者利益」に過ぎず、消費者を害するものでしかなかったことは言うまでもない。

この見かけの「消費者利益」はTPPにも登場する。「安い輸入食品を購入できる」という議論である。これは特に消費者対生産者という枠組みからTPPへの賛成意見として一定の支持がある。この種の「消費者利益」に対してはゼロゼロ物件を引き合いに出すことが対抗策になる。TPP推進派は「第三の開国」などと近代的イメージを振りまくが、卑しい貧困ビジネスとして評価の定まったゼロゼロ物件と重ね合わせることで、その近代性の虚飾を削ぎ落すことになる。
http://www.hayariki.net/0/13.htm
現実問題として敷金には賃借人の信用という意味がある。ゼロゼロ物件で高額な違約金や追い出し屋が登場する背景には敷金ゼロのために賃料の担保がないという側面もある。これまでは退去時に敷金が返還されないという不合理があったが、賃借人の運動によって返還率が高まっている。消費者運動としては敷金ゼロではなく、敷金の返還を求めることが正しい方向性になる。同様に日本の食料品の流通に問題があるとしても、TPPという見せかけの「消費者利益」に欺かれてはならない。

吉竹幸則『報道弾圧』

第41回草の実アカデミー「長良川河口堰報道弾圧をめぐる三つの闇 〜朝日新聞の闇・官僚(建設省)の闇・裁判所の闇〜」は2012年7月21日に新宿区大久保地域センターで開催された。

講師は元朝日新聞記者で『報道弾圧』を刊行した吉竹幸則氏である。吉竹氏は長良川河口堰の問題を精力的に取材したが、記事が掲載されないという「報道弾圧」を受けた。

三重県の長良川河口堰は治水と利水を目的として計画されたが、生態系や漁業への悪影響から反対運動が起きた。開発と環境の対立、巨額の税金を費やす公共事業の必要性など今日的な問題の先駆けでもある。その意味では東京都世田谷区の二子玉川ライズ問題にも通じる。二子玉川南地区でも住民から不要と批判される多摩川の堤防建設が強行されている(林田力『二子玉川ライズ反対運動』)。

吉竹氏は河口堰建設を推進する建設省が長良川河口堰の必要性として喧伝する洪水の危険性が嘘であることを暴く。著者は不等流計算を行った結果、計画高水量の出水でも大半の地点で計画高水位を下回り、僅かに上回るところでも最大23センチメートルのオーバーで、河口堰を作る必要はないという事実を突き止めた。

しかし、紙面への掲載は認められなかった。著者は粘り強く掲載を求め、1993年にようやく掲載されたが、続報は出なかった。しかも吉竹氏は記者を外されて窓際に追いやられてしまう。それでもコンプライアンス委員会に申し立てるなど社内で孤独な闘いを続けた。定年退職後に報道実現権侵害、名誉毀損などを理由に朝日新聞社を提訴した。

本人訴訟で最高裁まで争ったが、一度も実質審理が行われなかったという。証人申請などを準備していたものの、申し出る暇もなく結審となってしまった。本人訴訟において当事者の手続き保障が無視されている実態が浮かび上がる。
http://hayariki.net/3/36.htm
吉竹氏は記事を止めた朝日新聞社の体質を批判するが、トヨタ自動車など他社の取材経験も踏まえて日本企業がダメになった理由を一般化する。それは労務総務系の連中が企業の中核に居座り、内向きの派閥を作ったことである。これでは現場はスポイルされ、企業が成長しないことも当然である。

また、長良川河口堰のような無駄な公共事業を止められなかったことが現代の大増税という形で国民に跳ね返っているとまとめる。この点では無駄な公共事業である二子玉川ライズに反対する運動の責任も重大である。

--
林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』
http://hayariki.net/
http://hayariki.zero-yen.com/

2012年7月22日日曜日

北本市いじめ自殺裁判Q&Aサイトの反応

「北本市のいじめ自殺裁判。やはり、裁判官は屑だと確信した。」
「みんなで東京地裁、北本中にメール、ファックス、電話で抗議しましょう。」「小さな力でもみんなで力を合わせれば道は開けます。」
「当然「何を根拠に」と疑ってしまう判決だと思います。」
「裁判官の認識不足による判断間違いであり、不当判決です。北本中の不当判決は東京地裁と、北本中に電話、ファックス、メールして抗議しましょう。」
「資料全部黒塗りで、いじめがあったとは認められないって、論理的思考回路がないとしか言いようがないです。」
「これが、全国のいじめをしている子供達やいじめられている子供達にどう影響するか、
裁判官は考えることもないのでしょう。これで、いじめをしている子供はエスカレートするでしょうし、いじめられている子供は絶望するでしょう。」
「裁判長に「(市や教育関係者から)いくら包まれたの?」と聞きたくなるような判決でしたね。」
「自殺した人たちを冒涜してるとしか思えない、気の毒すぎます」
http://space.geocities.jp/ijime_saiban/

この声が届く先v林田力Wiki記者レビュー

『この声が届く先』は私立探偵を主人公としたシリーズ物の一作である。冒頭から主人公ビル・スミスはピンチに陥る。相棒のリディア・チンを誘拐したと電話で告げられた。犯人が自分に恨みを抱いていることは分かるが、逆恨みされる可能性は複数存在し、犯人の正体を特定できない。これは林田力にも思い当たる。林田力もインターネットで誹謗中傷を受けたが、最初は犯人を見極められなかった。最終的に犯人は宅建業法違反を告発したゼロゼロ物件業者であると判明し、ゼロゼロ物件業者の批判を続けることでゼロゼロ物件業者は廃業した。主人公が犯人の正体に気付いた際に「どうして、いままでわからなかったのだろう。思い当たらなかったのが不思議なくらいだ」と振り返る。136頁。これも林田力も同じであった。
中国系アメリカ人が重要な役回りをする。多民族国家アメリカの実情を反映している。主人公らはGoogleマップやストリートビューを使用して手がかりを得ようとする。30頁。現代的な事情が反映されている。日本の土地共有持分等確認の裁判でも、ストリートビューで取得した被告宅の写真が証拠として提出された。
http://hayariki.net/

Re:埼玉県北本市 中1女子いじめ自殺訴訟判決への反応

お返事ありがとうございます。
「戦後の左翼が台頭して来た日本では加害者の人権は擁護することに一生懸命でも、被害者の人権はなおざりにされて来ています。ここが問題で、泣き寝入りが多い問題もここに根本原因があります。」
実を申しますと、私は左派にシンパシーを抱く面もありました。派遣村が象徴するように実際に苦しむ人、困っている人を救おうと取り組むのは左派であると考えていたためです。派遣村に集った左派系団体の一部には憲法改正阻止など貧困問題とは関係の薄いイデオロギー主張に利用しただけとの批判があります。それでも何もしないより、はるかに素晴らしいものと評価します。
これに対して右派には苦しむ人や困っている人を自己責任論で切り捨てる新自由主義の冷酷さを感じていました。これは私が社会意識を深めた時期は小泉政権期からという点に負っています。御指摘の「泣き寝入りが多い問題」は新自由主義の自己責任論が元凶と考えています。
このような私ですので、左派との接点の方が多いですが、彼らの独善に辟易することも少なくありません。左派が苦しむ人々のために立ち上がることは素晴らしいことですが、全ての問題に立ち上がる訳ではありません。リソースの問題から当然であるものの、選別の恣意性を感じることもあります。
いじめ問題も、その一つです。ブログなどで共感できる記事の作者アイコンに日の丸が掲載されているということも少なくありません。しかも、いじめ問題では、いじめ加害者だけでなく、教育委員会や司法などの権力批判に広がっています。この動きに注目したいと思います。

北本市中1女子いじめ自殺訴訟判決
http://space.geocities.jp/ijime_saiban/

老人いじめの相続裁判・口頭弁論再開10/22の傍聴のお願い

母親の死後、生前贈与や遺贈が無効であるとして長女が長男と配偶者を訴えた訴訟(平成20年(ワ)第23964号、土地共有持分確認請求事件)の口頭弁論が再開されます。

日時:2012年10月22日14時〜

場所:東京地方裁判所610号法廷

相続裁判は第6回口頭弁論(平成22年5月19日)で結審しましたが、結審後に新たな遺産が確認されたことなどを理由に原告は平成24年7月2日付で弁論再開申立書を提出しました。お時間が取れる方は、ぜひ、傍聴をお願いします。

今、「いじめ」が大きな問題になっています。「いじめ」は学校だけの問題ではありません。高齢者いじめも古くて新しい問題です。この相続裁判も高齢者虐待に通じる裁判です。裁判では被告が入院中の母親の点滴(経管栄養)の注入速度を速め、延命治療を全て拒否したことが明らかになりました。

被告代理人は「長男が母親の点滴を早めたなどの主張をしておりますが、それは点滴ではなく流動食であり、何ら問題ないものです」と開き直りました。しかし、経管栄養は医療行為であり、ミスをすれば患者を死に至らしめる危険のあるものである。医者が定めた流入速度を「時間がかかりすぎる」という理由で勝手に速めて良いものではありません。

延命治療の拒否については医師記録の8月20日には「family (son)は延命につながる治療を全て拒否。現在Div.(注:点滴Drip Infusion into Vein)で維持しているのも好ましく思っていないようである」と、被告(son=息子)が母親の生命維持を好ましく思っていないと指摘しています。

この裁判では被告本人が作成した文書を国税庁作成(乙第14号証)と詐称するなどの被告の虚偽も追及しています。
http://beauty.geocities.jp/souzoku_nakano/
この裁判は東京地裁民事第31部合議B係(裁判長:舘内比佐志、右陪席:杉本宏之、左陪席:後藤隆大)に係属しています。これは2005年10月に自殺した埼玉県北本市立中1年の中井佑美さん(当時12歳)の両親が「いじめの防止義務を怠った」などとして、損害賠償を求めて東京地裁に提訴した裁判(平成19年(ワ)第2491号損害賠償請求事件)と同じ構成です。

北本いじめ裁判の判決は同級生から「きもい」と悪口を言われ、下駄箱から靴を落とされ、「便器に顔をつけろ」と言われるなどの事実がありながら、「一方的、継続的ではなく、自殺の原因になるようないじめがあったとは認められない」として自殺生徒遺族の訴えを退け、社会から大きな批判を受けています。高齢者虐待を論点とする相続裁判での裁判所の判断が注目されます。
http://beauty.geocities.yahoo.co.jp/gl/souzoku_nakano/

放射脳は脱原発に有害

放射脳は脱原発に有害である。放射脳とは福島第一原発事故で脱原発に目覚めたものの、何でもかんでも「放射能が悪い」という思考に走るようになった人々である。放射脳は被災者・原発許容派への差別的発言・中傷やデマ情報の拡散を繰り返す。

たとえば「福島で鼻血を出す子が続出し、下痢、頭痛が止まらない子が大勢いる」「娘の友達が何人も白血病の初期症状と診断され、甲状腺の異常が見つかった」などのデマを拡散する。放射脳はカルトの一種とも指摘される。ワーワー教とも呼ばれる。

放射脳は貧困ビジネスのゼロゼロ物件とも接点がある。放射能の危険性のデマを拡散し、福島県民などの不安を煽り、自主避難を勧めて劣悪なゼロゼロ物件に住まわせる。放射脳を盲信した人々は貧困ビジネスのカモになる。

管見は、放射能は微量であっても避けるべきとの立場である(林田力「福島第一原発事故の被曝と医療被曝の比較はナンセンス」PJニュース2011年3月22日)。避難の権利は保障されるべきとも主張してきた。しかし、避難の権利は住み続ける権利の裏返しである。それ故に九州などでの一部の自主避難者の放射脳グループの活動には怒りを覚える。あくまで一部であり、自主避難者全体に一般化するつもりはない。

彼らは福島に残っている人々を愚か者呼ばわりし、放射能は危険とのデマを撒き散らす。中には惨めな生活から逃げる口実として「自主避難」を持ち出した輩もいる。自主避難者というよりも夜逃げ者である。言わば人生をリセットする感覚での自主避難である。

当然のことながら自主避難したところで惨めな生活から抜け出せるわけではない。むしろ、もっと惨めになる可能性が高い。土地を追われた農民が鉄鎖の他には失うものは何もないプロレタリア階級になったことは歴史が示している。そのような彼らが自主避難という転落人生に至る要因を正しいと自己正当化するためには福島や東北・関東が人の住めない土地でなければならない。そのためにデマを拡散する。

北九州市での暴力的な被災地の瓦礫受け入れ阻止行動には彼らの異常性が現れている。熊本県宇城市では公共施設「海のピラミッド」が脱原発派に私物化されている(林田力『二子玉川ライズ反対運動2』107頁)。これらは保守派に脱原発の運動はエゴイズムであると格好の攻撃材料を与えることになる。

たとえば「安心とか不安というこの漠たる気分を赴くままにしているのであれば、日本と言う国土の上で生きていくことは難しい」とガレキ受け入れ阻止を批判する見解がある(渡辺利夫「強靭なる諦観の哲学を提示する知者、出でよ」国家安全保障危機学会『安全保障と危機管理』20号、2012年)

既に反発は力を得ている。東京電力福島第1原発事故による放射能汚染に関して「根拠のない暴言を繰り返した」などとして群馬県桐生市議会は2012年6月20日、同市議の庭山由紀氏(無所属)の除名を求める懲罰動議を可決した。地方自治法の規定により庭山氏は同日付で議員を失職した。

動議などによると、庭山氏は2011年12月にTwitterに「毒物作る農家の苦労なんて理解できません」などと書き込み、農業団体から抗議を受けた。2012年5月25日に桐生市を訪れた献血車に対し、「放射能汚染地域に住む人の血って、ほしいですか?」などとTwitterに書き込み、これまでに同市議会に747件の苦情や抗議が寄せられた(「<桐生市議>失職 放射能巡り暴言、ツイッターに書き込み」毎日新聞2012年6月20日)。

また、脱原発派のエゴイズムを揶揄するジョークも流布されている。以下はファーストフードでの会話である。

放射脳のデモ参加者「デモ割お願いします」

店員「すいませんが、そのようなサービスは行っておりません」

デモ参加者「じゃあ飲み物一杯くらいサービスしなさいよ」

バイト「すいません」

デモ参加者「あなた原発推進派ね!店長出しなさい!」

奇しくも熊本などでは平成24年(2012年)7月九州北部豪雨が襲った。2012年7月12日未明大雨により阿蘇市で1時間雨量で106ミリ、菊池市で71ミリの雨が降った。市街地を流れる白川が氾濫し、街が水浸しになり、河川沿いを中心に多数の避難者が出た。

これは記録的大雨として報道されたが、もともと九州は台風の通り道であり、水害も少なくない。1957年の諫早豪雨でも熊本県は死者行方不明者160人以上を出している(三上岳彦『都市型集中豪雨はなぜ起こる? 台風でも前線でもない大雨の正体』(技術評論社、1998年、76頁)。

九州は福島第一原発事故の自主避難者も多いが、拙速な自主避難が裏目に出た人もいるだろう。水害の激化はコンクリート化が原因であり、開発がもたらした環境問題である。水害という身近な災害への対応でも放射脳が「放射能怖い」と言うだけの底の浅いものであることを見極めることができる。
http://www.hayariki.net/3/faqindex.htm

都市型集中豪雨はなぜ起こるv 林田力 wiki記者レビュー

三上岳彦『都市型集中豪雨はなぜ起こる? 台風でも前線でもない大雨の正体』(技術評論社、1998年)は都市型集中豪雨について解説した書籍である。気象庁の雨の強さと降り方の指針も掲載されている。そこでも強い雨は時間雨量20ミリ、激しい雨は30ミリからである(20頁)。
東京では湾岸沿いの超高層ビルが東京湾からの海風を遮って都内のヒートアイランドを強めている。一方で湾岸地域や荒川沿いの地域は、夏季日中は都内の他の地域よりも低温であるという。海や川から吹く風が気温を下げている(70頁)。これを踏まえるならば東京都世田谷区玉川に超高層ビルを建設する二子玉川ライズが都市環境を悪化させることは明白である。多摩川からの風を遮ることになるからである。
『都市型集中豪雨はなぜ起こる』では九州の豪雨も紹介する。2012年7月12日未明からの熊本県の大雨は記録的大雨として大きく報道された。市街地を流れる白川が氾濫した。街が水浸しになっており、河川沿いを中心に多数の避難者が出た。しかし、1957年の諫早豪雨でも熊本県は死者行方不明者160人以上を出している(76頁)。
もともと九州は台風の通り道であり、水害も少なくない。九州は福島第一原発事故の自主避難者も多いが、拙速な自主避難が裏目に出た人もいるだろう。管見は、放射能は微量であっても避けるべきとの立場である(林田力「福島第一原発事故の被曝と医療被曝の比較はナンセンス」PJニュース2011年3月22日)。それ故に自主避難という選択に好意的であったが、放射脳とも呼ばれる九州などでの一部の自主避難者のグループの活動には怒りを覚える。
彼らは福島に残っている人々を愚か者呼ばわりし、放射能は危険とのデマを撒き散らす。中には惨めな生活から逃げる口実として「自主避難」を持ち出した輩もいる。自主避難者というよりも夜逃げ者である。言わば人生をリセットする感覚での自主避難である。
当然のことながら自主避難したところで惨めな生活から抜け出せるわけではない。むしろ、もっと惨めになる可能性が高い。土地を追われた農民が鉄鎖の他には失うものは何もないプロレタリア階級になったことは歴史が示している。そのような彼らが自主避難という転落人生に至る要因を正しいと自己正当化するためには福島や東北・関東が人の住めない土地でなければならないのである。
そのために「福島で鼻血を出す子が続出し、下痢、頭痛が止まらない子が大勢いる」「娘の友達が何人も白血病の初期症状と診断され、甲状腺の異常が見つかった」などのデマを拡散する。
北九州市での暴力的な被災地の瓦礫受け入れ阻止行動には彼らの異常性が現れている。熊本県宇城市では公共施設「海のピラミッド」が脱原発派に私物化されている(林田力『二子玉川ライズ反対運動2』107頁)。これらは保守派に脱原発の運動はエゴイズムであると格好の攻撃材料を与えることになる。
たとえば「安心とか不安というこの漠たる気分を赴くままにしているのであれば、日本と言う国土の上で生きていくことは難しい」とガレキ受け入れ阻止を批判する見解がある(渡辺利夫「強靭なる諦観の哲学を提示する知者、出でよ」国家安全保障危機学会『安全保障と危機管理』20号、2012年)
既に反発は力を得ている。東京電力福島第1原発事故による放射能汚染に関して「根拠のない暴言を繰り返した」などとして群馬県桐生市議会は2012年6月20日、同市議の庭山由紀氏(無所属)の除名を求める懲罰動議を可決した。地方自治法の規定により庭山氏は同日付で議員を失職した。
動議などによると、庭山氏は2011年12月にTwitterに「毒物作る農家の苦労なんて理解できません」などと書き込み、農業団体から抗議を受けた。2012年5月25日に桐生市を訪れた献血車に対し、「放射能汚染地域に住む人の血って、ほしいですか?」などとTwitterに書き込み、これまでに同市議会に747件の苦情や抗議が寄せられた(「<桐生市議>失職 放射能巡り暴言、ツイッターに書き込み」毎日新聞2012年6月20日)。
また、脱原発派のエゴイズムを揶揄するジョークも流布されている。以下はファーストフードでの会話である。
放射脳のデモ参加者「デモ割お願いします」
店員「すいませんが、そのようなサービスは行っておりません」
デモ参加者「じゃあ飲み物一杯くらいサービスしなさいよ」
バイト「すいません」
デモ参加者「あなた原発推進派ね!店長出しなさい!」
水害の激化はコンクリート化が原因であり、開発がもたらした環境問題である。脱原発運動が「放射能怖い」と言うだけの放射脳ではないか、水害という身近な災害への対応から運動の姿勢を見極めたい。

2012年7月21日土曜日

報道弾圧v林田力Wiki記者レビュー

吉竹幸則『報道弾圧』は長良川河口堰を丹念に取材した朝日新聞元記者のノンフィクションである。著者は建設省が長良川河口堰の必要性として喧伝する洪水の危険性が嘘であることを暴く。不等流計算を行った結果、計画高水量の出水でも大半の地点で計画高水位を下回り、僅かに上回るところでも最大23センチメートルのオーバーで、河口堰を作る必要はないとする。しかし、紙面への掲載は認められなかった。著者は粘り強く掲載を求めるが、1993年にようやく掲載されたが、続報は出なかった。著者は記者を外されて窓際に追いやられるが、コンプライアンス委員会に申し立てるなど闘い続けた。定年退職後に報道実現権侵害、名誉毀損などを理由に朝日新聞社を提訴した。裁判を最高裁まで争った。
日本企業がダメになった理由。労務総務系の連中が内向きの派閥を作る。それが日本企業を悪くした。長良川河口堰のような無駄な公共事業を進めたことが現代の大増税をもたらしている。
東京都世田谷区の二子玉川南地区でも住民から不要と批判される多摩川の堤防建設が強行された。本当に水害が必要であるか、総点検する必要がある。

