2010年8月31日火曜日

ワンピース連続休載

ワンピース連続休載
週刊少年ジャンプで連載中の人気漫画ワンピースが4週連続で休載する。ルフィや仲間たちが強くなるために修行する。

住民発意で区画整理・再開発の法改正を考えるシンポ(下)

【PJニュース 2010年8月27日】第二に渕脇みどり弁護士の「再開発訴訟の中で」である。淵脇弁護士は二子玉川東地区再開発(街の名称:二子玉川ライズ)に関する訴訟の住民側代理人である。二子玉川ライズは風致地区に超高層ビルを乱立する計画である。東急電鉄・東急不動産のビジネスのために周辺住民の生活する権利が侵害されている。

裁判は現行法の中でもがき苦しみながら、進めてきた。現行法は住民の意見反映の手続きが軽視されている。複数案を比較検討する仕組みにすべきである。再開発は安易な立ち退き手段として悪用され、街壊しや独占を可能にしてしまう。公共性の意味を具体化する必要がある。当事者が法律を変えていく時代の流れにあるとした。
http://news.livedoor.com/article/detail/4970669/
http://www.pjnews.net/news/794/20100824_6
後半は討論である。再開発や区画整理に苦しめられている人々から切実な意見が相次いだ。例えば埼玉県の再開発地域の住民は「裁判官は、公共性について、どのように考えているのか」との辛辣な疑問が提起された。商業ビルを建設するような明らかな営利開発事業が公共性ある再開発とされ、個人を住居から追い出すことを正当化する。これについて裁判官は疑問に思わないのか、と。

これに対し、淵脇弁護士は「二子玉川ライズが同じ」と応じた。再開発には厳しい規制がかけられなければならないのに、逆に緩和されている。残念ながら裁判官には未だ認識が十分ではない。

これに岩見氏が補足した。二子玉川東地区再開発は再開発地域の85パーセントが東急グループの所有地である。東急グループの利益のための再開発に過ぎない。その公共性の説明は抽象的であった。世田谷区が東急グループと再開発地域の方向性を決定した。行政が悪いと住民は大変なことになる。何の説明もないまま、再開発地域の容積率が緩和されてしまった。

また、組合施行と自治体施行の区画整理の相違について質問が出された。羽村駅西口区画整理事業は自治体施行であるが、組合施行ならば地権者が組合員となるため、民主的になるのではないかとの問題意識からであった。

これに対し、神屋敷氏は組合施行では組合と自治体の間でたらい回しにされる危険があると指摘した。自治体施行では行政に回答を求めることができるとする。

その他にも様々な意見が出された。基本構想の段階から住民参加で進めるべきである。初めから全て情報を開示すべきである。住民が嫌だと言えば止めればいい。

現行制度では事業計画縦覧時には全部決まっており、手遅れである。意見書は無視されている。全部が反対意見でも計画が進められる。複数案の検討の義務化と住民投票的なものを検討すべきである。

日本には街づくりの哲学がない。江戸川区のスーパー堤防予定地は先行買収が行われ、地域外の人から戦争で空爆を受けた跡みたいと言われたとする。戸塚駅西口再開発では生活再建、営業再建が無視された。

各地の区画整理組合は破綻寸前の危機的状況にある。行政は住民に負担させようとしている。直接施行(強制執行)を早い時期に行うことが望ましいとの方針も出している。これには会場から悲鳴が生じた。

地方分権が進められ、首長の権限が強まったが、住民自治に結びついていない。中央省庁ならばマスメディアなどの監視があったが、地方の役所に対する監視は弱いため、裁量権の名の下で勝手がまかり通っている。

最後に白藤博行・専修大学法学部教授がコメントした。法律の世界では結果オーライの発想から手続き重視に変わっている。1993年に制定された行政手続法が一例である。しかし、区画整理や再開発で問題になる行政計画の分野では未だ手続き重視の思想が反映されていない。この点で住民発意の法改正を検討する意義は大きいと締め括った。【了】
(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』著者)
林田力「スーパーFMWの魅力(3)「外国人選手の活躍」」リアルライブ2010年8月30日
http://npn.co.jp/article/detail/11920419/