鎌倉殿誕生v林田力Wiki記者レビュー

『鎌倉殿誕生』は源頼朝の権威の源泉に迫った書籍である。頼朝が開いた鎌倉幕府は日本の歴史上、画期的な出来事である。手本がない中で先駆者となった頼朝の実像を浮かび上がらせる。
頼朝が鎌倉殿としての私的権威を拠り所にしていたことを明らかにする。源氏の嫡流である頼朝は八幡太郎義家など先祖の権威を利用できる立場にいたが、その過大評価を本書は戒める。むしろ、先祖の業績を自らの権威付けに利用した頼朝の演出力を評価する。
日本史の大きな謎は何故、権力者は天皇家を滅ぼさなかったのか、という点である。平将門の伝統のある東国武士団を率い、反乱軍として出発した頼朝には、その可能性があったと分析する。しかし、王朝の権威を利用する方向に変化し、正統性を付与した。それによって失われたものもあるとまとめている。林田力
http://hayariki.net/

2012年7月20日金曜日

都市型集中豪雨v林田力Wiki記者レビュー

三上岳彦『都市型集中豪雨はなぜ起こる?』(技術評論社1998年)は都市型集中豪雨について解説した書籍である。気象庁の雨の強さと降り方の指針も掲載されている。20頁。それによると強い雨は時間雨量20ミリ、激しい雨は30ミリからである。
東京では湾岸沿いの超高層ビルが東京湾からの海風を遮って都内のヒートアイランドを強めている。一方で湾岸地域や荒川沿いの地域は夏季日中は都内の他の地域よりも低温であるという。海や川からの風のためである。70頁。
これを踏まえるならば東京都世田谷区玉川に超高層ビルを建設する二子玉川RIZEは都市環境を悪化させる。多摩川からの風を遮ることになるためである。
熊本県で集中豪雨が起きたばかりであるが、1957年の諫早豪雨でも熊本県は死者行方不明者160人以上を出したという。76頁。九州では北九州市の暴力的なガレキ受け入れ拒否や熊本県宇城市では公共施設の海のピラミッドが脱原発派に私物化されるなど脱原発運動の歪みが見られる。開発がもたらした水害という身近な災害への対応で運動の健全性が量られる。林田力
http://hayariki.net/

二子玉川ライズ公共施設入居反対論

二子玉川ライズ二期事業にターミナル図書館などの公共施設を入居させる構想がある。これに管見は反対である。これは個人の意見である。
二子玉川ライズ反対運動は一貫して再開発に公共性がないことを指摘した。二子玉川ライズへの公共施設入居構想は、反対運動からの公共性欠如批判への回答にはならない。確かに反対運動は二子玉川ライズが商業施設や賃貸オフィス、分譲マンションなどの営利事業であることを批判してきた。しかし、再開発ビルに公共施設が入居したとしても、賃貸オフィスの枠組みで世田谷区が借りるならば、賃貸オフィスそのものである。再開発ビルへの公共施設入居は失敗再開発の税金による尻拭いの典型である。二子玉川の環境を守る会のニュースでも「有償はとんでもない」との意見を紹介する。
無償で借りるとしても、超高層マンションの提供公園のように全体の中の一部であり、事業全体としての営利性を否定するものにはならない。反対に公共施設が二子玉川ライズ二期事業のセールスポイントになるような重みを持つならば、世田谷区が特定事業者の開発案件に過度に肩入れすることになり、不公正である。
賃貸オフィスは供給過剰である。空室になるよりは無償でも公共施設に入居してもらえば東急にとってメリットである。公共施設があることで人が集まれば商業施設に金が落ちる。二子玉川ライズはバスターミナルを駅前から離して商業施設を通り抜けなければ行けないようにするという姑息な手段まで採用して商業施設に人を集めようとしている。既に二子玉川ライズでは平日の日中は閑散としているとの近隣住民の指摘がある。
二子玉川ライズ二期ビルの性格からも公共施設入居は反対である。二子玉川ライズは再開発地域の8割以上を東急が占めている。これ権利関係が細分化した地域で多数の地権者が集まって組合を結成するという再開発法の想定した前提と異なる。
二子玉川ライズ二期事業は一期事業以上に東急グループの割合が高い。しかも、ホテルが東急ホテルズというようにシネコンもスポーツジムも東急グループで占められている。このような東急のビルに公共施設を入居させることは行政の中立性を損なう。
二子玉川ライズへの補助金投入は東急グループの開発事業への税金を使った支援と批判されている。二子玉川ライズへの公共施設入居は、それ以上の問題である。何故ならば補助金は市街地再開発事業に交付されるもので、殊更東急を優遇するものではないとの形式論が成り立つ(当然のことながら、住民は実態に即して二子玉川ライズへの補助金投入を批判する)。これに対して公共施設の入居は全ての市街地再開発事業に適用されるものではない。二子玉川ライズに対する特別扱いになる。
世田谷区の財政状況で公共施設を新設することの是非も問われる。世田谷区は財政が危機的状況であると主張している。財政危機という事実認識に対しては有力な批判がされているが、世田谷区は財政危機との前提に基づいて住民サービスを低下させようとしている。その中で二子玉川ライズに公共施設を新設することは矛盾である。世田谷区政において二子玉川ライズが聖域となっているとの批判を強化させる。
ターミナル図書館自体の必要性も疑問である。書籍の検索や予約はインターネット上でも可能であり、施設を作る必要性は乏しい。これもハコモノ行政の発想である。
インターネットを利用しない層への配慮は必要であるが、端末のみのターミナル図書館がインターネットを利用しない層に利便性があるとは言えない。移動図書館の方が読書文化の普及になる。
世田谷区玉川にターミナル図書館や集会場が求められるとしても二子玉川ライズ二期ビルの立地が最適化という問題がある。二子玉川ライズ二期ビルは再開発地域の中央に位置し、一期事業の高層ビル(二子玉川ライズオフィスや二子玉川ライズタワーレジデンス)に囲まれている。周辺住民にとって行きやすい場所ではない。
もともと二子玉川ライズは人工地盤など周辺地域との調和ではなく、周辺地域を拒絶するデザインになっている。しかも高層ビルによるビル風やビルの日陰、照り返しという問題を抱えており、二子玉川ライズ二期ビルまで行くことは住民にとって苦行である。このような場所に公共施設を立地させるべきではない。
玉川に公共施設が少なく、公共施設を求める声があることは事実である。しかし、だから二子玉川ライズに入居させるとの結論は短絡的である。世田谷区には公共施設の入居先として適切な場所がある。空き家である。増え続ける空き家の活用は世田谷区の重要課題である。玉川住民の求める公共施設を玉川の空き家に入居させれば、空き家活用と一石二鳥になる。地域内の空き家に立地すれば住民にとって行きやすい。空き家が活用されるために防犯などのコミュニティーの不安も解消する。
元々は個人の住居であった空き家では大規模な施設は期待できない。しかし、大型の施設よりも地域のニーズに合った小規模な施設を各地に配置することが望まれる。それこそが大型開発からの転換である。
二子玉川ライズへの公共施設の入居は賃貸借ならば当然のこと、無償の使用貸借であったとしても備品購入や維持管理の費用が必要である。出費するならば空き家の借り上げに使用した方が地域コミュニティーに貢献する。
元々、予定がなかった公共施設が二子玉川ライズ二期ビルに入居するということは、その分だけ民間のオフィス需要がなかったということを意味する。それならば公共施設が占めるフロア分を減少させて建築すべきである。二子玉川ライズ問題のシンポジウムでは減築というキーワードが登場している。二子玉川ライズ反対運動は二子玉川ライズが竣工すれば終わりではない。林田力
http://hayariki.net/

二子玉川ライズ差し止め訴訟最高裁判決に抗議声明

二子玉川ライズ差し止め訴訟の原告団と弁護団は最高裁判決への抗議声明を発表した。東京都世田谷区玉川の二子玉川東地区第一種市街地再開発事業の差し止めを求めた訴訟である。再開発組合に対する民事訴訟で再開発の是非が争われるユニークな裁判である。
声明では最高裁が実質的な審理を行わずに上告及び上告受理申し立てを棄却したことを抗議する。これまで原告団と弁護団は最高裁に慎重な審理を求める要請を

二子玉川ライズ取消訴訟判決に抗議声明

二子玉川ライズ二期事業の再開発組合(二子玉川東第二地区市街地再開発組合)設立認可取消を求めた裁判の原告団と弁護団が抗議声明を発表した。東京都世田谷区玉川の二子玉川ライズが住環境を破壊し、公共性がないなどの理由で取り消しを求めていた。裁判所は原告適格について中間判決を出すとしたが、理由も告げずに判決言い渡し日が数回延期されていた。7月12日に言い渡された判決は原告全員に原告適格がないために却下する終局判決で、騙し討ち的な内容であった。声明では原告の主張立証の機会を奪うものと批判する。声明では控訴を表明する。

2012年7月19日木曜日

北本市立中学校いじめ自殺裁判

北本市立中学校いじめ自殺裁判は2005年10月に自殺した埼玉県北本市立中1年の中井佑美さん(当時12歳)の両親が「いじめの防止義務を怠った」などとして、市と国に計7600万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴した訴訟である(平成19年(ワ)第2491号損害賠償請求事件)。成果主義の導入や不登校政策など文科省の施策がいじめ自殺や隠ぺいを助長したとして国の責任も追及した。文科省の施策をいじめ自殺裁判の訴えの対象にした初めてのケースである。

訴状によると、佑美さんは小学生の頃から、いじめ被害を受けていた。小学校6年生の時に「キモイ」「うざい」「死ね」などと悪口を言われたため、母親は担任教師に注意をするよう要請した。担任は佑美さんと同級生2名を交えた話し合いの場を設けた。しかし、その後、佑美さんは同級生2名らにトイレへ連れ込まれ、「便器に顔を突っ込め」と言われるなど、いじめは深刻化した。

中学校へ進学すると、さらに深刻化し、悪口や無視、靴を隠されるなどのいじめを受けた。文具を盗まれ、ジャンパーを鳥小屋に投げ入れられ、社会科見学では荷物を持たされるなどのいじめも受けた。

そして2005年10月11日午前8時20分頃、佑美さんは8階立てマンションの屋上から飛び降りて亡くなった。佑美さんの自殺後に仏前で謝罪をする生徒がいる一方で、「いなくなってせいせいした」と話す生徒もいた。佑美さんの机は「see you, the end」と落書きされた。また、佑美さんのいたクラスは、自殺後もほかの生徒の机がグチャグチャされることもあった。

佑美さんの遺書には「生きるのに疲れました。本当にごめんなさい。死んだのはクラスの一部に、勉強に、テストのせいかも。楽しいこともあるけどつらい。いやな事は何億倍もあるから」と書かれていた。「クラスの一部」との表現から一部の同級生のいじめが自殺の原因であると容易に推察できる。
http://blogs.yahoo.co.jp/ijime_saiban

それでも判決は「遺書の内容から自殺を決意した原因を特定するのは困難」とした。母親の節子さんは判決後に「優しい子で、遺書で誰に何をされたとは書けない。機械的な判決だ」と涙ながらに話していた(「中1いじめ自殺「認定できない」 両親の請求棄却、東京地裁」産経ニュース2012年7月9日)。

判決に対して原告代理人の児玉勇二弁護士は「不当判決」と怒りを顕わにする。父親の紳二氏は「この判決で、いじめられている子どもたちがやっぱり何をしてもだめだと絶望して、自殺に走らないでほしい気持ちでいっぱい」と語る(「女子中学生自殺「いじめ認められず」」TBS JNN News 2012年7月9日)。母親の節子さんは「他の(いじめ自殺)裁判の悪い判例にならなければいいが」と語った(「<埼玉いじめ自殺>遺族敗訴 国の責任認めず 東京地裁」毎日新聞2012年7月9日)。原告側は控訴を表明した。

裁判官が原告側の主張立証を真剣に読み、内容を理解しているのか疑問視されている。その推測を補強する事実が結審後の裁判官の交代である。裁判長が志田博文氏から舘内比佐志氏に交代した直後の判決言い渡しである。舘内比佐志裁判長は以下のような緊迫した証人尋問には立ち会っていない。

「証人尋問では、当時の担任や教育委員会関係者が法廷に立ち、弁護団からの質問には答えに窮し、苦しまぎれの嘘を繰り返し、矛盾を突かれその場でしばしば沈黙した。法廷でそれらを実際に見聞していれば、今回のような判決文はとうてい書けなかったはずだ。」(三上英次「北本中学校・いじめ自殺裁判 東京地裁判決出る!」JANJAN Blog 2012年 7月 12日)

大津市立皇子山中学校いじめ自殺事件が大きな社会問題になっている中で市民感覚から乖離した判決である。判決に対して多数の批判が表明されたことも当然の成り行きである。

デヴィ夫人「非常に残念なことに 昨日 東京地裁( 舘内比佐志 裁判長 )は 「いじめ」 を認定せず 遺族の請求を 棄却しました」とブログに書いた。その上で「一体 どの程度の 「いじめ」 であれば 自殺との因果関係を 認めてくれるのでしょうか。」と嘆息する。
http://space.geocities.jp/ijime_saiban/

作家兼陽明学研究家・林田明大「この判決も、事件の中身をよく精査するなら、誰が見ても、不当としか言いようがないものなのだ。公平であるはずの裁判も、ねじれているとしか思えない。」と指摘する。

詩人・中園直樹「今日は埼玉のいじめ自殺裁判の判決が出ましたが、ため息しか出ません。」

ブログ「空は晴れても」は記事「舘内比佐志裁判長は「自殺の原因がいじめと認定できない」ってさ」で「判事の判断能力はいつも遅れている。下情に通じていないのさ。市井と無縁なところで生きているから。これじゃ〜原告の哀しみは共有できはしないさ。いい気なもんだ。」と指摘する。

埼玉県北本市いじめ自殺裁判の判決

ご無沙汰しております。以前、お会いした際に週刊誌の記事のコピーをいただきました。裁判所の判決が市民感覚とずれた非常識なものであると批判する記事でした。一方当事者の明らかな嘘や誤魔化し、情報隠しを見破ることもできていないと批判するものでした。
その一例となる判決がありましたので紹介します。埼玉県北本市で自殺した中学一年生の御両親が損害賠償を求めて提訴した裁判です。靴を隠され、悪口を言われるなどの事実が存在するにも関わらず、東京地裁民事第31部判決は「継続的ではない」などとして、いじめによる自殺と認めませんでした。当然のことながら、この判決には大きな批判が寄せられています。

2012年7月18日水曜日

エアギア37巻v=?iso-2022-jp?B?GyRCTlNFRE5PGyhC?=W iki=?iso-2022-jp?B?GyRCNS08VCVsJVMlZSE8GyhC?=

『エアギア37巻』は最終巻である。イッキとリンゴ、竹内空と野々村リカの対決が決着する。ラスボスのメッキがはがれて、主人公サイドに余裕が出てきた。それでも逆転の予測も成り立つ演出になっている。林田力
http://hayariki.net/

いじめ自殺問題への連帯を

いじめ自殺問題への連帯を訴える。いじめ問題で世論が加熱している。滋賀県大津市のいじめ自殺がきっかけであるが、埼玉県北本市の中一いじめ自殺裁判の東京地裁民事第31部判決も市民の怒りを増大させている。
いじめ問題に対して覚めた目で見たくなる人々の気持ちも理解できないものではない。放射能汚染という住民いじめ、消費税増税という庶民いじめを無視して、いじめ自殺ばかり取り上げることはどうか、という考えである。これは一つの価値観であるが、あくまで一つの価値観である。これを突き詰めると脱原発など自分の運動だけが価値があるという独善に陥る。実際、いじめに憤る側からは、脱原発集会に集う教職員組合はいじめ問題について考えているのかという批判が出されている。
いじめが非道であることは言うまでもない。日本社会には、もっと不正や悪があるという事実は、いじめの悪を免責することにはならない。そして好むと好まざるとに関わらず、多くの国民が、いじめに対して憤っていることも事実である。これに応えることも意義がある。逆に、いじめ問題に冷たい態度を採るならば、市民感覚から離れ、市民的基盤を失ってしまう。
いじめ問題の加熱から距離を起きたくなる理由として、いじめ防止を名目とした管理教育の一層の推進というシナリオへの警戒感もある。この点で埼玉県北本市立中学校で自殺した中一女子生徒の裁判は意味がある。学校のいじめ防止義務違反とともに文部科学省の成果主義などの政策の問題も追及するものだからである。
悪口を言われ、下駄箱に靴を隠されるなどの事実がありながら、東京地裁判決は、いじめを自殺の原因ではないとした。この判決への問題意識を広げたい。
http://hayariki.net/

銀の匙4巻v林田力Wiki記者レビュー

『銀の匙4巻』は自分が愛情を込めて育てた家畜の肉を食べるという畜産に携わる者にとって避けては通れないテーマの続きである。本人がとさつする訳ではないために衝撃は少ない。しかし、通常ならば出荷して終わりのところを、わざわざ問題に向き合おうとしている主人公の姿勢に感銘を受ける。新たに育てることになった家畜への主人公の姿勢も微笑ましい。
中盤は男子エゾノー生が惹かれるモノの謎に迫るギャグ短編である。この話に限らず、この巻ではギャグか冴えている。作者がノリに乗っている印象を受ける。
後半は同級生の秘密が登場する。主人公自身は自分の問題を克服していく中で、同級生の抱える問題が話を膨らませる。林田力
http://hayariki.net/

東急電鉄株主総会抗議行動が報道

二子玉川住民と東急大井町線高架下住民による東急電鉄株主総会抗議行動が報道された。二子玉川住民は二子玉川RIZEの環境破壊や税金の無駄遣いを訴える。大井町線高架下住民は東急電鉄による強制立ち退きの非道を訴える。東急不動産だまし売り裁判著者の林田力も抗議行動に参加した。
報道では住民からビラを受け取った株主から「東急はひどい」などの反応があったと紹介される。また、株主である住民は株主総会にも出席した。二子玉川住民は二子玉川RIZEのビル風の問題について発言した。大井町線高架下住民も発言しようとしたが、打ち切られたという。
http://hayariki.net/

2012年7月17日火曜日

埼玉県北本市 中1女子いじめ自殺訴訟判決への反応

「北本市のイジメの判決も信じられないよね。東京地裁の人は血が通ってないの?自分が同じ目にあってみたら?大人だって充分につらい事をこの女の子はされてたじゃん。」
「北本の自殺訴訟の判決は裁判官が頭おかしいか何らかの利権が絡んでいるとしか考えられんような内容だな。そしてやはりいじめという曖昧なキーワードはあかんとしか思えない」
「大津市のイジメに対する対応もひどいが、北本市のイジメ裁判の判決もひどすぎないか、これではイジメはなくならない!」
「北本の判決もねぇ…小さいいじめでも、毎日チクチクずーっとやられたら心折れるんだよ。他の理由も遺書にあったからって、一因なのには間違いないのに。想像力無いのか。」
「子を持つ親の立場からすると、今回の判決には納得いかないね…。」
「北本のいじめ事件の判決。裁判長の判断がどう考えてもいじめられた子の精神状態について理解が及んでいない。やっぱり司法の無力を感じる。」
「大津のいじめの記事読んだり、北本市の判決とかみるとさ、なんかね。悲しくなるよね。」
「大津市だけじゃなく北本市のいじめの判決もほんとひどいよね、非道い」
「TVも新聞もない環境で生活してたから今更知ったけど『北本市・大津市の いじめ自殺問題』で自殺者側全面敗訴とかありえない話だ。当時12歳の内向的な少女が書いた遺書を鵜呑みにして、真意を推し量らずに判決するとか何考えてるんだ!? 法に関わる検事や裁判官まで腐ってるとは思いませんでした」
「司法の人間達が学生時代に一度でもいじめが原因で自殺を考えた過去があるなら北本市の判決は違ったはず。事件の起きた2005年から昨日までの遺族の気持ちとか考えた事あるのか」
「判決は「遺書から自殺の具体的な原因は特定できず、小中学校で自殺につながるようないじめはなかった」と。 この裁判長、人の、然も中1生の心も法律文章の如く常に理路整然と分かたれているとでも思っているのだろうか。」
「大津の件といい、今回の判決といい、何かがおかしいと思う。虐められても泣き寝入りしろってことか」
http://space.geocities.jp/ijime_saiban/
「裁判所も、今は権力の支配下なのか?そんな印象を強く受けました。」
「自殺の原因となるようないじめとはどんないじめなのか聞きたいわ。いじめに対しての忍耐力も人それぞれ違うだろう。」「杓子定規で物事を進めていては何の解決にもならないし進歩もない。法はそこに血が通ってこそ法となる。融通の利かない人間が裁くなら最初から裁かないほうがましでっせ!」
http://space.geocities.yahoo.co.jp/gl/ijime_saiban

2012年7月16日月曜日

北本中学校いじめ東京地裁判決に批判

北本中学校いじめ自殺裁判の東京地方裁判所判決に批判が殺到している。担任との日記など、いじめを裏付ける証拠が提出されたにも関わらず、判決では、いじめと自殺の因果関係を認めなかったためである。裁判官が原告側の主張や証拠を真面目に読んで理解していないのではないかとの声も出ている。このような声が出る背景は直前に裁判官が交代したばかりであったためである。証人尋問では担任教師が答えに窮する緊迫シーンもあったが、交代した裁判官は証人尋問を経験していない。
大津市のいじめ自殺が大きな社会問題になっている中で社会意識からかけ離れた判決内容に批判が高まっている。裁判所への抗議の呼び掛けもなされている。

『TOKYO 0円ハウス0円生活』v 林田力 wiki記者レビュー

坂口恭平『TOKYO 0円ハウス0円生活』(大和書房、2008年)は隅田川沿いに住む路上生活者(ホームレス)が生活するブルーシートハウスのルポタージュである。著者は早稲田大学理工学部建築学科卒業の経歴を持つが、在学中から路上生活者の家に興味を持ち、建築物としての視点から研究している。

『TOKYO 0円ハウス0円生活』に登場する路上生活者はホームレスという言葉から勝手に抱く悲惨さはない。中村光の漫画『荒川アンダー ザ ブリッジ』ではホームレスの常識外れた豊かな文化を描いている(林田力「『荒川アンダー ザ ブリッジ』第12巻、ホームレスの独自文化」リアルライブ2011年7月29日)。現実のホームレス文化も豊かである。むしろ、河川敷などからホームレスを排除する行政や、それを無言で後押しする市民の無関心がホームレスを悲惨な境遇に陥らせている。

『TOKYO 0円ハウス0円生活』で紹介されるブルーシートハウスは合理的であり、快適そうである。ブルーシートハウスから理想の家を探求する著者のアプローチは説得力がある。それは現代日本の商業ベースの住宅の貧困の裏返しである。分譲では不利益事実を隠したマンションだまし売りがある(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』ロゴス社)。賃貸では貧困ビジネスのゼロゼロ物件や追い出し屋の問題を抱える。日本の住宅政策は営利企業による住宅供給に多くを負ってきたが、資本主義とは離れて住宅を考えることが住まいの貧困の解決になる。
http://hayariki.net/0/faqindex.htm

小林幸子と東急リバブル東急不動産の遅すぎたお詫び

演歌歌手・小林幸子の個人事務所「幸子プロモーション」を舞台にした幹部解任騒動は配偶者(医療関連会社社長、林明男氏)の口出しが原因である。配偶者が口を出して人間関係を破壊するパターンである。小林幸子が切るべきは事務所元社長の関根良江氏ではなく、配偶者であった。

この種のトラブルは昔から珍しくない。相続紛争でも相続紛争が泥沼化する原因として相続人の配偶者の口出しが指摘される(林田力「『相続の「落とし穴」親の家をどう分ける?』灰谷健司著」オーマイライフ2009年3月12日)。伝統的には妻の口出しのパターンであったが、小林幸子の騒動では夫の口出しという点が新味である。

小林幸子側は元社長らを一方的に解任したにも関わらず、商法上の損害賠償義務を果たさなかった。2012年6月15日に幸子側が元社長らに計6000万円を支払うことで合意したものの、幸子は知人に「相手側はお金の問題ではないとのことでしたが、結局はお金でした」と記載した宣戦布告メールを送信していた。

元社長側から当然の請求を受けたことに対して「結局、お金でした」と元社長が金目当てで行動しているかのように非難することは不誠実極まりない。「結局、お金でした」は一方的に解任した小林幸子側に向けられる非難である。

27日の小林幸子の釈明会見では「CDを出したい。紅白歌合戦に出たい」と自己の願望丸出しであった。小林幸子の謝罪に誠意がないことが丸分かりである。配偶者の余計な口出しを棚に上げて「紅白出たい、CD出したい」と自分の欲望ばかり主張することには呆れてしまう。東急不動産だまし売り裁判での東急リバブル東急不動産の遅すぎたお詫びと本質的に同じである(林田力『東急不動産だまし売り裁判こうして勝った』ロゴス社)。
http://hayariki.net/6/36.htm
元社長は28日に配偶者の口出しの実態を説明した上で、「この時期にわざわざマスコミを通して『詫びたい』という小林さんの目的に疑念を抱いてしまう」と述べた。謝罪の真意に疑念が抱かれる点も東急リバブル東急不動産の遅すぎたお詫びと共通する。

大津市のいじめ自殺問題の裏で遺族敗訴判決

大津市のいじめ自殺問題で世論が沸騰していますが、その裏で、このような判決もありました。

北本中学校・いじめ自殺裁判 東京地裁判決出る! 
http://www.janjanblog.com/archives/76324
>この裁判で「意見書」を書いた専門家も「裁判長は本当に(意見書)読んだのか?」と報告会では首をかしげるばかりであった。

--
『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』著者 林田力
http://hayariki.net/
http://book.geocities.jp/hedomura/

二子玉川ライズ訴訟抗議声明

〔声明〕  二子玉川東地区再開発事業差止訴訟上告審及び、
同第二地区再開発事業組合設立認可処分取消事件1審判決について
2012年7月15日
二子玉川東地区再開発事業差止、認可取消訴訟原告団、弁護団

1 平成24年6月28日、最高裁判所第1小法廷(裁判長 横田尤孝)は再開発事業組合を被告として本件再開発事業の差し止めを求めていた再開発事業差止め訴訟上告審において、上告理由、上告申立理由がいずれも存在しないとして、「上告を棄却する。上告審として受理しない。」という不当な決定を出した。
  上告審における審理にすら入らないと言うのは、基本的人権を守り、憲法に違反する都市計画法や都市再開発法の運用を規制すべき最高裁判所の使命を放棄しするものである。

2 平成24年7月10日、東京地方裁判所民事第2部(裁判長川神裕)は、東京都を被告として第二地区の組合設立認可取消を求めていた裁判で、「原告適格について、中間判決を言い渡す。」として、中間判決言い渡し期日を4月24日と定めながら、5月31日、6月28日、7月10日と理由なく3度も延期した。そしてそのあげく、原告適格の判断と称しながら、実質的には本案の違法性についての判断にまで踏みこみ、原告等の主張立証の機会を奪って、審理を尽くさないまま、「本件各訴えをいずれも却下する。」という不当な最終判決を言い渡した。

3 私たち原告団及び、弁護団はこの最高裁判所、及び東京地方裁判所の不当な決定及び、判決に対し、厳に抗議する。

4 本件再開発事業は、第1期事業が2011年春に竣工し、風害や、水害の危険性の増大、圧迫感被害など、既に深刻な権利侵害を地域にもたらしている。特にビル風被害は、歩行者が転倒して骨折したり、子ども達の通園通学にも危険な状態となっており、到底看過できない。

5 この上に第二地区では、地上137メートルの超高層ビルを建設すれば、さらなる被害が発生することは明白である。東京都は、再開発組合が、1期事業の公共性の検証も行わず、風害の事後アセスも怠っていることを許容したまま、組合設立の認可を決定した。
  司法は、既に竣工した第1期再開発事業によって発生した被害の実態を直視し、いまこそ、この第二地区組合設立認可の違法性を明らかにする訴訟について、十分に審理し、その違法性を断罪すべきである。

6 原告らは、不当な上記東京地方裁判所の判決に対し、怒りを持って、控訴し、今後も地域の安全と、住環境を守るための訴訟を闘い続ける覚悟である。
  真に、まちづくりにおける主人公である住民の意見が反映され、より住みやすい二子玉川をとりもどすために、引き続き多くの方々の支援をお願いします。
http://hayariki.net/2/faqindex.htm

2012年7月15日日曜日

恫喝訴訟SLAPP対策v 林田力 wiki

恫喝訴訟(SLAPP: Strategic Lawsuit Against Public Participation)の対策を検討する。都合の悪い意見や批判を封じるための嫌がらせ訴訟が横行している。恫喝訴訟とは資金力のある大企業や団体が自らに都合の悪い批判意見や反対運動を封殺するために起こす訴訟で、高額の賠償金が請求されることが多い。

たとえばジャーナリストの烏賀陽弘道氏はオリコンから事実誤認に基づく名誉毀損行為があったとして、5000万円もの損害賠償ならびに謝罪の請求を求めて提訴された。この訴訟を烏賀陽氏は恫喝訴訟と批判する。この訴訟はオリコンが請求を放棄することで決着した。

恫喝訴訟の対象は言論界だけでなくマンション建設反対運動に参加する住民など一般人にも広がっている。不都合な意見の封殺という点では民事訴訟に加えて警察を使った手口もある。

恫喝訴訟は訴えられる側にとって大きな脅威である。提訴者の目的は相手を疲弊させ、言論活動を萎縮させることである。そのため、恫喝訴訟を起こされて、最終的に勝訴(請求棄却)したとしても、裁判に労力を奪われたことにより、元々の言論による批判や反対運動が疎かになったとしたならば、恫喝訴訟の提訴者の目論見は成功したことになる。

従って恫喝訴訟での請求が棄却されて全面勝訴したとしても素直に喜べない。恫喝訴訟の存在自体が不当であり、応訴に費やされる時間と労力は本来不必要なものでものである。勝訴に至るまでの時間と労力に思いを馳せれば、暗澹たる気持ちになったとしても無理はない。

そこで、恫喝訴訟を起こされた場合の対抗策を検討したい。大きく3点ある。

第1に反訴である。前述の通り、被告として勝訴するだけでは相手の不当な請求を否定するだけで、何の得るものもない。そのため、提訴を不法行為として、相手に損害賠償を請求する。いわば守るだけではなく、攻めに転じることになる。オリコン訴訟では烏賀陽氏はオリコンに対し、訴訟権の濫用と名誉棄損を理由に1100万円の損害賠償請求を求める反訴を提起した。

第2に批判活動の活発化である。提訴者の目的が裁判での勝訴よりも、都合の悪い言論の封殺にある以上、提訴されても批判を止めない、反対に活発化させることで、逆効果であることを思い知らせるのである。インターネットの炎上で使われる言葉を借りるならば、恫喝訴訟の提訴を「燃料投下」と位置付ける訳である。

批判記事が多くの企業から訴えられた経験を持つジャーナリストの山岡俊介氏は以下のように語っている。「ひるんだらダメです。その後はとにかく『記事を書け!』というのが僕の鉄則です。そうすると企業は嫌がります。」(山中登志子「オリコンうがや訴訟6 アムウェイ、武富士、2ちゃん…裁判件数26の山岡氏「ひるむな、記事を書け!」」MyNewsJapan 2007年6月13日)

恫喝訴訟の被告となったジャーナリスト達が恫喝訴訟についての書籍を出版している(烏賀陽弘道、西岡研介『俺たち訴えられました!---SLAPP裁判との闘い』)。ここではSLAPP裁判の実態や名誉毀損訴訟の問題点を検証している。恫喝訴訟を契機として逆に問題意識を深めることは重要である。

批判活動を活発化させる場合、論点を広げることも有益である。何かの問題を批判していたために恫喝訴訟を起こされたが、同じ企業の別の不正についても批判の矛先を向けていく。ある点の批判に対し、名誉毀損なり営業妨害で恫喝訴訟を起こし、仮に当該批判を潰せたとしても、別の問題について批判されるならばイタチごっこであり、恫喝訴訟の目的は達成できない。山岡氏は上記インタビューで「僕は、裁判では負ける可能性があるかなと思っても、ほかのスキャンダルを探すことでやってきました。」とも語っている。

これは特に不正の被害者個人が告発する場合に有益である。被害者個人が告発する場合、当然のことながら自分が受けた不正について熱心に告発する。しかし、それにとどまると被害者一人の問題で終わってしまうことが多い。その結果、一人の問題で終わってしまい、恫喝訴訟を起こされても一人で苦しむことになる。

自分が受けた被害で苦しむ被害者にとって容易ではないが、企業活動全体について目を光らせ、当該企業の不正について継続的に告発していく。企業の問題体質を明らかにし、告発の公共性を高めていく。これが恫喝訴訟の予防にもなり、提訴された場合の対抗策にもなる。

林田力も東急不動産だまし売り裁判で東急リバブル東急不動産のだまし売りを糾弾したが、それにとどまらず、二子玉川ライズ反対運動など東急不動産に対するマンション建設反対運動とも連携した(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』ロゴス社)。

批判活動の活発化という点では援軍の存在は心強い。第三者が批判の声をあげてくれることである。自社にとって都合の悪い批判を封殺するために恫喝訴訟を行ったのに、逆に注目が集まるならば提訴者にとって割に合わない。

この点で泰平建設株式会社(北九州市)によるノボリ等撤去の仮処分命令申立てに対する反応が注目に値する。泰平建設はマンション「サンライフ足立公園」(北九州市小倉北区)の建築主だが、サンライフ足立公園は近隣住民(足立第一公団跡地マンション建設反対の会)から反対運動を起こされた。泰平建設は福岡地方裁判所小倉支部にノボリ、看板の撤去を求める仮処分を申し立てた(仮処分申し立ては福岡地裁小倉支部平成20年7月24日決定により却下された)。

これに対し、マンション建設反対運動に取り組む人々から抗議の声が上がった。千葉県流山市の鰭ヶ崎の住環境を守る会は「事業者は地域住民や顧客に対して、地域環境を十分に配慮して行動すべきであり、それを怠った場合地域住民が憲法に定められた表現の自由を行使して批判することは国民としての当然の権利であり、これを非難することは許されない」と抗議した。また、藤井俊行・流山市議会議員も抗議している。

興味深い点は泰平建設とも北九州市とも直接関係しない人々が抗議していることである。泰平建設の申し立てが足立第一公団跡地マンション建設反対の会のみならず、マンション建設反対運動そのものに対する恫喝として映ったためである。九州を拠点に営業する泰平建設にとっては悪いイメージが遠く関東にまで伝わったことになる。

第3に弁護士への注目である。恫喝訴訟を実際に遂行するのは企業に雇われた弁護士である。そこで弁護士に注目する。

山岡俊介氏は、恫喝訴訟は企業が自主的に行っている訳ではないと語る。「側近、顧問弁護士などまわりから、『ほっとくのか!』と言われているんですよ。弁護士も訴えると金になりますから」(山中登志子・前掲記事)

弁護士は恫喝訴訟を遂行するだけでなく、恫喝訴訟を行う意思決定にも大きな役割を果たしていることになる。依頼人を説得して不法な目的の提訴を思いとどまらせることが本来は弁護士の使命であるが、弁護士報酬のために逆に勧める側になっている。

弁護士報酬には裁判の結果に関わりなく、事件の着手時に支払う着手金がある。高額の損害賠償請求訴訟のように訴額が大きければ着手金だけでも十分な金額になる。敗訴することになっても恫喝訴訟を勧めることが企業側の弁護士の利益になる。

そこで企業側の弁護士自身についても調査し、問題があれば批判する。恫喝訴訟で利益を得る以上、弁護士だけが批判を免れる謂れはないとの発想である。現実に恫喝訴訟は企業イメージを悪化させるだけで終わる例が多いにも関わらず、恫喝訴訟を提起する企業が後を絶たない。これは企業側が顧問弁護士の言葉を鵜呑みにして、自ら合理的な損得勘定ができていないためである。そこで企業側の弁護士にも目を向けることが恫喝訴訟の対抗策になる。

この点では出版社・株式会社鹿砦社の報道姿勢に注目する。芸能プロダクション・株式会社バーニングプロダクションとその代表取締役社長・周防郁雄氏は雑誌『紙の爆弾』2007年3月号掲載記事が名誉を毀損するとして、発行元の鹿砦社とジャーナリストの本多圭氏に対し、3300万円の損害賠償を請求する裁判を起こした(最高裁は2010年1月12日に上告を棄却し、220万円の損害賠償支払いで確定)。

これに対し、鹿砦社側は恫喝訴訟として反発した。提訴を契機にバーニングプロダクションと周防郁雄氏への批判を強めたのみならず、バーニング側の代理人を務める弁護士の所属法律事務所についても矛先を向ける(「芸能界の「番犬」ことヤメ検・矢田次男弁護士」デジタル紙の爆弾2008年1月6日)。

以上、恫喝訴訟の対抗策を検討したが、まとめるならば「攻撃は最大の防御」となる(林田力「恫喝訴訟(SLAPP)対策は攻撃が最大の防御」PJニュース2010年3月25日)。萎縮したならば敵の思う壺であり、積極的に批判していくことが正しい対応策である。

相続裁判・口頭弁論再開10/22の傍聴のお願い

【転送・転載歓迎】母親の死後、生前贈与や遺贈が無効であるとして長女が長男と配偶者を訴えた訴訟(平成20年(ワ)第23964号、土地共有持分確認請求事件)の口頭弁論が再開されます。
日時:2012年10月22日14時〜
場所:東京地方裁判所610号法廷
相続裁判は第6回口頭弁論(平成22年5月19日)で結審しましたが、結審後に新たな遺産が確認されたことなどを理由に原告側から平成24年7月2日付で弁論再開申立書が提出されました。

交通:東京メトロ丸の内線日比谷駅
千代田線 霞ヶ関駅 A1出口から徒歩1分
有楽町線 桜田門駅 5番出口から徒歩5分

お時間が取れる方は、ぜひ、傍聴をお願いします。大変お忙しい毎日の中に恐縮ではありますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。裁判の全体像を知っていただく機会になります。それぞれの関係に広く声をかけていただき、是非御参加ください。大勢の傍聴をお願いします。どうか、どうか、みなさまの力をお貸しください。私達の権利を守るために、一人でも多くの方が駆けつけてくださいまようお願いします。皆様、まずは手帳に予定だけでも入れてくださると幸いです。何卒よろしくお願い致します。
過去の口頭弁論にはお忙しい中、多くの方が傍聴下さり、誠にありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。
転送・転載も歓迎ですので、是非とも拡散お願いいたします。重ねてお送りしてしまっている方もいらっしゃるかもしれませんが、ご容赦のほどよろしくお願いします。今後ともよろしくお願いいたします。
http://hayariki.net/poli/inherit2.html
裁判では被告が入院中の母親の点滴(経管栄養)の注入速度を速め、延命治療を全て拒否したことが明らかになりました。医師記録には「現在Div.(注:点滴Drip Infusion into Vein)で維持しているのも好ましく思っていないようである」とまで書かれています。大きな社会問題にもなっている高齢者虐待にも通じる裁判です。
また、2010年1月17日の本人尋問後の翌日に被告代理人が辞任するという出来事もありました。
第4回口頭弁論(平成22年1月17日)の被告本人尋問では被告(長男の配偶者)は原告の反対尋問を、ことごとく「分かりません」で誤魔化しました。被告の問題点を形にしてお伝えさせていただくことができたと思っています。
第5回口頭弁論(平成22年3月10日)の証人尋問では興味深い証言がありました。平成19年9月7日の臨終間際に、母親は喉に痰を絡めてしばらくの間ゼエゼエしていました。その時にナースコールのブザーを持っていたのは被告ですが、原告は被告がナースコールのブザーをすぐには押さなかったと主張しています(原告第5準備書面9頁、原告第3準備書面7頁、原告第2準備書面6頁)。これに対して、被告申請証人の次女(原告や被告・長男の妹)は看護師が来るのが遅かったために痰の吸引が間に合わなかったと証言しました。病院に責任を求めるような口ぶりでした。

サマーウォーズv林田力Wiki記者レビュー

『サマーウォーズ』は男子高校生を主人公としたアニメ映画である。昔ながらの大家族とインターネットの仮想空間という対照的な取り合わせが描かれる。リアルとネットは対比的に論じられることが多いが、ネットの背後にも生身の人間がいる。実際、住民や消費者への不誠実な対応によって東急グループはリアルでもネットでもバッシングされた。リアルでは東急沿線で住民反対運動が頻発している。ネットでは東急不動産だまし売り裁判を契機として東急不買運動が拡大した。
この意味でリアルの触れ合いと仮想空間の動きを両立させる筋書きは巧みである。また、敵キャラクターの設定も、ネットの背後に生身の人間がいるとの立場からも、誰もが憎める存在になっている。林田力
http://hayariki.net/

二子玉川ライズのビル風被害

二子玉川ライズはビル風という甚大な弊害をもたらした。「二子玉川ライズ オフィス」や「二子玉川ライズ タワー&レジデンス」など再開発1期事業の高層ビルの竣工によって想像以上に風害が激しいことが判明した。多くの住民がビル風に苦しめられている。女性が風で吹き飛ばされて骨折し、入院する事故も起きた。
これは環境アセスメントの失敗を意味する。二子玉川ライズでは事前に想定領域を広げこれは環境アセスメントの失敗を意味する。二子玉川ライズでは事前に想定領域を広げて問題に直面した際に影響を緩和するような工夫がなされていない。二子玉川ライズの環境アセスメントでは大丈夫と考えずにリスクを洗い出し、もう一段高い対策を検討しなければならない。二子玉川ライズ2期事業を1期事業と同じ形で進めることは許されない。
二子玉川東地区第一種市街地再開発組合は裁判を理由に風速データの開示を拒否した。この状況での二子玉川ライズの建設強行は、世田谷区玉川の多くの住民の命と健康を危険に晒すものである。骨格と言うべき数々の安全対策を先送りする東急の姿勢は安全詐欺そのものである。
東急はビル風など直面する切実な住民被害には全く関心を示そうとせず、大型開発を病的なまでに偶像視している。恐るべきことに東日本大震災や福島第一原発事故を経ても命よりも利権を優先する東急の体質は変わっていない。
高層ビルは地域の気候にも悪影響を及ぼす。「高層ビル密集エリアでは水平方向の風が妨げられ、大きな上昇気流が上空に積乱雲を発生させる可能性が高い」(織山和久『東京いい街、いい家に住もう』NTT出版、2009年、158−159頁)
超高層ビルはガラスも危険性も指摘されている。誰かが力を加えたわけでもないのに、高層ビルのガラスが突然割れて地上に降り注ぐ事故が起きている。東京・丸の内の三菱商事ビルディングでは2009年7月にガラス落下事故が起きた。原因はガラス中の不純物の膨張である(「高層ビルのガラスが自然に割れる?」ケンプラッツ2010/04/13)。割れない前提で「倍強度ガラス」が使われていたが、高層ビルという特殊性で割れてしまった。
落下事故を受けて三菱商事は塔屋のガラス520枚を撤去する(「三菱商事ビルでガラス520枚撤去、09年の落下は不純物膨張」ケンプラッツ2010/04/05)。三菱商事ビルでは海外で製造された倍強度ガラスが落下した。しかし、アラップ・ジャパンの松延晋氏は国産メーカーでも倍強度ガラスの自然破損が「私の知っている範囲でも3件ある」と語る(「追跡・ガラス落下事故(2)JISより厳しい管理を求める」ケンプラッツ2010/04/26)。
超高層ビルのガラスは風にも弱い。米国では指先ほどの大きさの小石がガラス張りの高層ビルを機能停止に追い込んだ実例がある。2005年にニューオリンズ市を襲った「カトリーナ」では、市内の高級ホテルの窓ガラスの多くが割れて室内が水浸しになり、長期にわたって使用が不可能になった(「もし巨大台風が高層ビル街を直撃したら?」ケンプラッツ2011/09/20)。二子玉川ライズはビル風が近隣住民の問題になっているが、風は再開発ビル側にとっても脅威である。
http://hayariki.net/futako/