2010年8月30日月曜日

区画整理訴訟シンポジウム

区画整理訴訟の中で
羽村駅西口土地区画整理事業反対訴訟の代理人。住民訴訟など三件の訴訟を担当。裁判で感じること。
裁判任せになると運動が停滞する。中心メンバーの疲弊。裁判結果を悪用した被告側の悪宣伝。
様々な住民が定期的に弁護士と打ち合わせすることで住民運動の活性化。情報が裁判で出てくる。裁判をきっかけに情報公開請求する住民が増えた。羽村市の対応も少しは変化した。時代・状況の変化に対応して引き返すための仕組みが必要。
法改正の困難さ。金儲けのための街づくりになる危険。決まったことについては争えないとなることへの危惧。
再開発訴訟の中で。二子玉川ライズ反対運動。風致地区に超高層ビル乱立。東急電鉄・東急不動産の利益のために周辺住民の権利侵害になる。現行法の中でもがき苦しみながら、やってきた。住民の意見反映の手続きが軽視されている。複数案を比較検討すべき。再開発は安易な立ち退き手段として悪用される。街壊しや独占を可能にする。公共性の具体化が必要。当事者が法律を作る変えていく時代の流れにある。
討論。再開発や区画整理に巻き込まれている人々から切実な意見が相次いだ。裁判官はどういう風に考えているのか。明らかな不動産事業が公共性の名目で個人の住居を追い出すことが許されるのか。
淵脇。二子玉川ライズが同じ。厳しい規制がかけられなければならないのに、許されている。裁判官には認識がまだない。
岩見。85パーセントが東急の土地。東急の利益のための再開発。それに対して公共性の説明は抽象的であった。行政が悪いと住民は大変なことになる。何の説明もないまま、容積率がアップされている。
組合施行と自治体施行の違い
組合施行では組合と自治体の間でたらい回しにされる危険があるが、自治体施行では行政に回答を求めることができる。
基本構想の段階から住民参加というのが抜けている。事業計画縦覧の時には全部決まっている。江戸川区のスーパー堤防予定地は先行買収が行われ、戦争で空爆を受けた跡みたいとの感想が出た。
初めから全て情報を開示すべき。住民が嫌だと言えば止めればいい。日本には街づくりの哲学がない。戸塚では生活再建、営業再建が無視された。
桶川の区画整理。危機的状況。組合は破綻状況。住民への負担が行政の流れ。直接施行(強制執行)を早い時期に行うことが望ましいとの方針も出している。会場から悲鳴が生じた。
住民参加については外環道のPIの失敗事例を参考にしてほしい。資料は沢山ある。
意見書は無視されている。全部が反対意見でも計画が進められる。
地方分権が住民自治にならず、首長の権限が強まり、中央の大臣よりもマスメディアなどの監視が弱いため、裁量権の名の下で勝手がまかり通っている。
複数案の検討の義務化と住民投票的なものを検討すべき。
白藤。結果よければいいという発想から手続き重視に変わっている。行政手続法が一例である。しかし、都市計画を含む行政計画の分野では反映されていない。