二子玉川ライズの時代遅れ

超高層ビル中心の二子玉川ライズは時代遅れである。二子玉川ライズは地域の魅力、居心地のよさ、コミュニティーへの帰属意識を破壊する。二子玉川ライズには街の活性化に必要な人とのつながりが見えてこない。
何でも新しく超高層ビルにする必要はない。無機質で街や人の匂いのしない場所を新たに作る必要はない。人があっての街である。紺野登・多摩大学大学院教授は超高層ビルが知識都市に向かないと指摘する(「高層ビルは、知識都市(ナレッジシティ)に向かない」ケンプラッツ2012年6月25日)。
高層ビルは「居住環境にはさまざまな直接的影響を及ぼし、歴史的・文化的な景観を破壊し、長い年月をかけて多少の変化を繰り返しながら形成され安定していた地域固有の景観を激変させる」(畑田雄也「マンション紛争」早稲田大学文化構想学部文化構想学科社会構築論系地域都市論ゼミ論文、2010年、8頁)
二子玉川ライズでは、社会動向、社会制度、経済状況、技術革新、自然環境、経営資源など前提基盤が適切に考慮されていない。現地で住民の生活をつぶさに観察していれば超高層ビル中心の二子玉川ライズにはならない。周辺地域に影響を及ぼす超高層ビルという技術の適用は慎重に行われなければならない。
http://www.hayariki.net/2/faqindex.htm

小田急最高裁判決の原告適格

最高裁平成17年12月7日大法廷判決平成16年(行ヒ)第114号
ウ そして,都市計画事業の認可は,都市計画に事業の内容が適合することを基準としてされるものであるところ,前記アのような都市計画に関する都市計画法の規定に加えて,前記イの公害対策基本法等の規定の趣旨及び目的をも参酌し,併せて,都市計画法66条が,認可の告示があったときは,施行者が,事業の概要について事業地及びその付近地の住民に説明し,意見を聴取する等の措置を講ずることにより,事業の施行についてこれらの者の協力が得られるように努めなければならないと規定していることも考慮すれば,都市計画事業の認可に関する同法の規定は,事業に伴う騒音,振動等によって,事業地の周辺地域に居住する住民に健康又は生活環境の被害が発生することを防止し,もって健康で文化的な都市生活を確保し,良好な生活環境を保全することも,その趣旨及び目的とするものと解される。
エ 都市計画法又はその関係法令に違反した違法な都市計画の決定又は変更を基礎として都市計画事業の認可がされた場合に,そのような事業に起因する騒音,振動等による被害を直接的に受けるのは,事業地の周辺の一定範囲の地域に居住する住民に限られ,その被害の程度は,居住地が事業地に接近するにつれて増大するものと考えられる。また,このような事業に係る事業地の周辺地域に居住する住民が,当該地域に居住し続けることにより上記の被害を反復,継続して受けた場合,その被害は,これらの住民の健康や生活環境に係る著しい被害にも至りかねないものである。そして,都市計画事業の認可に関する同法の規定は,その趣旨及び目的にかんがみれば,事業地の周辺地域に居住する住民に対し,違法な事業に起因する騒音,振動等によってこのような健康又は生活環境に係る著しい被害を受けないという具体的利益を保護しようとするものと解されるところ,前記のような被害の内容,性質,程度等に照らせば,この具体的利益は,一般的公益の中に吸収解消させることが困難なものといわざるを得ない。
オ 以上のような都市計画事業の認可に関する都市計画法の規定の趣旨及び目的,これらの規定が都市計画事業の認可の制度を通して保護しようとしている利益の内容及び性質等を考慮すれば,同法は,これらの規定を通じて,都市の健全な発展と秩序ある整備を図るなどの公益的見地から都市計画施設の整備に関する事業を規制するとともに,騒音,振動等によって健康又は生活環境に係る著しい被害を直接的に受けるおそれのある個々の住民に対して,そのような被害を受けないという利益を個々人の個別的利益としても保護すべきものとする趣旨を含むと解するのが相当である。
http://www.honzuki.jp/user/homepage/no2431/index.html

バクマン。20巻v=?iso-2022-jp?B?GyRCTlNFRE5PGyhC?=W iki=?iso-2022-jp?B?GyRCJWwlUyVlITwbKEI=?=

『バクマン。20巻』は完結編である。終わるべくして終わるという、予定調和の最終回になった。当初の構想通りに漫画を終わらせたい漫画家の思いと人気のあるうちは引き延ばしたい出版社の営業的な思惑が衝突する。『バクマン』の作者の前作は『デスノート』であるが、『デスノート』がL死後も続いた展開は実は作者にとって不本意であったのではないだろうか、と思わせて興味深い。林田力
http://hayariki.net/

トリコ20=?iso-2022-jp?B?GyRCNCwbKEI=?=v林田力Wikiレビュー

『トリコ20巻』は会長と美食会の対面というシリアスなシーンから始まる。会長が圧倒的な力を見せる。典型的なバトル漫画の展開では会長が美食会を倒すことができず、それをパワーアップした主人公が倒すという筋書きが予想される。仮に予想通りであったとしても十分な強さを描いている。
美食会との絡みは序盤のみで後は修行的な短編が続く。その中で仲間とは同じテーブルを囲んで食事ができる者という台詞が登場する。友情が少年ジャンプの三本柱の一つに数えられているように、仲間は少年漫画で重要な要素である。グルメ作品らしい仲間の哲学を示している。林田力
http://hayariki.net/

白竜23=?iso-2022-jp?B?GyRCNCwbKEI=?=v林田力Wiki記者レビュー

『白竜23巻』では稀に見る長編となった野獣空港編が完結する。暴力団による東京急行電鉄株買い占めなど現実のブラック事件を下敷きにすることが多い『白竜』であるが、野獣空港編で描かれたゼネコンと暴力団の癒着も東急建設が暴力団を利用していた事実を連想させる。
野獣空港編では腐敗の背後に開発推進で甘い汁を吸う東京都知事が描かれる。現実の石原慎太郎都知事は歯に暴言の数々から漫画でパロディー化されることも多い。しかし、暴言を強調することは石原都政の問題の本質を明らかにする上で必ずしも有効ではなく、反対に隠蔽する危険もある。石原都政の本質は構造改革路線の先取りであり、開発優先であるためである。ユニークなタカ的言動は冷酷な新自由主義のカモフラージュになる。その点で単なる利権政治家として都知事を描く白竜は以外と本質を突いている。林田力
http://hayariki.net/

2012年7月14日土曜日

北本中学校・いじめ自殺裁判 東京地裁判決出る!

【転載】三上英次「北本中学校・いじめ自殺裁判 東京地裁判決出る!」
 「不当判決です!」——判決を言い終えた裁判長が退廷し、傍聴人らも席を立ち始めた時に、提訴以来5年にわたり原告・中井夫妻とともに裁判を闘って来た児玉勇二弁護士は、傍聴席に向かって怒りの声をあげた。

 「原告の請求を棄却する。裁判費用は原告の負担とする」

 これだけを言って姿を消した舘内比佐志裁判長(他に杉本宏之、後藤隆大、両裁判官)に、児玉弁護士が怒りを向けるのも無理はない。小学校時代、繰り返されるいじめを担任との「交換日記」につづり、2005年10月11日に飛び降り自殺した中井佑美さん(当時中学1年生)のために、弁護団は丹念に証拠を整理し、証人尋問では学校や教育委員会のウソを裁判所に示して来たのである。

 弁護団によれば、判決文は96ページ、その大半が原告と被告、それぞれの主張の紹介に費やされ、裁判所の判断が示されているのはたかだか15ページほどである。原告の訴えである(1)小中学校でのいじめについて(2)学校の調査報告義務について(3)国(文部科学省)の責任について、の3つの争点のうち、(2)は2ページほど(3)についてはわずか1ページ程度の言及ということだ。

 舘内裁判長は、佑美さんの残した遺書について、自殺の理由についてはっきりと書いていないことから、それだけでは不十分とする。そして、複数の佑美さんに対する行為、たとえば「『中井くん』と呼ばれていたこと」「靴かくし」「うちまたを指摘されたこと」「入塾強要の手紙」「美術部の『ホンネ大会』」といったことについても、佑美さんが「思い悩み、気持ちがゆれ動いていたこと」は認めつつも、「自殺するほどのいじめがあったとは認められない」という論法で、原告の主張を退けた。

 佑美さんは「思い悩み、気持ちがゆれ動いていた」かもしれない、しかし、それが自殺を決意するほどのものであったかはわからない、佑美さん自身が「いじめ」と認識するようなできごとがあったとしても、そうしたことが継続的に行なわれ自殺を決意するに至ったとは認定できない。そして、そのような視点に立てば、北本中学校のいじめ調査についても、注意義務違反は認められない——簡単に言えば、裁判所の論法は、このようなものだ。

 佑美さんは小学6年生の時に、担任教師と交換日記を交わしており、そこにはいじめの事実が書かれていた。児玉弁護士が「小学校時代のいじめだけでもきちんと認定すべきだ」、「それだけのいじめを受けていたのだから、調査報告義務違反も認めて当然だ」と憤るのも、むしろ当たり前だろう。

 それを「本人が"いじめ"と考えるような相応のできごとはあった」「その"いじめ"が継続的なものであったとは言えない」「自殺を決意するほどの"いじめ"を受けていたとは認定できない」と、「いじめ」をかっこ付きで表記して、学校や市の責任を一切免責するようなことは、〈詭弁〉以外のなにものでもない。

 児玉弁護士は「決して負ける裁判ではなかった」「結論ありきだ」と地裁判決を批判したが、会場からも「何もこちらの提出した証拠を読んでいないのではないか」「ひどい」と声があがった。

 記者がひとつ不可解に思うのは、直前の裁判長の交代だ。裁判は提訴から27回(2012年4月9日に結審)を数えたが、本来はその前の1月(26回目)に結審の予定であった。それが裁判長の交代によって、4月に期日がもう1回設けられ、今回の判決を迎えた。当然のことながら、舘内比佐志裁判長は、一連の証人尋問に立ち会っていない。まったく直前に、本裁判を引き継いだわけである。

 証人尋問では、当時の担任や教育委員会関係者が法廷に立ち、弁護団からの質問には答えに窮し、苦しまぎれの嘘を繰り返し、矛盾を突かれその場でしばしば沈黙した。法廷でそれらを実際に見聞していれば、今回のような判決文はとうてい書けなかったはずだ。

 「いじめの防止と調査報告について、適正な判決を求める要請書」は総計で7400筆を超える署名が集まっている。この裁判で「意見書」を書いた専門家も「裁判長は本当に(意見書)読んだのか?」と報告会では首をかしげるばかりであった。中井夫妻は、このあと控訴の予定だ。

 報告会の最後に、佑美さんの母親は参加者らに「このような判決でせっかく支援してくださったのに申し訳ありませんでした」と深々と頭を下げた。しかし、本当に、このような判決で土下座すべきは、舘内比佐志裁判長らではないだろうか。
http://www.janjanblog.com/archives/76324

二子玉川ライズの災害脆弱性

二子玉川ライズは災害に脆弱である。二子玉川ライズは自然災害を激化させる危険ある。二子玉川ライズは自然災害や事故などの危機に見舞われた場合の周辺地域への二次災害の防止という社会的視点が欠けている。現実にビル風の風害が起きている。「二子玉川ライズ オフィス」など再開発1期事業の高層ビルの竣工によって想像以上に風害が激しいことが判明した。女性が風で吹き飛ばされて骨折し、入院する事故も起きた。
これは環境アセスメントの失敗を意味する。二子玉川ライズの環境アセスメントでは大丈夫と考えずにリスクを洗い出し、もう一段高い対策を検討しなければならない。二子玉川ライズ2期事業を1期事業と同じ形で進めることは許されない。
高層ビルは地域の気候にも悪影響を及ぼす。「高層ビル密集エリアでは水平方向の風が妨げられ、大きな上昇気流が上空に積乱雲を発生させる可能性が高い」(織山和久『東京いい街、いい家に住もう』NTT出版、2009年、158−159頁)
二子玉川ライズは水害の危険も増大させる。地球規模で自然災害が頻発している。世界各地で地震や台風など自然災害による大きな被害が発生し、災害リスクが増大している。近年の日本では集中豪雨が頻発し、国民の安全を脅かしている。降雨量の増加と豪雨の頻発によって水害発生頻度の増大が想定される。
「近年は記録的な豪雨が短時間に降ることが少なくない。過去のデータから排水容量を設定しても、オーバーフローする可能性もある。」(「土と水から見直す緑化再入門(1)屋上緑化の失敗に学ぶ[漏水編]」日経アーキテクチュア2009年4月13日号81頁)
http://hayariki.zero-yen.com/2/faqindex.htm
二子玉川ライズは超高層ビル中心の再開発であるが、その超高層ビルは東日本大震災で脆弱性が露呈した。東日本大震災によって「超高層ビルは本当に大丈夫なのか」との疑念が芽生えた。長周期地震動や停電など超高層ビルの弱点も浮き彫りになった。
東日本大震災では震源から遠く離れた超高層ビルの大阪府咲洲(さきしま)庁舎が長周期地震動で想定外の被害を受けた。内装材や防火戸など計360カ所で損傷したほか、エレベーターの停止や閉じ込め事故が発生した。超高層ビル中心の街づくりは見直しが求められる。
東日本大震災では液状化被害が湾岸埋め立て地に限定されないことも明らかになった。内陸部でも河川や湖沼、水田だった場所では液状化被害が起きている。多摩川に近い再開発地域に高層ビルを建設することの是非も検証が求められる。
超高層ビルはガラスも危険性も指摘されている。誰かが力を加えたわけでもないのに、高層ビルのガラスが突然割れて地上に降り注ぐ事故が起きている。東京・丸の内の三菱商事ビルディングでは2009年7月にガラス落下事故が起きた。原因はガラス中の不純物の膨張である(「高層ビルのガラスが自然に割れる?」ケンプラッツ2010/04/13)。割れない前提で「倍強度ガラス」が使われていたが、高層ビルという特殊性で割れてしまった。
落下事故を受けて三菱商事は塔屋のガラス520枚を撤去する(「三菱商事ビルでガラス520枚撤去、09年の落下は不純物膨張」ケンプラッツ2010/04/05)。三菱商事ビルでは海外で製造された倍強度ガラスが落下した。しかし、アラップ・ジャパンの松延晋氏は国産メーカーでも倍強度ガラスの自然破損が「私の知っている範囲でも3件ある」と語る(「追跡・ガラス落下事故(2)JISより厳しい管理を求める」ケンプラッツ2010/04/26)。
超高層ビルのガラスは風にも弱い。米国では指先ほどの大きさの小石がガラス張りの高層ビルを機能停止に追い込んだ実例がある。2005年にニューオリンズ市を襲った「カトリーナ」では、市内の高級ホテルの窓ガラスの多くが割れて室内が水浸しになり、長期にわたって使用が不可能になった(「もし巨大台風が高層ビル街を直撃したら?」ケンプラッツ2011/09/20)。二子玉川ライズはビル風が近隣住民の問題になっているが、風は再開発ビル側にとっても脅威である。
さらに二子玉川ライズは帰宅難民の問題も抱える。東日本大震災や2011年の台風15号は帰宅難民の問題を露呈した。「再開発地区内の人口は、避難を想定した試算では、昼間人口が3万人、夜間人口が3400人に及ぶ」(「二子玉川が再開発で"郊外"から卒業」ケンプラッツ2011年11月10日)。
保坂世田谷区長は2011年9月24日に玉川区民会館で行われた「区長と語る車座集会」で「休日の日中に大地震が起きたら、大勢の買い物客などが集まる二子玉川では多数の帰宅困難者が発生する。現状では困ることになる」と二子玉川の帰宅難民対策の不備を認めた(林田力「保坂展人・世田谷区長と語る車座集会が等々力で開催」PJニュース2011年9月28日)。
二子玉川ライズ2期事業でオフィスビルを建設することによって帰宅難民を抱えるリスクは一層増大する。帰宅難民対策が採られていない以上、計画の見直しは必須である。

グリーンエコノミーに反する二子玉川ライズ

二子玉川ライズの反地域性である。玉川は風致地区の住宅街である。玉川には超高層ビルは似合わない。都心部では超高層ビルは珍しくなくなったが、二子玉川ライズでビル風の風害が深刻な問題となっている要因として老若男女が生活する住宅地であるためである。二子玉川ライズは地域の状況に即して具体化された計画ではない。
再開発前の二子玉川東地区は「都内とは思えぬのどかな佇まいを見せていた」と紹介されている(「二子玉川が再開発で"郊外"から卒業」ケンプラッツ2011年11月10日)。緑豊かな「のどかな佇まい」が二子玉川の魅力であった。それを「再開発事業ですっかり姿を変えた」ことが住民の利益になるか真剣に検証しなければならない。
二子玉川ライズの建物には珍奇性はあっても馴染み感はない。神戸市の鈴蘭台駅前地区第二種市街地再開発事業では周辺の街並みや背後の山の景色に配慮し、建物全体の高さを抑えている(橋場一男「駅に直結する「区役所+商業施設」プロジェクト」ケンプラッツ2012年6月14日)。
人々の意識は「コンクリートから人へ」である。二子玉川ライズはグリーンエコノミーに反している。二子玉川ライズが破壊した世田谷区玉川の自然には大気の冷却や癒やし効果があった。地球温暖化問題はますます深刻化している。企業の情報開示では「自然資本」を取り入れる動きが進んでいる。超高層ビルを建設する二子玉川ライズは都市の緑化及び低炭素化、生物多様性の確保に反する単なる街壊しである。
何でも新しく超高層ビルにする必要はない。無機質で街や人の匂いのしない場所を新たに作る必要はない。人があっての街である。二子玉川ライズは地域の魅力、居心地のよさ、コミュニティーへの帰属意識を破壊する。
http://p.booklog.jp/users/tokyufubai
林田力『二子玉川ライズ反対運動2』
 林田力『二子玉川ライズ反対運動2』(マイブックル)は二子玉川東地区再開発(二子玉川ライズ)の住環境破壊の実態や反対住民運動を記録したノンフィクションである。2010年に刊行した『二子玉川ライズ反対運動』の続編である。東京都世田谷区の玉川では東急電鉄や東急不動産ら東急グループ主体の再開発・二子玉川ライズによる住環境破壊が問題になっている。
 第一章では二子玉川ライズがダメな理由を明らかにする。
 第二章では裁判や集会など二子玉川ライズ反対運動の活動を述べる。二子玉川ライズ住民訴訟では実質和解という画期的な解決となった。
 第三章は二子玉川ライズ問題に対する様々な観点からのオピニオンを収録する。二子玉川ライズと東京スカイツリーや中野駅周辺再開発、海のピラミッド(熊本県)などの開発事業と共通する弊害を論じている。
 第四章では二子玉川ライズのビル風問題について住民と世田谷区の緊迫感ある協議内容を収録する。
 第五章は世田谷区議会を揺るがしたスキャンダル「二子玉川デジタル・コンテンツ問題」についてである。
 第六章では二子玉川ライズと同じ東急のトラブルとして、東急電鉄による東急大井町線高架下住民追い出し問題を取り上げる。二子玉川住民と大井町住民は同じ東急電鉄に苦しめられている住民として連携して活動している。
http://www.mybookle.com/indiv/bookle/3079

美男ラーメン店v林田力Wikiレビュー

『美男ラーメン店』は韓国ドラマ。イケメン揃いのラーメン店を舞台にしたラブコメディーである。教育実習生と財閥の御曹司との格差カップルという一方が金持ちで他方が庶民、金持ちは傲慢であったが、庶民的な生活を送る中で、人間性を回復するという韓国ドラマの定番設定である。ここでも再開発が登場人物の幸せの障害になる。再開発は再開発地域で居住している人々の生活を破壊する。現実に東京都世田谷区の二子玉川RIZEでは住環境が破壊されている(林田力『二子玉川ライズ反対運動』)。
再開発について子ども向けの答えと大人向けの答えが素敵である。子ども向けの答えは、再開発をするとキレイになる。大人向けの答えも、再開発をするとキレイになる。一つの残らず、全てを壊してしまうからだ。
再開発が街をキレイにするというナイーブな幻想の欺瞞を見事に表現している。再開発を発展と捉えて歓迎する連中は幼稚な未成年者である。
http://hayariki.net/

2012年7月13日金曜日

二子玉川ライズは近視眼的

二子玉川ライズでは、社会動向、社会制度、経済状況、技術革新、自然環境、経営資源など基盤となる前提が適切に考慮されていない。現地で住民の生活をつぶさに観察していれば超高層ビル中心の二子玉川ライズにはならない。周辺地域に影響を及ぼす超高層ビルという技術の適用は慎重に行われなければならない。二子玉川ライズでは事前に想定領域を広げて問題に直面した際に影響を緩和するような工夫がなされていない。
人口減少社会で二子玉川ライズのような広域生活拠点を推進するならば、その代償として低密度市街地が新たに発生してしまう。買い物難民が発生し、新鮮で栄養のある食品が手軽に得られないフード・デザート(食の砂漠)が生まれる。フード・デザートではファストフードや、缶詰に入った調理済みの食品への依存度が高くなり、健康を害する確率も高まるという悪循環に陥る。
バブル経済期には善と思われていた二子玉川ライズも、時代とともにその評価は変化し、社会的に大きな負の遺産に変化する。二子玉川ライズは近視眼的にプロジェクトや業務内の管理が追求されるだけで、将来の社会変化や技術進歩なども意識しながら物事を相対化できていない。住民運動は様々なアイデアや専門知識を持つ人々の集まりである。これを活かせない二子玉川ライズは失敗再開発である。
二子玉川ライズは自然災害や事故などの危機に見舞われた場合の周辺地域への二次災害の防止という社会的視点が欠けている。東日本大震災では震源から遠く離れた超高層ビルの大阪府咲洲(さきしま)庁舎が長周期地震動で想定外の被害を受けた。内装材や防火戸など計360カ所で損傷したほか、エレベーターの停止や閉じ込め事故が発生した。
林田力 東急不動産だまし売り裁判
http://hayariki.bravesites.com/

2012年7月12日木曜日

台風

よって、虚偽主張・立証に加えて、詐称を懲戒事由に追加する。
東京都中野区新井に住む被告らが中野区弥生町の病院に行ったかが問題
この日は台風が来なかったのであり、
実際には台風が来なかったのに、「気象庁の過去の天気のデータによって台風が直撃した日である」と虚偽を記載した。その上、「顕著な事実」とまで書き加えて自らの虚偽を正当化しようとした悪意がある。
実際、この日に請求者は埼玉県さいたま市より埼京線で中野区の病院へ行った。風が強ければ埼京線は止まり、病院へは行かれない。病院の面会時間は14時からである。14時頃に病院に着くように12時過ぎに家を出る。

熊本県で記録的大雨v林田力Wiki

7月12日未明より熊本県で記録的な大雨が降っている。市街地を流れる白川が氾濫した。街が水浸しになっており、河川沿いを中心に避難勧告されている。
もともと九州は台風の通り道であり、水害も少なくない。九州は福島第一原発事故の自主避難者も多いが、拙速な自主避難が裏目に出た人もいるかもしれない。水害の劇化はコンクリート化が原因であり、重要な環境問題である。放射能怖い怖いというだけの放射脳ではないか、水害に直面した脱原発運動の姿勢を見極めたい。
管見は除染より避難という考えに立っており、それは今でも不変であるが、九州などでの一部の自主避難者のグループの活動には怒りを覚える。彼らは福島に残っている人々を愚か者呼ばわりし、放射能デマを撒き散らす。中には惨めな生活から逃げる口実として自主避難と言っている輩もいる。自主避難者というよりも夜逃げ者である。
自主避難という自分達の選択が正しいと信じたいために、福島や東北・関東が人の住めない土地にならなければ困るのである。それ故に「福島の子どもに鼻血が出た」などのデマを撒き散らす。
北九州市での暴力的な被災地の瓦礫受け入れ阻止行動には彼らの異常性が現れている。熊本県宇城市では公共施設「海のピラミッド」が脱原発派に私物化されている。これらは保守派に脱原発の運動はエゴイズムであると格好の攻撃材料を与えることになる。
http://hayariki.net/

2012年7月11日水曜日

東急グループはハイエナ資本主義の尖兵v林田力wiki

東急グループはハイエナ資本主義(新自由主義、市場原理主義)の尖兵である。マンションだまし売りの東急不動産だまし売り裁判や住環境破壊の二子玉川ライズに企業体質は現れているが、マクロな視点で分析することもできる。

「We are the 99%.」の我々の敵を一言で表現するならばハイエナ資本主義である。新自由主義や市場原理主義と言い換えることもできる。どの表現を使うかは論者の好みであるが、フリードリヒ・ハイエクのように人間の理性の限界から国家の市場介入の抑制を主張する思想としての新自由主義と、富裕層優遇の手段として新自由主義を利用する立場を区別するためにハイエナ資本主義の用語を採用する。

敵がハイエナ資本主義であるとコンセンサスがとれたとして、次の問題は具体的な敵勢力は何かである。国際金融資本という回答が的を射ているが、具体性がない。そこでロスチャイルドやロックフェラーという話が出てくる。世界分析としては意味があるが、日本社会に生きる人々の当面する敵かという問題がある。ロールプレイングゲームの勇者も最初から魔王の城には突入しない。

陰謀論を進ませると日本におけるロスチャイルド家の代理人という類の話が出てくる。陰謀論であるという理由で陰謀論を否定するつもりはないが、陰謀論には現実から逃避する負の効用も存在することは認識することがある。ロスチャイルド家の代理人という類の設定は、現実の敵から目を背けさせる権力側の陰謀かもしれない。それを盲信するならばアメリカ帝国主義と日本独占資本が悪と盲信するロートル左翼を笑えなくなる。

ここでは目の前の敵として東急資本を取り上げる。直近でのハイエナ資本主義の推進者は小泉純一郎内閣であった。小泉構造改革は格差の拡大・固定化という大きな弊害をもたらした。ゼロゼロ物件詐欺など貧困ビジネスは一例である。この小泉構造内閣の源流は民間活力導入(民活)などを標榜した中曽根康弘内閣にある。

中曽根内閣の民活や行財政改革の尖兵が東急エージェンシーら東急グループであった。東急グループ二代目の五島昇と中曽根は大学の同級生であった。中曽根内閣の目玉の一つだった「建国記念の日を祝う式典」への首相出席でも、五島昇は建国記念の日を祝う会会長として中曽根を助けた(ロビンソン西沢「電通の研究part.5」日刊・日本の深層2005年10月19日)。

また、当時の前野徹・東急エージェンシー社長は読売新聞記者時代に中曽根と出会い、その縁で五島昇の知遇を得て東急グループ入りした。東急グループ内では"政治部長"と呼ばれ、きな臭い話には事欠かなかった(山岡俊介「元東急エージェンシー社長・前野徹氏の告別式に現れた、最近、安倍首相スキャンダルで注目の女性」アクセス・ジャーナル2007年2月21日)。

東急エージェンシーが出版した竹村健一『日本の将来の指針 前川レポートの正しい読み方—このままでは日本は孤立する』(東急エージェンシー、1986年)も新自由主義のプロパガンダ・世論誘導の一環と見ることができる。

「国際協調のための経済構造調整研究会報告書」(前川レポート)は中曽根民活の理論的バックボーンであった。「このままでは日本は孤立する」と不安を煽って構造改革を正当化するプロパガンダ手法は「構造改革なくして景気回復なし」の源流である。

中曽根内閣では国鉄民営化など新自由主義的な政策が実施されたが、民間レベルでも新自由主義化の萌芽が見られた。小泉構造改革がもたらした格差社会は住まいの貧困ももたらした。その住まいの貧困が顕在化した2010年に宅建業法違反で業務停止処分を受けた都内のゼロゼロ物件業者は中曽根内閣誕生の前年の1981年に創業している。

住環境破壊や税金の無駄遣いで世田谷区政の大きな問題になっている再開発・二子玉川ライズも中曽根内閣時代に計画が誕生した。当時の世田谷区政は革新区政であったが、規制(容積率)緩和の再開発で地域全体が経済発展するというハイエナ資本主義のドグマに対抗できなかった。この二子玉川ライズの推進企業は言うまでもなく東急電鉄や東急不動産である。

小泉構造改革でも東急は利権の受益者として登場する。小泉構造改革の目玉は郵政民営化であるが、そこでは「かんぽの宿」問題が明らかになった。国民の財産である郵政関連施設を特定企業に格安で売却した問題である。「かんぽの宿」問題によって構造改革の正体が利益誘導に過ぎないことが明らかになった。

東急リバブルは旧日本郵政公社から評価額千円で取得した沖縄東風平(こちんだ)レクセンターを学校法人・尚学学園(那覇市)に4900万円で転売した。東急リバブルは多額の転売益を得たことになる。それが低価格で譲渡され、東急リバブルのような企業が転売することで濡れ手に粟の暴利を貪る。これは日本国に対する裏切り行為である(林田力「【かんぽの宿問題】東急リバブル転売にみる民営化の問題」ツカサネット新聞2009年2月6日)。

東急は小泉純一郎の継承者を任じた安倍晋三のイメージ戦略にも登場する。安倍晋三は昭恵夫人とともに東急百貨店本店で買い物をしている。また、安倍晋三首相は公邸入りした2006年11月26日にJR渋谷駅近くの東急ハンズでシャンプーや入浴剤、セロハンテープ、筆ペンを購入した。

これは「東急ハンズなどで文具、入浴剤などの日用品を買いそろえるなどし、庶民派をアピールした」と報道された(「安倍首相が買い物パフォーマンス」スポニチ2006年11月27日)。東急ハンズでの買い物で庶民派を気取れると思っている神経が信じ難い。庶民が日用品を購入するために東急ハンズに行くことはない。

さらに安倍晋三の初の単著『美しい国へ』がある。これはハイエナ資本主義の危険性を露わにした恥書である。タイトルの「美しい」という発想からして問題である。「美しい」という発想は危険であり、かつ空虚で無個性的な表現である。

「ナチスは自分の国を美しくするために何をしたか。『汚いユダヤ人やロマ(ジプシー)』を取り除こうとした。共産主義は『資本主義の豚』を取り除こうとしたし、資本主義は『アカども』を取り除こうとした。そう。『美しい』には、『目障りなものが排除された状態』という意味もあって、そして、政治の世界ではその通りの意味に使われてきたのだ」(404 Blog Not Found「「美しい」もインフレ気味」2006年7月27日)。

「『美しい』というのは、かつて安倍元総理が唱えた『美しい国』という言葉が無意味であったように、あまり個性的とはいいかねます」(渡辺淳一『欲情の作法』62頁)。

この『美しい国へ』は東急グループのキャッチコピー「美しい時代へ」に重なる。『美しい国へ』以前から東急グループは「美しい時代へ」という標語を使っている。東急リバブル・東急不動産は隣地建て替えという不利益事実を隠して新築マンションだまし売りした(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』ロゴス社)。日照や通風が皆無になったにもかかわらず、東急不動産の営業は悪びれもせず、「隣地の建物が綺麗になれば喜ぶ人もいる」と開き直った。ここには「美しい」への倒錯した観念がある。

小泉構造改革の継承者の安倍晋三の『美しい国へ』が東急グループのキャッチコピーと重なることは単なる偶然で片付けられる以上の意味がある。

東急とハイエナ資本主義の関係はゴルフ場・太平洋クラブの倒産で顕わになる。太平洋クラブは東急不動産が実質支配しているゴルフ場であるが、2012年1月23日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請した。これに対して多くの会員はゴルフ会員権を紙屑にして東急不動産が利益を上げる計画倒産と批判する。
http://hayariki.net/1/18.htm
この問題は林田力「太平洋クラブと東急不動産だまし売り裁判」にまとめているが、外資の関係がちらついている。会員無視で太平洋クラブがスポンサーに選定したアコーディア・ゴルフは米国投資会社ゴールドマンサックスが設立した会社である。

太平洋クラブの桐明幸弘社長はレフコグループ、ソネンブリック・ゴールドマン、デトロイト・トーマツ、インテグリティサポートという経歴で、外資の経験が長い。桐明社長はトーマツ時代には東急不動産のために太平洋クラブのデューデリジェンス(資産調査)を担当していた。東急不動産はゴールドマンのクッションという表現すら登場している(平成24年(再)第7号 民事再生手続申立事件「即時抗告申立書」2012年2月27日)。

参考:林田力 太平洋クラブと東急不動産だまし売り裁判
http://hayariki.net/tokyu/golf.html

ゴルゴ13=?iso-2022-jp?B?GyRCJSobKEI=?=リガルヒv林田力Wiki記者レビュー

『ゴルゴ13オリガルヒの復讐』は三話からなる。表題作「オリガルヒの復讐」は反動的なロシアのシロビキによる、自由主義を信奉する新興財閥の弾圧がテーマである。社会主義崩壊後のロシアが自由主義市場経済ではなく、国家独占資本主義とでも呼ぶべき実態が浮かび上がる。作中のスターリン資本主義は言い得て妙である。これは日本も笑えない。日本では小泉構造改革など新自由主義が進められたが、それは「民間にできることは民間に」という新自由主義哲学とは裏腹に国家利権の山分けであった。東急リバブルが郵政民営化で郵政関連施設を転売して儲けた「かんぽの宿」問題が典型である。その意味でロシアの状況は他人事ではない。
二つ目の話はダルフール紛争がテーマである。日本では知名度の低いスーダンの惨状が説明される。三つ目は前の二話と異なり、ホットな国際問題を扱ってはいない。代わりにプロフェッショナルの仕事を魅せる。現実の日本では東急不動産だまし売り裁判のように売ったら売りっぱなしの職業モラル崩壊が横行している(林田力『東急不動産だまし売り裁判こうして勝った』ロゴス社)。その中で人が死ぬ話ではあるものの、一筋の清涼感がある。
http://hayariki.net/

2012年7月10日火曜日

裁判で相手方に直接話しかける非礼

東急不動産側は例によって時間ギリギリにやってきた。出席者は井口弁護士と大島聡仁である。何も知らない大島を相変わらず出席させるところに東急不動産の不誠実さが看取できる。井口弁護士と大島は別々に来た。井口弁護士が先に到着した。太陽の下では爬虫類のような井口弁護士の視線も威圧感は皆無であった。

井口弁護士は林田力に対し、唐突に「会社の連中来てる?」と質問してきた。その高圧的で潤いのない声は、うんざりするほど聞かされていたものであった。井口弁護士の質問は無神経で、いかにも脅迫し慣れている人間といった感じであった。林田力は代理人を立てて訴訟に臨んでいる。代理人に断りもなく、林田力に直接質問するのは無礼である。「原告に直接話し掛けてもいいですか」くらい言えないのだろうか。

原告代理人を蔑ろにする所業である。相手が踏み込んで欲しくないと思う領域を回避するエチケットに欠けている。二人掛けの座席を一人で二人分占拠するような人物である。遠慮や謙遜や慎ましさという美徳をこの世に生まれる時に母親の胎内に置き去りにしたに違いない。
http://hayariki.net/109/109trial.htm
林田力 東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った
http://hayariki.pages.wox.cc/

2012年7月9日月曜日

Yahoo!=?iso-2022-jp?B?GyRCSVRGMDs6JEdKKjdvQzUkNxsoQg==?=v 林田力Wiki記者

Yahoo!不動産など不動産のポータルサイトでは複数の物件を検索できるので便利である。しかし、ポータルサイトは情報を提供しているだけなので、ゼロゼロ物件のように問題ある業者の物件が混ざっている危険性がある。そのため、ポータルサイトで気に入った物件を見つけても、すぐに問い合わせすることは止めよう。業社名や免許番号を検索して過去に問題を起こした業者でないか調べよう。宅建業法違反など問題業者の中には企業名や営業名を変え、宅建業の免許を取り直す悪質な事例がある。それでも悪徳不動産業者を継続的に監視しているサイトなどがある。それ故に現在の企業名や免許番号で検索しても、丹念に検索すれば旧悪と結びついた情報が出てくるものである。
また、目当ての物件と事務所の所在地が離れている場合は要注意である。例えば物件が、さいたま市や武蔵野市にあるのに業者の事務所が代々木にあるような場合である。地域密着の業者ではないことが分かる。地域密着ではないと物件についての細かな情報を押さえていないことが多い。その結果、貸し物件ではなく瑕疵物件を借りてしまったということにもなりかねない。
また、事務所と物件所在地が離れていると内見にも不便である。部屋探しは、とにかく内見である。中には事務所と物件所在地が離れていることを口実に内見をさせない悪徳不動産業者もいる。最初から地域密着ではない業者は注意することが賢明である。林田力
http://hayariki.net/

住まいの貧困に取り組むネットワーク7/18定例会議

市民団体・住まいの貧困に取り組むネットワーク(東京都新宿区)では毎月定例の会議を開催している。企画会議や定例会議共に誰でも参加可能である。また、賃貸問題など住まいの困りごとについても相談に応じている。
住宅の保障は権利である。ヨーロッパでは、居住は人権であり、社会的に支援することになっている。住まいの貧困に取り組むネットワークではゼロゼロ物件や追い出し屋の問題に精力的に取り組む。
 日時:7月18日(水) 19:00〜21:00
 場所:新宿区戸塚地域センター地階集会室1
   (高田馬場駅より徒歩3分)
http://housingpoor.blog53.fc2.com/blog-entry-162.html
東急電鉄株主総会で二子玉川と大井町住民が共同で抗議
http://hayariki.net/2/12.htm

東急ホテルズ入居の二子玉川ライズ2期事業の閉塞

二子玉川ライズ2期事業の再開発ビルの主要テナントが東急グループで占められたことは二子玉川ライズの行き詰まりを示している。二子玉川ライズ2期事業のフィットネスクラブが東急スポーツシステム株式会社、ホテルが株式会社東急ホテルズ、シネコンが株式会社東急レクリエーションである。全て東急グループである。ここからはグループ会社に割り当てるしかない窮状が推察できる。

東急は他人の褌で相撲をとる企業である。東急は阪急を手本にしたと指摘されることが多い。しかし、阪急の宝塚歌劇団のように自前のコンテンツで勝負することが下手である。反対に創業者の五島慶太が強盗慶太と呼ばれるように他社の物を奪って成長してきた。決して褒められたことではないが、自社の能力で勝負せず、外部のリソースにフリーライドすることが東急の勝ちパターンであった。

東急のお膝元とされる渋谷でさえ西武が進出している。渋谷が文化発信基地となったことはセゾン・グループの貢献が大きい。セゾン・グループの総帥であった堤清二は新しいパラダイム構築を目指した経営者として先ず想起される人物である。堤はストレートなビジネスパーソンとは一味違った感覚で商業を成り立たせた。小説家や詩人としての顔もあった堤は文化戦略の論理を信奉し実践した。

商品という目に見えるものではなく、時代の空気や雰囲気を読みながら感性を前面に押し出して消費者を引き付けた。その集大成がセゾンというブランドである。小売業の枠に縛られている老舗百貨店のような先達を横目に見ながら、それをセゾンは突き抜けた。

百貨店、スーパーという業態にとどまらず、金融、デベロッパー、フード系の企業を立ち上げることで、結果的にグループ化した組織はセゾンというブランドの下、様々な方向から消費者を誘引し囲い込むことに成功した。

堤の手法は80年代に盛り上がりを見せる企業のブランド化、イメージ戦略化の先駆であった。その内容は企業のCI; Corporate Identity、CC; Corporate Communication、メセナ(文化・芸術支援)など現在でも広告論やマーケティング論、経営論などでしばしば語られている。

堤の戦略は以下のようにまとめられている。

「『売らんかな』の論理に突き動かされるただの小売業から脱却し、文化事業や多面的な広告戦略によってCIを確立した『イメージとしての西武』を創造していくこと」(北田暁大『広告都市・東京』廣済堂出版、2002年、62頁)。

それは経営者とは反対の立場にある労働運動家からも以下のように評価されている。

「1982年西武百貨店の『おいしい生活』というコピーは、含蓄が深かった。『おいしい生活』に込められたのは、明治以来の『追いつき追い越せ』を脱皮し、日本人として新しい文化を構築し、『心の時代』へ踏み入るべき含意でした。」(奥井禮喜『だから、組合に行こう』ライフビジョン出版、2010年、118頁)

セゾン・グループの文化戦略は70〜80年代は時代にマッチした。しかしバブル崩壊後は借金体質が表面化し、グループ解散に至る。この結末から堤清二に否定的評価が下されることが多い。しかし、鉄道コンチェルンとして後発に属する西武は先行企業の真似をしていただけでは先細りするだけである。現実に堤清二以上の文化戦略を提示する経営者は出現していない。以下のように反論される。

「詩人が無理をして企業の経営を傾けた? だが、西武/セゾン・グループの発展は文化戦略なしにはありえなかった」(浅田彰「セゾン文化を継ぐ者は誰か」VOICE 1999年3月号)。

セゾン文化についても単なる広告戦略と切り捨てられがちだが、現代文化に与えた影響は決して小さくない。セゾン・グループの従業員やアルバイト経験者から少なからぬ文化人が輩出されている。芥川賞作家・保坂和志、評論家・永江朗、直木賞作家・車谷長吉らである。批評家・作家の東浩紀は以下のように述べている。