東急不動産だまし売り裁判購入編(13)林田力

原告は8月23日、東急リバブルに事実関係の確認と釈明を求めるために電話をした。行動を起こさないとわからないことがある。たとえ辛くても、ただ目をつぶってハッピーエンドを望んでいるだけでは埒があかない。「物言わねば腹ふくれる」という言葉がある。言いたいことを我慢していれば不満が蓄積するだけである。目隠しをとって、問題に対処する必要があった。くよくよ悩んだり、足踏みしたりの状態で人生を無駄にするのはもったいない。
知りたいものは真実である。本当のことさえはっきりすれば、それにふさわしく振舞う覚悟はできていた。原告の姿は、訳の分からない状況に対する怒りと、それを確かめずにはいられないという強い意思を持った人間のものであった。ただ逆上して訳も分からずに前に進むのではなく、現実に対して厳しく対応していこうとする自我が存在していた。
最初に物件引渡し時に東急リバブルから配布された「緊急連絡訂正版」(2003年9月30日)に記載された番号に電話した。しかし「この電話はただいま使われておりません」と無機質な機械音声が返るだけであった。
http://www.janjanblog.com/archives/13431
仕方がないのでインターネットから東急リバブルのWebサイトを検索し、そこに記載されていた東急リバブルお客様相談室に電話をかけた。しかし長々と説明させられた挙句、担当者に折り返し電話させるからと切られてしまった。
数時間後、中田から電話がかかる。原告は当然のことながら、中田がお客様相談室から説明を受けて原告の用件を知っているものと思っていた。
「用件については、お客様相談室から話を聞いていると思いますが」
「十分話を聞いていなかったもので……」
中田は引渡しを終えた消費者には礼儀正しくする必要はないとでもいうような態度であった。
「また一から説明しなければなりませんか」
原告は口が渇くのを覚えた。東急リバブルに対する信頼感は急速に遠ざかっていった。不安が物理的なまでの質感を持って胸郭を侵し始めた。既に空気が不信と不安に満ちている場合、適当な核さえあれば成長する。
「すいません」
原告は、また一から延々と説明をさせられることになった。お客様相談室に話した時間と労力が全くの無駄になった。
「隣地所有者から建替えの話は全く聞いていません」
原告は眉をひそめる。胸に冷たいものを差し込まれたような気がした。胃がムカつき始めた。直感的に鮫がウジャウジャいる海に入ろうとしている状態であると感じた。
「しかし、隣地所有者は説明したといっています。きちんと調査してください」
「上司に相談し、上司から連絡するようにします」
カチッと言う音を最後に電話は沈黙した。中田は連絡がいつになるとも言わなかった。電話が切れてから、原告は身動き一つせず、長い間じっと座っていた。
東急リバブルの対応は現実性を欠き、存在感を欠いていた。大海を漂う船の様な気持ちであった。肺の空気が全部抜けたようであった。床を突き抜けて地面に落ちていくような気がした。頭の中が氷のように冷たくなった。覚める直前の悪夢を繰り返し見ているように思えた。原告の心の中の肖像画は苦痛に泣き叫んでいた。
【文書での回答要求】中田の電話が切られてから、更に数時間後、宮崎から電話がかかる。中田は宮崎に詳細を説明しておらず、厄介事をたらい回ししただけであった。そのため、原告は再度説明させられることになる。
「隣地所有者は建替えについて予め東急不動産に説明したと言っています」
「何階建てが建てられるのですか」
原告は「知っているくせに白々しい」と内心で感じた。知らぬふりをしていると思うと怒りが込み上げたが、ぐっと耐えた。屑物件をだまし売りした宮崎には、原告が暗黒の中で自分を呪っているであろうことを想像するだけの良心が残っているだろうか。
「三階建てです。隣地所有者は、そのことも説明したと言っております」
実際、宮崎は12月に原告に対し、三階建てが建てられることを聞いていたと答えている。つまり、これは聞く必要のない問いであった。
「隣地所有者の主張が本当ならば、予め話しておいたわけですから、日照がさえぎられようと窓から覗かれようと我慢しなければならないことになります。一年足らずで日照のないマンションになってしまうことになります」
「重要事項で、周辺環境は将来変わりうると説明させていただきました」
「数年後に建替えられるという話ではありません。東急リバブルが建替えを知っていたのに説明しなかったことを問題にしています」
「建替えの話は全く聞いていません。隣地所有者と会ったこともありません」
宮崎は建替えの話は全く聞いていないと回答したが、虚偽であった。12月12日の協議では、販売時から知っていたと発言している。つまり嘘をついたことになる。都合の悪い事実は嘘で誤魔化す。これが東急リバブルの体質である。

2010年8月29日日曜日

東京都中央区立明石小学校解体をめぐる攻防(中)

明石小学校は空襲を受けておらず、保存状態は良好である。日本の敗戦後にはGHQに接収されたという日本の近現代を体現した歴史を持つ。このように価値ある校舎に対し、保存を求める動きも活発である。
日本建築学会は7月9日付で「東京都中央区に現存する復興小学校7校舎の保存要望書」を中央区長などに送付して、保存を求めた。そこでは以下のように明石小学校を重要文化財相当と評価する。
「明石小学校は、昭和初期に鉄筋コンクリート造で建設された「震災復興建築」を代表する貴重な現存遺構であるとともに、日本近代の小学校建築の原型としても位置づけられることから、重要文化財建造物にふさわしい価値(意匠的に優秀なもの、歴史的に価値の高いもの)を備えていると考えられる。」
http://www.janjanblog.com/archives/13276
しかし、中央区は以下のように述べて、要望を拒否した。
「改築計画は、地元の要望を踏まえて、老朽化への対応や機能アップによる子どもたちの教育環境の向上はもとより、防災拠点など地域の核となる学校施設の充実を図るものであり、計画自体を変更するつもりはありません。」(矢田美英・中央区長「復興小学校7校舎の保存要望書に対する回答について」2010年7月14日)
これに対し、建築学会は改めて保存を要望した。
「特に明石小学校については、記録保存や部材保存にとどまることなく、重要文化財建造物に見合う保存・活用方策をご決断くださいますよう重ねて要望いたします。」(「本会の保存要望書に対する回答に対する見解」2010年7月21日)
このように建築学会と中央区は真っ向から対立するが、7月15日の中央区議会区民文教委員会では以下のように説明された。
「建築学会として記録を残しておくことと、改築の中で一部保存活用可能な部材を残す工夫をすることを双方で確認」
これに対し、建築学会は事実と異なるとして、公式かつ速やかな訂正・公表を求めた(「本会提出の「中央区に現存する復興小学校7校舎の保存要望書」に関する中央区議会文教委員会の議事内容に対する本会の見解」2010年8月16日)。
東京建築士会や建築家協会も保存を求めている。しかし、中央区は建築専門家や市民の声に耳を傾けることなく、8月10日に解体工事を開始した。8月12日から16日まではお盆休みで、17日から工事を再開した。最初に内部の配管の撤去の作業、正門前の歩道の切り下げから取りかかる。
この17日に市民団体・中央区立明石小学校の保存を望む会は中央区への署名提出及び明石小学校前での抗議行動を実施した。望む会は明石小学校卒業生や近隣住民、建築家などによる団体で、明石小学校の校舎保存を求めている。
望む会では中央区が十分な説明なく解体工事を進めていることを問題視する。街の宝、東京の宝というべき建物を中央区が率先して壊すことはない。校舎を保存して、日本初の重要文化財の現役小学校を目指すべきである。校舎の耐震性は問題ない。日本橋高島屋のように重要文化財になることと使い続けることは両立する。歴史ある校舎で学ぶことは、豊かな人格形成につながる。震災の教訓が隅々まで活かされた建物は防災教育にも最適である。それが「教育の中央区」の方向性に合致する。(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』著者)