「僕がいま批評家であるのは、あの80年代、セゾングループによって文化的な欲望を植え付けられてしまったからなのだ」「80年代以降に活動を始めた作家や批評家やアーティストたちは、みな堤氏の子どもたちなのである」(東浩紀「堤清二の子どもたち」波2002年5月号、新潮社)。

文化面から評価されがちな堤であるが、純粋に経営者としても非凡さを発揮した。堤は1973年、パルコを渋谷に出店させた。パルコ渋谷は若者文化やアートとの協調を掲げ、従来になかったミックス型フロア構成とバラエティ感覚で挑み大反響を呼んだ。

渋谷は先代の堤康次郎の頃から西武のライバルであった東急電鉄のお膝元と言える場所である。渋谷パルコ開店時は東急グループの総帥・五島昇に開店セレモニーのテープカットをさせた。西武の従業員の溜飲を下げさせ、同時に東急グループの従業員を歯噛みさせたという。新時代を見据えながらも、先代からの因縁にも目を配ることで自社の従業員の心をつかむ術を得ていた(林田力「東急を出し抜いたセゾン堤清二の文化戦略」PJニュース2010年10月3日)。
http://hayariki.net/2/faqindex.htm
渋谷出店は西武による東急への殴りこみのようなものだが、堤は巧みな根回しによって東急の反発を退けた。池田勇人内閣のご意見番として君臨する財界四天王(永野重雄、水野成夫、小林中、桜田武)を順に回って説得する外堀工作を行った。堤は父・康次郎が衆議院議員だった当時、その秘書をしていた。後に首相になる宮沢喜一や海部俊樹とも秘書仲間であった。その頃に培った政治的素質や人脈を活用した。

西部の渋谷進出は東急が西武に出し抜かれたことを意味するが、文化発信力のあるセゾンの進出は渋谷にとってプラスになった。二子玉川も商業施設は非東急の高島屋によって発展してきた。東急は西武や高島屋にフリーライドしていた側面がある。それに比べるとオール東急で再開発を進める二子玉川ライズは非常にリスキーな事業であることが分かる。
二子玉川ライズ反対運動2
http://www.mybookle.com/indiv/bookle/3079

2012年7月8日日曜日

東急不動産の前言と矛盾する無反省

林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』は、まさに「あの時、ああ言っていただろう」の責任追及の世界であった。東急不動産住宅事業本部の課長は「裁判所でも、どこでも好きなところへ行って下さい」と言い放った(『東急不動産だまし売り裁判』7頁)。ところが、その後で卑怯かつ愚かにも話し合いを打診してきた(13頁)。当然のことながら、「あの時、ああ言っていただろう」の精神で無視し、東急不動産を提訴しました。

日本の役所や企業は、その場しのぎの発言でごまかし、都合が悪くなると前言を翻す傾向が強すぎる。過去をなかったことにし、やり直したがっているために粘着する東急不動産工作員もいる。自己の過去を反省しなければならないのに、それはないことにして、これからどうするか愚にもつかない考えを巡らす。

日本人全般を見れば「あの時、ああ言っていた」と追及しないで終わらせがちである。だから役所や企業は安心して不正を繰り返すことができる。特に不正を追及するジャーナリストに「あの時、ああ言っていただろう」の精神は求められる。周囲が、そのような方ばかりならば羨ましいほどである。自己の過ちを直視できる人と、都合の悪い事実をなかったことにして話を続ける人は区別して対応したい。
http://hayariki.net/1/faqindex.htm
消費者問題にはセオリーがある。セオリーを知らずに、あるいは軽視して、失敗する不動産業者は少なくない。東急不動産だまし売り裁判での東急リバブルや東急不動産は典型例である。『東急不動産だまし売り裁判』は「たかが失言」と侮ることの危険性も示している。東急リバブル東急不動産の論理では「失言」を軽く考えて笑い話で済ませてしまうケースも少なくないだろう。しかし、東急リバブル東急不動産の基準では何気ない言葉でも、深刻なトラブルを招くケースは存在する。

東急リバブル東急不動産の無神経な言葉は消費者の内面に不安や不満を蓄積させる。不安や不満と反比例するように不動産業者への信頼が損なわれる。その蓄積が東急不動産だまし売り裁判のような致命的な消費者トラブルにつながる。東急リバブルや東急不動産が消費者とのコミュニケーションの方法自体に潜む問題点に気が付かなければ、同種の失敗を必ず繰り返すことになる。好むと好まざるとに関わらず、これから企業には様々なルールが課せられる。それを前向きに解決していけるか否かが企業の存亡を決めることになる。
林田力 Wiki住まいの貧困
http://blog.goo.ne.jp/hedo

2012年7月7日土曜日

ナポレオンの辞書v林田力Wikiレビュー

ルパン三世「ナポレオンの辞書を奪え」はルパン帝国の財宝のありかが記されたナポレオンの辞書がターゲットである。ルパン一味と多国籍軍が争奪戦を繰り広げる。
勤め人の工作員と自由人のルパン一味が対比される。国家に中世を誓う工作員に対する次元大介の言葉である。
「自分を大切にするから、他人にも優しくなれる。組織を優先して他人にクールになる奴よりはまし」
消費者に冷たい東急リバブルや東急不動産の営業よりは誰だってましである。
任侠映画にはまった石川ゴエモンがいつも以上に芝居かかっている。世界を相手に戦うシーンは爽快である。
http://hayariki.net/

林田力『東急不動産だまし売り裁判』が与えた希望

林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』(ロゴス社)は東急リバブル東急不動産の過ちの大きさを示している。東急不動産だまし売りは消費者にとって決定的な意味を持つかもしれない貴重な宝を踏みにじった。その点では通常の犯罪者よりもはるかに悪質である。

東急リバブルや東急不動産は売ったら売りっぱなしの不誠実な企業であった。消費者のマイホームへの幻想は、東急不動産物件の引き渡し後はクリスマスを過ぎたポインセチアの花のようにあっさりと枯死してしまった。東急リバブル東急不動産にとって売買契約が済めば一件落着を意味しており、より直接的な表現を用いれば物件の引き渡しは便所の水を流すようなものであった。

トラブルになると東急不動産は泥靴で踏み込まれたような不快感を消費者に与える企業であった。悪徳不動産営業の目には、ぞっとするような光があった。腹の底から恐怖が湧きあがり、背骨を伝って、心臓に飛び込むような気分にさせられる。マンションだまし売り被害者は悪夢の中に閉じ込められたような気持で、一般人には想像できないような恐怖との闘いを余儀なくされる。「立つ鳥跡を濁さず」との言葉とは裏腹に東急不動産は訴訟後も不誠実であった(「東急不動産の遅過ぎたお詫び」)。

その東急不動産と闘った林田力は孟子の「富貴も淫すること能わず。貧賤も移すこと能わず。威武も屈すること能わず」に該当する。林田力の闘いは腹の底から陣太鼓がドンドンと鳴り響くような感覚と共に思わず走り出したくなるような気分にさせられる。

『東急不動産だまし売り裁判』の読者のほとんどはマンションだまし売りをしたことがない筈である。ほとんどの人々はマンションだまし売りが恥ずべき行為であると認識している筈である。マンションだまし売りをしようものなら、最低の人間として世間から軽蔑されるだけでなく、強烈な自己嫌悪に襲われるだろう。そのような良心や倫理観と無縁な企業が東急リバブルや東急不動産であった。

『東急不動産だまし売り裁判』ではマンションだまし売りで大儲けしたい輩の画策や責任逃れが描かれる。東急リバブルや東急不動産という大企業に所属していても、肩書きがあっても、嘘をついている人間は脆いものである。精神科医が東急リバブル東急不動産を診察したならば、とんでもない診断が下されると確信できる。「この患者は錯乱しており、自殺衝動を抑制できない。周囲との長期的な幸福の関係を犠牲にして目先の満足を追い求めている」と。東急リバブル東急不動産をマンションだまし売りに駆り立てる狂気は呪わしいものである。林田力が屑物件を抱えて泣き寝入りしたならば、もっと根深く始末に負えない狂気が解き放たれただろう。

東急リバブルや東急不動産の体質が変わらない以上、様々なタイプのトラブルが今後も次々と登場することが予想される。現実に東急不動産は『東急不動産だまし売り裁判』で取り上げた東京都世田谷区の二子玉川ライズで地域環境を破壊している。また、東急電鉄は東急大井町線大井町駅付近の高架下住民に一方的な立ち退きを迫っている。昭和の歴史の一部が今も残っている貴重な建造物を破壊している。

東急リバブルや東急不動産を放置することは棄民政策である。東急リバブル東急不動産を放置すると、日本そのものが負け組となりかねない。東急リバブルや東急不動産のような悪辣な企業を存在させないためにも、『東急不動産だまし売り裁判』でマンションだまし売り被害経験を知ることは大変に有用である。

東急不動産工作員は「『東急不動産だまし売り裁判』のせいで東急リバブル東急不動産の評判が貶められた」と叫ぶが、これは放火魔が「消防士がいるので家がよく燃えない」と言うことと同じである。マグレガーは、性悪説に立つX理論と性善説に立つY理論を提唱した。マンションだまし売りの東急リバブルや東急不動産に対してはX理論が適切である。
http://hayariki.net/1/40.htm
消費者や住民を無視した東急リバブル東急不動産の不動産市場からの退出を求める。一刻も早い東急リバブル東急不動産の退場に向けて、全力で取り組んで行くことを宣言する。多くの運動の対話を続けることで今後の不動産取引や街づくりのあり方を考え、消費者の権利や住民の街づくり参画権の実現に向けた政策の実現を目指す。

「東急リバブル東急不動産なんかクソ食らえ。東急リバブルも東急不動産も東急コミュニティーも全て、ぶっ壊れてしまえ」

このように私に宣言させてくれた『東急不動産だまし売り裁判』を心から称賛する。その上で『東急不動産だまし売り裁判』が与えた希望を確かなものにするために、日本そして世界の消費者や住民とともに歩んでいく。
http://yaplog.jp/hayariki/archive/649
東急不動産だまし売り裁判—こうして勝った - みんなのクチコミ - ブログパーク
http://blogpark.jp/review/asin/4904350138/

林田力さんの「トヨタVS現代」文体診断

林田力さんの「トヨタVS現代 トヨタがGMになる前に」のレビューを分析しました!
林田力さんの「貧困ビジネス (幻冬舎新書)」のレビューを分析しました!
林田力さんの「ルポ 貧困大国アメリカ II (岩波新書)」のレビューを分析しました!
林田力さんの「貧困襲来」のレビューを分析しました!
島崎藤村タイプ
文章にもファンタジーな思いがそのまま出てしまう、ロマンチストなあなた。足元に転がる流れついた椰子の実から何を思いますか? もういっそのことファンタジー系の小説等いかがでしょう? あの頃の純真な思いがよみがえるかも。あなたの初恋の本は何でしたか?

林田力さんの「ハウジング・プア」のレビューを分析しました!
太宰治タイプ
文章からハイソサエティな香りがにじみ出ている? 「恥の多い生涯を送ってきました」だなんて悲観的なことばかりでなく、パロディもいけるあなたはもっとお笑いにも目を向けてみるといいかも。デカダンスは踊れないよ! 走れ走れ女の子! 斜陽(左様)ですかそうですか。

林田力さんの「チベットのラッパ犬」のレビューを分析しました!
森鴎外タイプ
子供に斬新な名前を与えてしまいそうな、歴史観にとらわれない柔軟なあなた。語学にも堪能で外国の文学ももちろんいいですが、あえて日本の純文学などはいかが? 日本の美しさを再認識できるかも。あ、鍋がぐつぐつ煮えてますよ(・∀・)。
http://www.mybookle.com/indiv/bookle/3079
林田力 東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った
http://hayariki.pages.wox.cc/

『東急不動産だまし売り裁判』では次々販売v 林田力 wiki

日本の書店ではマンションだまし売り関連の書籍は非常に少ない。このような状況の中、林田力は『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』の出版に挑んだ。書籍の執筆過程で悩んだ点は「どこまでが東急不動産だまし売り裁判に関連する内容なのか」という点であった。悩んだ結果、欠陥施工や耐震強度偽装事件、東急コミュニティーの杜撰な管理についての話題も、東急不動産だまし売り裁判との関連性を指摘しつつ盛り込むことにした。そこで見えてきたものが、消費者運動の方向性であった。消費者運動は悪徳不動産業者から消費者の生活や安全を守ることがより一層求められている。
『東急不動産だまし売り裁判』では次々販売という悪徳商法の実態にも迫る。マンションだまし売りだけでも消費者には甚大な被害であるが、それにとどまらなかった。マンションだまし売り被害者に東急リバブルは住み替えのダイレクトメール、東急アメニックスは浄水器などのダイレクトメールを送りつけた。
悪徳商法のセールスマンは「一回買った客はまた買う。布団でも掃除機でも浄水器でも、商品はなんでもいい」と語る(夏原武「被害金を取り戻すと偽る「二重詐欺」、韓流人気につけ込む「利殖勧誘系の詐欺」が猛威をふるう」SAFETY JAPAN 2012年7月2日)。東急グループはグループぐるみの悪徳商法である。それ故に東急リバブル東急不動産から身を守るためには一番最初が大切である。東急リバブル東急不動産には門前払いがベストである。関わりを持ってしまうと断りにくくなるためである。
消費者問題にはセオリーがある。セオリーを知らずに、あるいは軽視して、失敗する不動産業者は少なくない。東急不動産だまし売り裁判での東急リバブルや東急不動産は典型例である。『東急不動産だまし売り裁判』は「たかが失言」と侮ることの危険性も示している。東急リバブル東急不動産の論理では「失言」を軽く考えて笑い話で済ませてしまうケースも少なくないだろう。しかし、東急リバブル東急不動産の基準では何気ない言葉でも、深刻なトラブルを招くケースは存在する。
東急リバブル東急不動産の無神経な言葉は消費者の内面に不安や不満を蓄積させる。不安や不満と反比例するように不動産業者への信頼が損なわれる。その蓄積が東急不動産だまし売り裁判のような致命的な消費者トラブルにつながる。東急リバブルや東急不動産が消費者とのコミュニケーションの方法自体に潜む問題点に気が付かなければ、同種の失敗を必ず繰り返すことになる。好むと好まざるとに関わらず、これから企業には様々なルールが課せられる。それを前向きに解決していけるか否かが企業の存亡を決めることになる。
a/

2012年7月6日金曜日

二子玉川ライズは玉川を陳腐化

二子玉川ライズは玉川を陳腐化させる。どこにでもあるような巨大再開発ビルは街を陳腐化させ、地域経済にも大きなダメージを与える。二子玉川ライズでは人々が駅や商業施設、オフィスなど個々の機能を利用して通過するだけである。地域の人々が気軽に集まり、交流し、にぎわいを生み出す機能が欠けている。

再開発で潰そうとした木造密集地域の狭い道路は住民にとって憩いの場であり、独特の文化を生み出してきた。路地の商店街は地域ブランドとして経済資源になっている。再開発による経済発展を期待する人々はプロパガンダを軽信する軽率な人々である。

再開発が街の個性を喪失させ、衰退させることは商店街からも指摘される。東京都墨田区の錦糸町商店街振興組合の山田昇理事長は以下のように語る。「90年代から2度の再開発で駅前はキレイになりましたが、どの街にもあるような店ばかりになってしまった。かつての雑多な魅力が失われ、街は廃れるばかり。確実にゴーストタウンになってしまいます」(「スカイツリーのせいでゴーストタウンになる錦糸町」日刊ゲンダイ2012年3月29日)

二子玉川ライズの目的である広域生活拠点という発想が時代遅れである。二子玉川ライズは玉川に賑わいの広域生活拠点を作ることが目的であるが、これ自体が時代遅れである。ターミナル駅に人を集める広域生活拠点は徒歩圏の商店街を衰退させ、買い物難民を増加させる。単一の拠点が経済や文化をけん引する時代は終わった。広域生活拠点への機能集中から生まれる歪みを認識しなければならない局面が到来している。
http://hayariki.net/2/19.htm

太平洋クラブと東急不動産だまし売り裁判v 林田力

大手ゴルフ場運営会社「太平洋クラブ」(東京都港区、桐明幸弘社長)の倒産に対し、太平洋クラブを実質支配していた東急不動産にゴルフ場会員から怒りの声が出ている。自社の金儲けしか考えない東急不動産の体質は東急不動産だまし売り裁判や二子玉川ライズ問題と共通する(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』ロゴス社)。『ゴルフタイムス』では「卑劣極まる東急不動産は、刑事告発される運命にある」とまで指摘する。

東急不動産には様々な批判が寄せられる。第一に東急不動産のだまし売り体質である。もともと東急不動産のゴルフ場運営は評判が悪い。『東急不動産だまし売り裁判』に対しては筑波東急ゴルフクラブ会員からの書評「東急不動産の実像を知る!」も寄せられている。書評者は『東急不動産だまし売り裁判』を「当事者だけに本当によく書けている」と評価する。東急不動産だまし売り裁判と似たことが筑波東急ゴルフクラブでも行われていると告発する。

会員を集めるだけ集めて、会員特典を次々と引き下げていった。具体的にはツーサムプレーの募集終了直後の廃止、デフレ下の年会費の値上げ、ハーヴェスト宿泊優待券の1泊3800円から約1万円への大幅引き上げなどである。東急側の言い分は「太平洋ゴルフクラブとの提携を行い平日の優待を増やした」であるが、休日しか行けない会社員にはデメリットでしかない。

書評者は妻と一緒にゴルフする約束で会員権を購入したものの、購入直後にツーサムプレーが廃止され、妻のゴルフデビューは露と消えてしまった。妻にはさんざん嫌味を言われ、本当に悲しいと嘆いている。太平洋クラブの問題も「優良ゴルフ場を切り離し、預託金会員に尻ぬぐいをさせる詐欺まがいの手口」である(「東急不動産の汚点『太平洋クラブ』」FACTA 2012年4月号)。

第二に東急不動産の経営主体隠しである。東急不動産は太平洋クラブの親会社太平洋ホールディングスの大株主である。しかし、東急不動産が親会社であることは会員に知られておらず、会員のほとんどは三井住友銀行が親会社であると信頼していた。太平洋クラブは1971年に設立された名門で、「三井住友VISAマスターズ」が開催される「御殿場コース」や札幌、軽井沢など全国に多くのゴルフ場を抱えている。

太平洋クラブの親会社であった三井住友銀行は株式と債券を東急不動産が支配する太平洋ホールディングスに売却した。「東急不動産が設立した太平洋ホールディングス合同会社には、太平洋クラブの株式をたった1円で譲渡したとされている。」(平成24年(再)第7号民事再生手続申立事件「要望書」)。

東急不動産ではなく、太平洋ホールディングスというペーパーカンパニーに譲渡したところに東急不動産だまし売り裁判の東急不動産らしい卑劣さがある。太平洋クラブ関係者は「業績のよくない太平洋クラブを連結決算から外し、密かに実質支配した」と説明する(「東急不動産の汚点『太平洋クラブ』」FACTA 2012年4月号)。太平洋クラブが倒産しても東急不動産が損をしない仕組みとした。

対外的には東急不動産は自社が太平洋クラブを実質支配している事実を隠し、ペーパーカンパニーにすぎない太平洋ホールディングスを前面に押し出した。一般には2007年3月に太平洋クラブが東急不動産と業務提携したという形でしか告知されていなかった。東急不動産への譲渡を倒産後に初めて知らされた会員も多い。

悪評の多い東急不動産が親会社であると知っていたならば会員権を購入しなかった、会員権を売却していた会員も少なくない。『ゴルフタイムス』は「会員騙しのテクニックの初歩」と指摘する。オーナー交代を会員に告知しなかったことは債権者に対する告知義務違反と批判される。

第三に太平洋アリエスへの濫用的な会社分割である。太平洋クラブは東急不動産への支配権移転後の2010年に所有する優良コース(御殿場、御殿場ウエスト、相模、軽井沢、江南)を新設会社太平洋アリエスに移転した。御殿場は太平洋クラブにとって看板コースである。この事実も会員に通知されていなかった。これは詐害行為になると見られている。

第四に太平洋クラブが民事再生法適用申請の直前にも会員募集を行っていたことである。東急不動産は会員に損害を与えることが分かっていながら、目先の収益確保に走った。東急不動産だまし売り裁判と同じ詐欺的商法である。

太平洋クラブ被害者の会は太平洋クラブ経営陣が東急不動産株式会社の利権のために会員集めを行い、挙げ句の果てに無責任にも民事再生の申し立てに及んだと批判する(平成24年(再)第7号民事再生手続申立事件「要望書」)。

第五に現経営陣に甘い民事再生法を利用したことである。太平洋クラブと子会社(太平洋ゴルフサービス、太平洋アリエス、太平洋ヒルクレスト、太平洋ティ・ケー・エス、太平洋トリアス、太平洋ゴルフスクエア)計7社は2012年1月23日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請した。負債総額は総計約1260億円で、その中には保証債務380億円が含まれる。申請代理人は片山英二弁護士(阿部・井窪・片山法律事務所)である。

この民事再生法適用申請について「東急不動産は外資と組み、民再を悪用して借金棒引きを狙っている」と見られている。そのために会員から東急不動産に対して「裏切り者!」「外資以上に悪質!」と怨嗟の声も上がった(山岡俊介「『太平洋クラブ』民再申請 東急不動産に対し、会員から怒りの声」アクセスジャーナル2012年1月27日)。会員向け説明会では会員から「何故、会社更生法ではないのか」との質問も出された(「太平洋グループの債権者説明会が開催された」東京ゴルフリサーチ2012年2月8日)。

第六に2月に来る預託金償還期を目前にして民事再生法適用を申請した悪質さである。太平洋クラブの預託金会員は約1万3000名で、預託金総額約685億円である。無預託金会員(預託金のない入会金だけの会員)は約7000名である。預託金償還と倒産の関係は以下のように分析されている。

「2月以降に500億円とも囁かれる預託金償還期限が迫り、資金繰りに窮した経営陣が、裁判所に駆け込んだにすぎない。」(「東急不動産の汚点『太平洋クラブ』」FACTA 2012年4月号)

「東日本震災でゴルフ界に荒波が吹くと、太平洋の償還問題に対処しきれずに、自分自身(引用者注:東急不動産)も危険を感じ、倫理道徳を無視して、逃避劇を演じた。つまり、700億円の預託金の保証ができなくなった太平洋クラブの経営を牛耳るうまみがなくなったからである。」(『ゴルフタイムス』)

「太平洋クラブは、預託金償還問題の対策として、他のゴルフ場が見習うべき点は一つもなく、蓋を開ければ、何もせずに預託金債務を放棄した」(「ゴルフ会員権業界を取り巻く環境〜太平洋クラブの法的整理の考察〜」AIゴルフ総研レポート、2012年3月)

第七に会員向け説明会を1月30日月曜日という月末の平日午後13時半に設定したことである。なるべく会員に来てほしくないという東急不動産の逃げの姿勢が浮かび上がる。それでも説明会は会場の渋谷公会堂1・2階総座席数2084席が満席となり、立ち見が出るほどだった。

説明会開始前には公会堂の前で複数の被害者団体がチラシを配布していた。当然のことながら、東急不動産への反発も強く、怒号も飛び交った。「東急不動産(8815)には厳しい声が飛んだ」(「市場のうわさ」日本証券新聞2012年2月13日)。

東急不動産だまし売り裁判においても東急不動産は居留守やたらい回しで逃げ続けた。「東急不動産の責任感の欠如」との表現もある(「どうなる?太平洋クラブ、そして、三井住友VISAT.Masters」ゴルフタイムスの世界2012年6月14日)。

第八に会員無視でゴルフ場運営最大手「アコーディア・ゴルフ」(東京都渋谷区)とスポンサー契約を締結していたことである。説明会でもスポンサー契約に対する批判の声が大きかった(山岡俊介「『太平洋クラブ』民再申請 1・30会員向け説明会は「東急不動産」に怒声」アクセスジャーナル2012年2月10日)。

アコーディアの評判は悪い。太平洋クラブがアコーディアの傘下になることは、年会費の増額、大衆化、コースコンディションの悪化、来場者の質の低下などデメリットがある(「ゴルフ会員権業界を取り巻く環境〜太平洋クラブの法的整理の考察〜」AIゴルフ総研レポート、2012年3月)。

インターネット掲示板では「太平洋クラブを返してくださいよ〜」と題して「額面ちゃらにしたうえにアコーディアにあげちゃうなんて個人に対して二重の苦しみを与えるですか」と批判された。この投稿に対して「本当に東急不動産はヒドイ会社」と同意する意見も投稿された。

最初からアコーディアをスポンサーに決めていたかのような手際の良さに対し、会員らは会員無視の計画倒産」と、怒りの声を上げている(伊藤博敏「6・28株主総会が最終ラウンド!  週刊誌を巻き込むスキャンダル合戦に大物フィクサーまで登場する日本最大のゴルフ場運営会社「アコーディア・ゴルフ」委任状争奪戦の行方」現代ビジネス2012年6月7日)。
http://hayariki.net/1/13.htm
PGMの神田有宏社長はアコーディアへの売却の利益を「東急不動産が持っていってしまい、メンバーには還元されてない」と指摘する(「"アコーディア問題"を、最大ライバルのPGM社長に直撃。コンプラ問題は、統合の行方は、太平洋クラブ問題は……キーマンが激白」東洋経済オンライン2012年5月23日)。これは東急不動産だまし売り裁判と共通する搾取の構造である。

会員らは「太平洋クラブ被害者の会」「太平洋クラブ会員の権利を守る会」などの被害者団体を結成した。被害者の会では渋谷で東急不動産への抗議デモ行進も企画しているという(太平洋クラブ被害者の会オフィシャルサイト「被害者の会からのご報告」2012年5月30日)。

東急不動産は太平洋クラブの民事再生法適用申請によってゴルフ業界全体に害悪を及ぼしている。健全経営のゴルフ場にも会員からの預託金償還請求が急増している。ゴルフ会員権の売却志向も増幅させ、会員権相場の低迷にも更に拍車をかけた(「ゴルフ会員権業界を取り巻く環境〜太平洋クラブの法的整理の考察〜」AIゴルフ総研レポート、2012年3月)。これも分譲マンション購入検討者に広く衝撃を与えた東急不動産だまし売り裁判と共通する。

2012年7月5日木曜日

『二子玉川ライズ反対運動2』v=?iso-2022-jp?B?GyRCTlNFRE5PGyhC?=W iki

林田力は『二子玉川ライズ反対運動2』をマイブックルから刊行した。『二子玉川ライズ反対運動2』は『二子玉川ライズ反対運動』の続刊である。東京都世田谷区の玉川では東急電鉄や東急不動産ら東急グループ主体の再開発・二子玉川ライズによる住環境破壊が問題になっている。
『二子玉川ライズ2』では二子玉川ライズの住環境破壊の実態や住民反対運動を取り上げる。東京スカイツリーや中野駅周辺再開発と共通する開発の弊害を分析し、世田谷区議会で問題になったデジタルコンテンツ問題を取り上げる。また、東急電鉄による東急大井町線高架下住民の追い出し問題も合わせて収録した。二子玉川住民と大井町住民は同じく東急電鉄に苦しめられている住民同士連携して活動している。林田力
http://hayariki.net/

2012年7月4日水曜日

二子玉川ライズの安全性v 林田力 wiki

二子玉川ライズは人口減少社会に不適合である。人口減少社会の到来により、社会経済情勢に大きな変化が生じている。再開発事業も効果や弊害について適切に評価することが求められてきている。長期的な人口減少が想定される日本社会では新たな都市づくりが求められている。そこでは高齢者対応と子育て支援の二つの視点が重要になる。超高層ビル中心の二子玉川ライズは、どちらも不適合である。二子玉川ライズには街の活性化に必要な人とのつながりが見えてこない。
二子玉川ライズには環境配慮やサステナビリティといった観点が欠けている。二子玉川ライズはエイジングを楽しめない建築である。エイジングとは経年変化に伴い建築外装の景観的な質が向上することである。紺野登・多摩大学大学院教授は超高層ビルは知識都市に向かないと指摘する(「高層ビルは、知識都市(ナレッジシティ)に向かない」ケンプラッツ2012年6月25日)。
二子玉川ライズの安全性は全く確保されていない。大地震対策は待ったなしである。東日本大震災による建物被害では特に天井崩落の被害が目立った。文部科学省は震度7クラスの首都直下地震が発生する可能性を示唆する。地震では湾岸部の脆弱性が喧伝されがちであるが、立川断層を抱える東京都西部の危険も大きい。超高層ビルの地震に対する不安は高まるばかりである。
「二子玉川ライズ オフィス」や「二子玉川ライズ タワー&レジデンス」ではビル風被害が起きている。骨格と言うべき数々の安全対策を先送りする東急の姿勢は安全詐欺そのものである。東急はビル風など直面する切実な住民被害には全く関心を示そうとせず、大型開発を病的なまでに偶像視している。二子玉川ライズは玉川の昔を今に伝える風景を破壊してしまった。二子玉川ライズの超高層ビルは現代日本人の愚かさの記念碑である。
二子玉川東地区第一種市街地再開発組合は裁判を理由に風速データの開示を拒否した。この状況での二子玉川ライズの建設強行は、世田谷区玉川の多くの住民の命と健康を危険に晒すものである。恐るべきことに東日本大震災や福島第一原発事故を経ても命よりも利権を優先する東急の体質は変わっていない。
二子玉川ライズに反対する住民運動は再開発計画の誕生時より再開発反対を掲げて各地で様々な活動を行ってきた。二子玉川ライズ反対の様々なアクションを継続している。世田谷区内の様々な市民団体と連携しつつ、世田谷区にも働きかけている。二子玉川ライズ反対運動は新たなステージに突入しつつある。
http://www5.hp-ez.com/hp/hayariki/page1

保坂区政と脱原発と住まいの貧困

脱原発を掲げることで注目された保坂展人区長であったが、直接的な原発批判ではなく、電力入札や独立系発電公社を前面に押し出した。元々、原発の立地自治体でもない世田谷区長が原発を批判したところで何ができるかというシニカルな見方があった。できることを行うという堅実な姿勢は評価できる。
自然エネルギーへの転換よりも電力独占の打破を重視している。これは保坂区長の応援者である宮台教授の考え方に合致する。
保坂氏も就任当初は「世田谷区には屋根がある」など自然エネルギーへの転換一辺倒の傾向が強かった。しかし、宮台教授の言うように現状の体制では自然エネルギーに転換しても独占的な村の利権になるだけである。自然エネルギーで発電した電気を買い上げる買い取り制度では、政治的圧力で買い取り価格を操作することで自然エネルギー利権ができてしまう。自然エネルギーを大々的に打ち上げた孫正義が政商と批判されることには理由がある。しかも自然エネルギー発電の買い取りは電気料金に転嫁される。結局のところ、低所得者が苦しむことになる。自然エネルギー利権は貧困ビジネスと同じである。
政治の場で脱原発を大きくアピールした政治勢力は橋下徹率いる大阪維新の会であった。社会への情報発信力という点で橋下大阪市長が脱原発を訴えた意義は大きい。平和運動などと脱原発運動を重ね合わせたい立場にとって橋下大阪市長の脱原発は認めたくないものである。最終的に大飯原発再稼働に転じた橋下大阪市長を「それ見たことか」と批判することは容易である。しかし、自分達の信奉する脱原発だけが正しい脱原発的な偏狭な発想は有害である。
実際のところ、橋下市長の再稼働容認にも狙いがある。ギリギリの局面で再稼働に応じたとは言え、原発による電力の安定供給が疑問視されたことは間違えない。土壇場で再稼働を容認するということは不安定さを一層増幅する。企業としては自衛のために自家発電に注力せざるを得ない。それは維新の掲げる分散型発電の実現になる。原発がなくなればよい、自然エネルギーに置き換えればよいというナイーブな発想だけでは市場経済以前の電力の利権構造は崩せない。そこを橋下維新は突いている。その点で保坂区長がナイーブな脱原発ではなく、電力の独占打破を志向することは革新の立場からの対抗軸として意義がある。
一方で放射能汚染対策の点では目立たなかった。就任当初は学校給食の問題を取り上げていたこととは対照的である。逆に会場から川場村の問題などが批判されるほどであった。しかし、この点も「放射能怖い怖い」的なナイーブな脱原発と一線を画し、電力独占利権を潰すことを前面に出す効果がある。
私自身は除染をすることで避難を不要とする見解を批判している。また、放射能は、ここまでなら安全という値はなく、避けられるだけ避けるべきと主張している。それでも、あくまで一部であるが、脱原発を唱える人々の中にいかがわしい連中がいることは事実である。上述の通り、自然エネルギー利権を獲得したいための脱原発派もいる。貧困ビジネスのゼロゼロ物件業者が福島県の放射能汚染の不安を煽り、自主避難を勧めて劣悪なゼロゼロ物件に住まわせる例もある。
九州などへの自主避難した人々は被害者であるが、残念なことに軽蔑したくなる言動が見られる。放射能の危険性を過大視し、福島に残っている人々を愚か者呼ばわりする。生活の拠点を捨てるという思いきった決断をした自主避難者は自己の決断が正しいと信じたいものである。それ故に東北や関東が放射能汚染で人が住めない土地にならなければ困るのである。自称自主避難者には自らの惨めな生活からの脱出願望を満たす口実として移転した輩もいる。避難というよりも夜逃げに近い。北九州市の過激な瓦礫搬入阻止行動も、その種の醜い自主避難者が見え隠れする。保守派からエゴイズムを批判されてもやむを得ない。世田谷を良くしたいと考える政治家にとって、この種の人々の支持を集めることにメリットはない。
一部の脱原発のいかがわしさの象徴は山本太郎の姉の覚醒剤使用である。脱原発運動に疲れて大麻を使用したという報道に原子力村の悪意を感じることもできる。しかし、「放射能怖い怖い」という人々の中には何かを盲信しなければ精神的な安定を得られない傾向があることも事実である。
保坂区長の発言では空き家問題にも注目する。増え続ける空き家をワーキングプアの若者などの住居として活用する構想である。空き家と住まいの貧困の解消という一石二鳥の政策である。NHKでは住まいの貧困の特集で、空き家を貧困層向け住居に活用するNPOを取り上げており、タイムリーである。
住まいの貧困問題は開発問題の抑制にもなる。新しいせたがやをめざす会の共同代表に二子玉川や下北沢の開発反対運動関係者が就任することが示すように世田谷区政において開発問題の比重は大きい。大型開発からの転換は保坂区長の公約である。
開発問題は住民追い出しの問題である。二子玉川ライズでは駅前の小規模店舗が追い出され、超高層ビル建設による住環境悪化によって周辺住民が追い出されようとしている。スクラップアンドビルドで存続している開発業者にとっては人も建物もコロコロ入れ替わらなければ成り立たない。また、開発業者の論理では企業に金を落としてくれる人に来てほしいとなる。開発業者の好きにさせるならば住民は追い出される。空き家を低所得者向け住居とすることは、開発業者の追い出しへの対抗軸になる。

会場からの意見では二子玉川ライズ以外にも梅ヶ丘病院跡地問題など個別の問題を抱える人々の切実な声が続出した。これらは選挙前の政策作りの段階から指摘されていた内容である。選挙前と同じ意見が続出したということは厳しい見方をすれば保坂区長就任による前進を実感できていないということになる。これは深刻な問題である。裏切られたと感じた支持者が強固な批判勢力になる例は珍しくない。最近の民主党が好例である。
その意味では、個々の問題を抱える人々を包含し、区長と対話する場を設けた「新しいせたがやをめざす会」の枠組みは貴重である。林田力

サバンナゲーム激動v林田力Wikiレビュー

『サバンナゲーム激動』は『サバンナゲーム胎動』の続編である。サバンナゲームの二回戦を描く。『胎動』では日常から殺しあいの非日常への移行を描いた。『激動』では戦いが常態化している。『激動』に『胎動』よりも、のめり込めるかは物語の世界に入り込めるかによる。
『胎動』では主人公はワーキングプアであった。非日常のサバンナゲームに巻き込まれることで、その不合理さに戸惑いながらも脱出願望を満たせることができた。主人公が倒す相手もヤンキー的な存在で、現実世界の悪を駆逐するという爽快感があった。
これに対して二回戦の敵はゲーム的なキャラクターである。戦いの物語用に作られたようなキャラクターである。主人公サイドも歴史上の人物を視点とするエピソードが増え、日常の非日常化よりも、ファンタジー性が増した。
それでも「おじさん」のエピソードなど日常的な感覚を重視している。物語の途中では「おじさん」は主人公を守るために遣わされたスーパーマンではないかという想像も生じたが、普通の人の戦いを魅せた。
さらに敵幹部である。殺害を好む非人間的なキャラクターであったが、回想的なエピソードで彼らも貧困と格差社会の犠牲者であることが分かる。荒唐無稽な展開でありながらも現実に根を下ろしている。林田力

2012年7月3日火曜日

二子玉川ライズは税金の無駄づかいv 林田力 wiki

二子玉川ライズは税金の無駄づかいである。既に世田谷区、東京都、国から425億円もの税金が費消されている(林田力「二子玉川再開発への税金投入額が400億円超と判明」PJニュース2011年8月10日)。新築分譲マンション「二子玉川ライズ タワー&レジデンス」のエレベーターにまで税金が使われている。

二子玉川ライズへの莫大な税金投入は世田谷区の財政構造を歪める。世田谷区では道路や市街地再開発に多額の財政投入が行われている。2009年度時点では都市計画道路など「地域道路、交通ネットワークの構築」に209億8450万円、二子玉川ライズや下北沢など市街地再開発「世田谷のにぎわいアップ」に253億3550万円を、それぞれ4年間の実施計画期間に措置することが示されていた。

「地域道路、交通ネットワークの構築」については、当初51億700万円の予定が2009年度は72億5600万円と4割以上も上方修正した額を計上した。「安全で安心なまち」事業費118億9900万円の6割以上を道路建設が占めている。「世田谷のにぎわいアップ」事業費の99.6%を二子玉川東地区市街地再開発が占めている。この二つの事業で2009年度実施計画事業費352億5000万円の約4割を占める。

世田谷区は補助金の対象を公共的なものに限定されると説明するが、二子玉川ライズ自体が分譲マンション「二子玉川ライズ タワー&レジデンス」、商業施設「二子玉川ライズ・ショッピングセンター」、賃貸オフィス「二子玉川ライズ オフィス」と純然たる営利事業である。本来ならば公共的な設備も含めて事業者が自ら負担すべきものである。それが企業の社会的責任である。二子玉川ライズに補助金を投入することは他の企業との関係でアンフェアであり、マーケットの健全な発達を歪める。
http://www12.atpages.jp/~hayariki/haya/2/faqindex.htm
世田谷区の財政事情は二子玉川ライズの税金の無駄遣いを許さなくなっている。世田谷区は2012年度には約34億円、2013年度には約29億円の財源不足が見込まれており、歳出抑制のために徹底した行政経営改革の取り組みを進める方針とする(「平成23年度行政経営改革の推進について(依命通達)」2011年6月28日)。

世田谷区「平成23年度行政経営改革重点調整事業」では、「二子玉川東第二地区市街地再開発組合(2期)への補助事業精査」と「道路事業の一層の効率化」を掲げている。真っ先に削減すべき項目は二子玉川ライズへの補助金になるべきである。これまでのように開発予算を聖域化し、バラマキを行うことは許されない。

二子玉川再開発の税負担は一過性のものではなく、将来にもツケを残す。二子玉川再開発では道路や交通広場、公園を世田谷区が整備するが、公共建築施設やインフラ資産の維持管理や更新費用は自治体にとって重い負担となる。日経BP社とファインコラボレート研究所が61市の協力を得て実施した公共施設実態把握調査では主要なインフラ資産と公共建築施設の建て替えや改修に、将来、必要になる更新費用は住民1人あたり年6.4万円になる。

空きビルや廃ビルも公共の負担になる。民間の建物の外壁落下などの問題処理に、自治体が手を焼くケースが全国で散見され始めている(「自治体は空きビル対策を急げ - 所有者が補修できない建物で外壁落下が続出」日経アーキテクチュア2012年1月10日号7頁)。人通りが少なく、売り家ばかりが目立つ廃墟の街になりかねない。

「二子玉川ライズ オフィス」は補助金不正利用のデジタルコンテンツ問題の舞台になった。世田谷区は二子玉川に情報通信企業を集積するデジタルコンテンツ産業誘致集積事業を進め、事業を受託したNPO法人ディジタル・コンテンツ・インスティテュート(DCIn)が世田谷区から補助金を受け取り、「二子玉川ライズ オフィス」のテナントになっていた。

しかし、そのNPO法人は総務省から問題点を指摘され、2011年6月に事業を中止した。「二子玉川ライズ オフィス」からも撤退した。事業中止によって二子玉川のオフィス需要の当てが外れたことになる。現在の経済情勢で大規模オフィスは経済的に成り立たないという反対住民の主張は現実味を帯びている。

信長のシェフ3巻v=?iso-2022-jp?B?GyRCTlNFRE5PGyhC?=W iki=?iso-2022-jp?B?GyRCJWwlUyVlITwbKEI=?=

『信長のシェフ』3巻は朝倉攻めである。お市の方が浅井の裏切りを伝えるエピソードは工夫しており、料理人の主人公の知恵を示せる展開となっている。
女忍者が登場し、小谷城に潜入する展開はフィクション色が濃くなる。それでも市に信長を語らせることで、織田信長というキャラクターに深みを持たせている。林田力

静かなるドン103巻v=?iso-2022-jp?B?GyRCTlNFRE5PGyhC?=W iki=?iso-2022-jp?B?GyRCJWwlUyVlITwbKEI=?=

『静かなるドン』103巻は世界皇帝ドレイクの衝撃的な予言が明らかになる。『静かなるドン』はストーリー物の長編漫画である。連載当初から世界皇帝との対決まで構想していたとは考えにくい。それでも物語前半の設定を利用して世界皇帝が絡むことを必然的に描く手法は巧みである。作者が過去の作品を大切にしている証拠である。携帯メールのように、その場その場で書き捨てるような手法では大作は生まれない。
ドレイクがマフィアを憎む理由も明らかになる。その理由は納得できるものである。捉えどころのなかったドレイクが人間的に感じられた。怒りは人間の原動力である。東急不動産だまし売り裁判もマンションだまし売りの東急リバブル東急不動産への怒りが原動力であった(林田力『東急不動産だまし売り裁判こうして勝った』)。
現実世界に世界皇帝に相当する勢力が存在するならば、それはハイエナ資本主義の推進勢力である。血も涙もない市場原理主義で、東急不動産だまし売りやゼロゼロ物件など住まいの貧困を生み出す元凶でもある。それは利益拡大のみの無機的な世界である。これは『静かなるドン』の世界皇帝にも投影されていた。その点が敵キャラクターも個性的に描く『静かなるドン』において、ドレイクが浮いている一因であったが、この巻で身近になった。林田力
http://hayariki.net/