東京都中央区立明石小学校解体攻防(上)林田力

東京都の中央区立明石小学校では2010年8月10日から校舎の解体工事が進められている。明石小学校は関東大震災後の復興事業として建造された復興小学校の最古参に属し、1926年(大正15年)に竣工した。これまで現役の校舎として使われてきたが、新校舎に建て替えられる。しかし、卒業生、周辺住民、建設専門家には解体を惜しみ、歴史ある校舎の保存を望む声が強い。
関東大震災では東京市(当時)内の小学校の大半が焼失・倒壊した。そのため復興小学校では耐震性・不燃性の高い鉄筋コンクリートとした。震災の教訓を活かし、子供たちが快適かつ安全に学べるように、当時の先進技術を導入して施工した。最新の建築思想を導入し、デザインを工夫している。以下、指摘する。
http://www.janjanblog.com/archives/13197
第一に曲線の多用である。鉄筋コンクリートには無機的で冷たい四角い箱という印象がある。この印象は鉄筋コンクリートが現代ほど普及していなかった当時は一層強かった筈である。この点で明石小学校は曲線を使うことで優雅で柔らかい印象を与えている。これによって小学生の情操への好影響が期待できる。
たとえば窓と窓の間にはギリシア神殿の柱のような円柱がある。また、壁は上から下まで真っ直ぐではなく、屋上付近が張り出ている。これは雨水が壁に当たりにくくなり、建物の劣化を抑制するという機能的な意味もある。校舎入口の上部は西洋の城館のバルコニーのようになっている。キリスト教教会にあるような上部が円形の窓もある。これはドイツを中心とした表現主義の影響を受けたものである。
第二に校舎は校庭との関係で劇場型となっている。明石小学校の校舎は校庭を囲むコの字型で、校庭が中庭のようになっている。このため、運動会などの行事では校舎が観客席のようにもなる。戦後になると校舎は画一化され、南向きの細長い建物になった。これは南向き神話とも言うべき誤った固定観念に毒された結果である。
新築マンション販売時の消費者契約法違反(不利益事実不告知)が争われた東京地裁平成18年8月30日判決では北向きからの日照利益を認め、ようやく司法でも南向き神話脱却の動きが出てきた(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』ロゴス社、2009年)。この点で南向き神話に囚われていない明石小学校は先進的である。
第三に校庭への日照の確保である。校舎には三階建ての部分と二階建ての部分がある。一部を二階建てとすることで十分な日光が校庭に差し込むようにした。また、屋上も使えるようにフェンスが張られている。
第四に健康への配慮である。水洗便所を導入した。同じ棟に便所を配置したことは画期的である。
明石小学校の校舎には教育的な考慮もされていた。様々な特別教室や準備室を配置することで、従来の画一的で詰め込み型の教育スタイルから、子ども主体の教育体験を目指す教育界の新しい動きにも対応できるようにしていた。大正デモクラシーの風潮を背景とした新教育運動・大正自由教育運動は私学が有名であるが、公教育でも試行していたことを示す建物になる。
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住民発意で区画整理・再開発の法改正を考えるシンポ(中)

住民発意で区画整理・再開発の法改正を考えるシンポ(中)
【PJニュース 2010年8月26日】次に土井武志氏(横浜市戸塚駅西口再開発借家人勉強会、連絡会議世話人)の「知られざる真実・再開発事業にのっかったら破産する」である。戸塚駅西口第1地区第二種市街地再開発事業では東急不動産と東急コミュニティーが特定建築者となり、トツカーナが開業した。しかし、この再開発では地元の生活再建よりも再開発ビル床の売却による事業費の回収を優先していると批判されている。