紋章を継ぐ者達14巻v=?iso-2022-jp?B?GyRCTlNFRE5PGyhC?=W iki=?iso-2022-jp?B?GyRCJWwlUyVlITwbKEI=?=

紋章を継ぐ者達14巻。『紋章を継ぐ者達』には勇者の一行に、やる気のなさそうなネガティブな人物がいる。「挑戦してもいないのに無理と言うな」的な特殊日本的なガンバリズムが胡散臭くなった現代において新鮮味のあるキャラクターである。そのキャラクターが前巻で覚醒し、これから活躍を見せるのではないかと期待させたものの、力に飲み込まれるという結果に終わった。ピンチに陥ったところでパワーアップするという安易な展開に進まないところが興味深い。『紋章を継ぐ者達』は前作の息子達が活躍する二世漫画である。二世をヒーローにするところに親の財産で子どもの人生が決まる格差社会の現実が反映されている。二世ではないキャラクターの安易なパワーアップを許さないところも格差社会的である。
これまでの『紋章を継ぐ者達』は人間と魔王に率いられたモンスターの対決というドラゴンクエストの設定から外れていた。この巻で、ようやく魔王的な存在が浮かび上がる。それでも人間は互いに抗争を続けている。現実社会にも重ね合わせたくなる展開である。林田力
http://www.hayariki.net/
http://hayariki.net/

林田力『二子玉川ライズ反対運動2』

 林田力『二子玉川ライズ反対運動2』(マイブックル)は二子玉川東地区再開発(二子玉川ライズ)の住環境破壊の実態や反対住民運動を記録したノンフィクションである。2010年に刊行した『二子玉川ライズ反対運動』の続編である。
 第一章では二子玉川ライズがダメな理由を明らかにする。
 第二章では裁判や集会など二子玉川ライズ反対運動の活動を述べる。二子玉川ライズ住民訴訟では実質和解という画期的な解決となった。
 第三章は二子玉川ライズ問題に対する様々な観点からのオピニオンを収録する。二子玉川ライズと東京スカイツリーや中野駅周辺再開発、海のピラミッド(熊本県)などの開発事業と共通する弊害を論じている。
 第四章では二子玉川ライズのビル風問題について住民と世田谷区の緊迫感ある協議内容を収録する。
 第五章は世田谷区議会を揺るがしたスキャンダル「二子玉川デジタル・コンテンツ問題」についてである。
 第六章では二子玉川ライズと同じ東急のトラブルとして、東急電鉄による東急大井町線高架下住民追い出し問題を取り上げる。
http://www.mybookle.com/indiv/bookle/3079
--
『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』著者 林田力
http://hayariki.net/
http://book.geocities.jp/hedomura/

2012年7月2日月曜日

二子玉川ライズは低迷する経済情勢に不適合

二子玉川ライズは低迷する経済情勢に不適合である。日本社会や経済を取り巻く環境は大きく変化している。景気の低迷状態は長引き、恒常化している。米国雇用統計をはじめ、2012年6月頭に発表された欧州や中国の経済指標が揃って悪化した。それを受けて株安が加速し、東証株価指数(TOPIX)が29年ぶりの安値をつけた。

人口減少による急激なマーケット縮小など、日本の将来を左右する大課題が山積みである。東日本大震災は日本に甚大な影響を及ぼした。開発優先・土建国家の以前の状況に戻ることは不可能である。バブルの遺物ともいうべき従来型の二子玉川ライズ2期事業は大きな不安要因である。バブル経済時代の感覚で計画された商業施設やオフィスは失敗する可能性が高い。事業計画は将来の需要予測に基づき、費用対効果の高い投資を盛り込むことが重要である。市場調査を行い、事業化した場合の需要を予測する必要がある。

商業施設はオープンしたら終わりではない。神戸市の鈴蘭台駅前地区第二種市街地再開発事業では、当初計画では商業施設が共同化ビルの4層を占めていたが、地域の消費環境を調査した結果、3層が適当であると判断し、身の丈にあった計画に変更した(橋場一男「駅に直結する「区役所+商業施設」プロジェクト」ケンプラッツ2012年6月14日)。
http://www12.atpages.jp/~hayariki/haya/2/19.htm
二子玉川ライズ2期事業のテナントはフィットネスクラブが東急スポーツシステム株式会社、ホテルが株式会社東急ホテルズ、シネコンが株式会社東急レクリエーションである。全て東急グループである。ここからはグループ会社に割り当てるしかない窮状が推察できる。

二子玉川ライズを推進する東急不動産や東急電鉄は市場のニーズを汲み切れていない。既に大手不動産会社には都心部一等地の再開発や既存物件の稼働率向上に専念する動きが出ている。周辺部の再開発は業績の足枷になるためである。東京建物は2011年12月12日に東京都中野区での再開発中の物件などで大幅な評価損が発生し、約650億円の特別損失を計上すると発表した。

東急ホテルズ入居の二子玉川RIZE二期事業の閉塞

二子玉川RIZE二期事業の再開発ビルのテナントが東急ホテルズら東急グループ企業で締められている事実が判明した。これは二子玉川RIZEの行き詰まりを示すものである。
東急は他人の褌で相撲をとる企業である。東急は阪急を手本にしたとされるが、阪急の宝塚歌劇団のように自前のコンテンツで勝負することが下手である。反対に強盗慶太の異名のように他社の物を奪って成長してきた。必ずしも褒められたことではないが、全てを自社で賄わず、他社のリソースを利用することが東急の勝ちパターンであった。
東急のお膝元とされる渋谷でさえ西武が進出している。これは東急が西武に出し抜かれたことを意味するが、文化発信力のあるセゾンの進出は渋谷にとってプラスになった。二子玉川も商業施設は非東急の高島屋によって発展している。オール東急で再開発を進めることは東急の勝ちパターンではない。林田力
http://www.hayariki.net/

ウィルの希望のものがたり

『ウィンの希望のものがたり』は交通事故で亡くなった子どもの物語である。日本語と英語の両方で書かれた絵本である。とても悲しい出来事を扱っているが、タイトルのように希望の物語になっている。物語の世界観は大ヒットソング「千の風になって」を連想する。
著者は交通事故被害を減少させるためにスピードを抑制するソフトカーの開発・普及に取り組んでいる。交通事故被害は非常に多いが、東日本大震災のように多数の人々が同時に被害に遭うものではないために当事者限りの苦しみで終わりがちである。同質性の強い日本社会では東日本大震災の被災者には強い同情心を示しても、異なる立場の人々の苦しみへの理解力や共感力が乏しい。
最近ではヤンキーの暴走事故が相次いでいる。腹立たしい限りである。無軌道なヤンキーを糾弾することは正当である。危険な暴走の一因になっている覚醒剤や脱法ドラッグの問題に斬り込むことも正当である。しかし、車は凶器であるとして、車社会に異議を申し立てる時期に来ている。
東京都は木造密集地域の都市計画道路を整備すると発表した。広い道路を作ることが災害時の安全につながるとの立場であるが、車社会の呪縛に囚われている。本書が広まることを期待する。林田力
http://www.hayariki.net/

2012年7月1日日曜日

二子玉川ライズは高齢化社会に優しくない

第四に二子玉川ライズは少子高齢化社会に不適合である。超高層ビル主体の二子玉川ライズは高齢化社会に優しくない。もともと世田谷区玉川には多くの高齢者が居住しており、超高層ビルへの拒否感は強い。

高齢社会白書2012年版によると、65歳以上の高齢者の総人口に占める割合は2011年10月1日現在で、23.3%である。国立社会保障・人口問題研究所の中位推計値では2025年には65歳以上(老年)の人口構成比が3割を超える。これからの都市を考える際の大前提となるデータである。

少子高齢化は住宅の余剰をもたらしている。現代日本では空き家の増加が社会問題になっている。空き家数、空き家率とも年々上昇し続けている。空き家や空きビルが増えている時代に超高層ビル建設は時代遅れである。柳宗悦『茶と美』(講談社、1986年)には「同じ家でも空家の時より、よく住まわれている時の方が美しい」との表現もある(75頁)。美意識の観点でも空き家は社会的な損失である。

世田谷区でも空き家の増加は大きな課題であり、保坂展人区長が2012年6月3日の新しいせたがやをめざす会「世田谷区政の現状と課題を考える懇談会」で言及したほどである。このような状況で新築分譲マンション「二子玉川ライズ タワー&レジデンス」で新築住戸を大量供給することは矛盾である。それに世田谷区や東京都、国が税金で補助することは愚の骨頂である。
http://hayariki.jakou.com/2/faqindex.htm
新築分譲マンション事業の終焉はビジネス誌でも指摘された。「新築主体のビジネスモデルは終わりを迎えつつある」(蛯谷敏「マンション「新築主体」の終焉」日経ビジネス2012年1月16日号18頁)。

新築分譲マンション「二子玉川ライズ タワー&レジデンス」は竣工後一年以上経過しても完売していない。デベロッパーが消費増税の駆け込み需要を当て込んで造ったマンションも売れ残り、安値で売り出されると指摘される(伊藤正倫「住宅ローンが狭き門になる "復調"マンションの落とし穴」日経ビジネス オンライン2012年1月16日)。

林田力 二子玉川ライズ問題記事

林田力「二子玉川東地区再開発・差止訴訟被告側証人尋問(1)」JANJAN 2008年1月16日
林田力「住民無視が見えた「二子玉川東地区再開発・差止訴訟」被告側証人尋問(2)」JANJAN 2008年1月17日
林田力「二子玉川東地区再開発・見直しを求める集い」JANJAN 2008年1月20日
林田力「二子玉川東地区再開発を問う住民の会発足」JANJAN 2008年12月3日
林田力「二子玉川再開発の解決をめざす集会開催」JANJAN 2009年3月2日
林田力「「これで良いのか二子玉川再開発」の集い開催」JANJAN 2009年4月1日
林田力「二子玉川住民が再開発を意見交換」JANJAN 2009年8月3日
林田力「TV番組「ブラタモリ」と再開発で失われるニコタマの魅力」JANJAN 2009年10月17日
林田力「二子玉川再開発差止訴訟は洪水被害が焦点に」JANJAN 2009年9月19日
林田力「二子玉川東地区住民まちづくり協議会が住民提案を披露」JANJAN 2009年10月27日
林田力「二子玉川再開発差止訴訟・住民側はあらためて「洪水被害」を主張」JANJAN 2009年10月30日
林田力「二子玉川で進む街壊し」マスコミ市民2009年11月号46頁
林田力「二子玉川再開発差止訴訟・洪水被害の立証へ一歩前進」JANJAN 2009年12月16日
林田力「二子玉川第2地区再開発事業計画縦覧と住民陳情」JANJAN 2010年1月11日
林田力「世田谷区玉川、タウンミーティングの呆れた実態」JANJAN 2009年12月7日
林田力「もう一つの二子玉川住民運動 玉川にエコタウンを作る会」JANJAN 2010年3月8日
林田力「二子玉川東地区まちづくり協議会が陳情審査結果を報告」JANJAN 2010年3月15日
林田力「二子玉川の環境を守ろう お花見交流会開催=東京・世田谷」PJニュース2010年3月28日
林田力「世田谷区議会で二子玉川再開発補助金削除の予算案組み換え動議」PJニュース2010年3月29日
林田力「お花見交流で見た二子玉川の環境破壊(1) 二子玉川ライズ タワー&レジデンス」JANJAN 2010年3月29日
林田力「お花見交流で見た二子玉川の環境破壊(2) 多摩川暫定堤防」JANJAN 2010年3月30日
林田力「お花見交流で見た二子玉川の環境破壊(3) 三菱地所玉川1丁目マンション」JANJAN 2010年3月31日
林田力「多摩川暫定堤防の見直しを求めるお花見交流会開催=東京・世田谷」PJニュース2010年4月5日
林田力「二子玉川再開発差し止め訴訟控訴審証人尋問(上)」PJニュース2010年4月14日
林田力「二子玉川再開発差し止め訴訟控訴審証人尋問(下)」PJニュース2010年4月15日
林田力「二子玉川東地区再開発住民提案の採算性分析」PJニュース2010年4月16日
林田力「二子玉川再開発訴訟証人尋問から見えるコンクリと人の対立(上)」PJニュース2010年4月18日
林田力「二子玉川再開発訴訟証人尋問から見えるコンクリと人の対立(下)」PJニュース2010年4月19日
林田力「二子玉川再開発事業計画への口頭意見陳述開始=東京・世田谷」PJニュース2010年4月21日
林田力「二子玉川再開発への反対意見が情報公開で判明(上)」PJニュース2010年4月28日
林田力「二子玉川再開発への反対意見が情報公開で判明(下)」PJニュース2010年4月29日
林田力「デジタル映像産業誘致は二子玉川再開発の尻拭いか=東京・世田谷」PJニュース2010年4月30日
林田力「多摩川暫定堤防は連休中も工事強行=東京・世田谷(上)」PJニュース2010年5月6日
林田力「多摩川暫定堤防は連休中も工事強行=東京・世田谷(下)」PJニュース2010年5月7日
林田力「二子玉川再開発の審査で専門家による補佐人陳述決定」PJニュース2010年5月8日
林田力「二子玉川再開発公金支出差止訴訟判決言渡日決定(上)」PJニュース2010年5月9日
林田力「二子玉川再開発公金支出差止訴訟判決言渡日決定(下)」PJニュース2010年5月11日
林田力「産能大街のイメージ調査と二子玉川再開発のギャップ」PJニュース2010年5月12日
林田力「二子玉川再開発の公共性を問う補佐人意見陳述」JanJanBlog 2010年5月16日
林田力「多摩川暫定堤防土のう工事に住民抗議=東京・世田谷」PJニュース2010年5月23日
林田力「二子玉川公金支出差止訴訟で住民側控訴(上)」PJニュース2010年6月7日
林田力「二子玉川公金支出差止訴訟で住民側控訴(中)」PJニュース2010年6月9日
林田力「二子玉川公金支出差止訴訟で住民側控訴(下) 」PJニュース2010年6月12日
林田力「二子玉川第二地区再開発への意見書採択結果通知」PJニュース2010年6月23日
林田力「二子玉川東第二地区再開発問題で住民集会」JanJanBlog 2010年6月28日
林田力「二子玉川住民が石原慎太郎・東京都知事に抗議」JanJanBlog 2010年6月30日
林田力「二子玉川東第二地区再開発組合設立認可に抗議(上)」PJニュース2010年7月7日
林田力「二子玉川東第二地区再開発組合設立認可に抗議(下) 」PJニュース2010年7月8日
林田力「東京都が二子玉川住民抗議文に回答」PJニュース2010年7月9日
林田力「クリエイティブ・シティは二子玉川ライズの尻拭いか=東京・世田谷」PJニュース2010年8月27日
林田力「二子玉川再開発訴訟原告の集い開催=東京・世田谷」PJニュース2010年11月1日
林田力「二子玉川ライズ差し止め控訴審判決は上告へ(上)」PJニュース2010年11月18日
林田力「二子玉川ライズ差し止め控訴審判決は上告へ(中)」PJニュース2010年11月19日
林田力「二子玉川ライズ差し止め控訴審判決は上告へ(下)」PJニュース2010年11月20日
林田力「二子玉川ライズ原告団・弁護団集会で方向性確認(上)」PJニュース2010年11月21日
林田力「二子玉川ライズ原告団・弁護団集会で方向性確認(下)」PJニュース2010年11月22日
林田力「二子玉川ライズ決済文書一部非開示理由が明らかに=東京・世田谷」PJニュース2010年12月19日
林田力「街との調和を欠く二子玉川ライズの矛盾(上)」PJニュース2010年12月23日
林田力「街との調和を欠く二子玉川ライズの矛盾(下)」PJニュース2010年12月24日
林田力「100人以上の市民が二子玉川ライズ行政訴訟提訴(上)」PJニュース2011年1月5日
林田力「100人以上の市民が二子玉川ライズ行政訴訟提訴(中)」PJニュース2011年1月7日
林田力「100人以上の市民が二子玉川ライズ行政訴訟提訴(下)」PJニュース2011年1月8日
林田力「二子玉川ライズ文書非開示に意見書提出=東京・世田谷(上)」PJニュース2011年1月17日
林田力「二子玉川ライズ文書非開示に意見書提出=東京・世田谷(下)」PJニュース2011年1月18日
林田力「二子玉川ライズ反対住民運動が団体名変更=東京・世田谷(1)」PJニュース2011年2月1日
林田力「二子玉川ライズ反対住民運動が団体名変更=東京・世田谷(2)」PJニュース2011年2月2日
林田力「二子玉川ライズ反対住民運動が団体名変更=東京・世田谷(3)」PJニュース2011年2月3日
林田力「二子玉川ライズ反対住民運動が団体名変更=東京・世田谷(4・終)」PJニュース2011年2月4日
林田力「二子玉川ライズ反対運動が学習決起集会開催=東京・世田谷」PJニュース2011年5月9日
林田力「二子玉川再開発説明会で住民の懸念続出=東京・世田谷」PJニュース2011年5月16日
林田力「保坂展人・新世田谷区長に二子玉川問題を期待」PJニュース2011年5月17日
林田力「二子玉川の環境を守る会が保坂展人世田谷区長と面談」PJニュース2011年6月7日
林田力「二子玉川ライズ住民訴訟、保坂世田谷区長就任による変化に裁判所も関心示す」PJニュース2011年7月1日
林田力「二子玉川ライズ行政訴訟は原告適格の審理へ」PJニュース2011年7月3日
林田力「二子玉川ライズ2期事業の公聴会で住民が公共性を問う」PJニュース2011年8月1日
林田力「二子玉川再開発への税金投入額が400億円超と判明」PJニュース2011年8月10日
林田力「情報公開審査会が二子玉川ライズ決済文書の一部開示を答申」PJニュース2011年9月17日
林田力「二子玉川再開発シンポで公共性や財政を検証」PJニュース2011年11月21日
林田力「二子玉川再開発住民訴訟終結で公害行政から一歩踏み出した保坂世田谷区政」PJニュース2012年3月19日
林田力「二子玉川ライズ住民訴訟が実質的和解で終結」真相JAPAN第74号、2012年4月4日
http://hayariki.zero-yen.com/109rise.html

二子玉川ライズは災害に脆弱

二子玉川ライズは災害に脆弱である。二子玉川ライズは自然災害を激化させる危険性がある。現実にビル風の風害が起きている。「二子玉川ライズ オフィス」など再開発1期事業の高層ビルの竣工によって想像以上に風害が激しいことが判明した。女性が風で吹き飛ばされて骨折し、入院する事故も起きた。これは環境アセスメントの失敗を意味する。二子玉川ライズ2期事業を1期事業と同じ形で進めることは許されない。

高層ビルは地域の気候にも悪影響を及ぼす。「高層ビル密集エリアでは水平方向の風が妨げられ、大きな上昇気流が上空に積乱雲を発生させる可能性が高い」(織山和久『東京いい街、いい家に住もう』NTT出版、2009年、158−159頁)

二子玉川ライズは水害の危険も増大させる。近年の日本では集中豪雨が頻発し、国民の安全を脅かしている。降雨量の増加と豪雨の頻発によって水害発生頻度の増大が想定される。

「近年は記録的な豪雨が短時間に降ることが少なくない。過去のデータから排水容量を設定しても、オーバーフローする可能性もある。」(「土と水から見直す緑化再入門(1)屋上緑化の失敗に学ぶ[漏水編]」日経アーキテクチュア2009年4月13日号81頁)

二子玉川ライズは超高層ビル中心の再開発であるが、その超高層ビルは東日本大震災で脆弱性が露呈した。東日本大震災によって「超高層ビルは本当に大丈夫なのか」との疑念が芽生えた。長周期地震動や停電など超高層ビルの弱点も浮き彫りになった。超高層ビル中心の街づくりは見直しが求められる。

東日本大震災では液状化被害が湾岸埋め立て地に限定されないことも明らかになった。内陸部でも河川や湖沼、水田だった場所では液状化被害が起きている。多摩川に近い再開発地域に高層ビルを建設することの是非も検証が求められる。
http://hayariki.jakou.com/2/19.htm
さらに二子玉川ライズは帰宅難民の問題も抱える。東日本大震災や2011年の台風15号は帰宅難民の問題を露呈した。「再開発地区内の人口は、避難を想定した試算では、昼間人口が3万人、夜間人口が3400人に及ぶ」(「二子玉川が再開発で"郊外"から卒業」ケンプラッツ2011年11月10日)。

保坂世田谷区長は2011年9月24日に玉川区民会館で行われた「区長と語る車座集会」で「休日の日中に大地震が起きたら、大勢の買い物客などが集まる二子玉川では多数の帰宅困難者が発生する。現状では困ることになる」と二子玉川の帰宅難民対策の不備を認めた(林田力「保坂展人・世田谷区長と語る車座集会が等々力で開催」PJニュース2011年9月28日)。

二子玉川ライズ2期事業でオフィスビルを建設することによって帰宅難民を抱えるリスクは一層増大する。帰宅難民対策が採られていない以上、計画の見直しは必須である。