この再開発の実態について話すことは色々あるが、今回は税金の問題に特化した。再開発とだきあわせの税制がいかに過酷なものか、資産が減り、法によって財産が奪われるという実態を報告した。再開発地域の地権者には再開発ビルへの入居と金銭を受け取って転出する選択肢がある。どちらを選択しても資産が収奪されることになる。
http://news.livedoor.com/article/detail/4968288/
http://www.pjnews.net/news/794/20100824_4
第一に転出である。ほとんどの再開発では地区内で生活再建できず、大半が転出する実態がある。第一種再開発事業では権利者の生活再建ができないことが本質的な問題である。再開発事業者から受け取る金銭には長期譲渡益税が課せられる。売却益の二割である。転出する場合、転出先の不動産を購入することになるが、不動産取得には経費がかかる。大まかに一割程度である。従って転出を選択した場合、財産が約三割減少してしまう。

第二に入居である。長期譲渡益税の課税は繰り延べになるが、ビルに対して減価償却は認められない。普通ならば払わなくて良い税金を余分に払うことになり、数十年後に破綻する可能性が高いと指摘した。

続いて遠藤哲人氏(「区画・再開発通信」編集委員)が「区画整理・再開発における秘密主義の実態と情報公開の課題」を報告した。遠藤氏は再開発について「要は地上げである」と明快に説明した。1980年代の地上げはダンプカーが突っ込むなど暴力的であった。現代
では法律でもって公権力で地上げする。それが構造改革路線である。

何も知らされずに事業が進められ、換地計画や土地の減歩率も見せないという実態がある。特に権利者以外の分について隠され、住民は分断させられる。法律を変えていくことが情報公開面で重要であるとまとめた。

最後の報告は区画整理と再開発各々の裁判闘争についてである。

第一に山本志都弁護士の「区画整理訴訟の中で」である。山本氏は羽村駅西口土地区画整理事業に対する住民訴訟などの代理人である。裁判に取り組む中で感じたことを報告した。

まず住民運動にとっての裁判のデメリットである。裁判任せになると運動が停滞する。また、中心メンバーが疲弊する。さらに裁判結果を悪用した被告側の悪宣伝もある。勝訴したというだけで、判決で認定されていないにもかかわらず、事業の適法性が認められたかのように吹聴する。

次に住民運動にとってのメリットである。様々なレベルの住民が定期的に弁護士と打ち合わせすることで住民運動が活性化する。運動に参加できないが、打ち合わせで意見を述べることはできるという住民もいる。そのような住民も取り込むことができる。また、被告側提出証拠という形で隠されていた情報が出てくることもある。さらに裁判をきっかけに情報公開請求する住民が増えた。羽村市の対応も少しは変化した。

法改正については、時代・状況の変化に対応して引き返すための仕組みが必要と述べた。一方で法改正には困難を伴う。結局、企業の金儲けのための街づくりに悪用される危険がある。また、決まったことについては争えないとなることも危惧していると語った。【つづく】(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』著者)

2010年8月28日土曜日

民主党代表選は小沢一郎対管直人

民主党代表選は小沢一郎対管直人
鳩山由紀夫代表の下で歴史的な政権交代を果たした原点に戻るべき。「コンクリートから人へ」を進めよう。

米国トヨタがカローラ自主改修

米国トヨタがカローラ自主改修
トヨタ自動車は米国でカローラとカローラ・マトリックスを自主改修する。エンジン制御装置の不具合が原因で、エンジン停止の可能性がある。

住民発意で区画整理・再開発の法改正を考えるシンポ(上)

【PJニュース 2010年8月25日】シンポジウム「ここが変だ! 区画整理、再開発 —住民発意で「法改正」を考える—」第1弾が2010年8月22日、東京都千代田区の専修大学神田キャンパス7号館3階731教室で開催された。主催は熊さんハッつぁん法律問題研究会、専修大学行政法研究室、NPO法人区画整理・再開発対策全国連絡会議である。東北地方なども含め、全国から約80名が参加した。

シンポジウムは堀達雄・連絡会議代表世話人の開会挨拶で始まった。堀氏は書籍『熊さん&八ッつあんが読む!土地区画整理法』の記述を引用した。土地区画整理法は「健全な市街地の造成」を目的と掲げるが、何が健全な市街地であるのか定義されていない。これは欠陥法律である、と。
http://news.livedoor.com/article/detail/4965860/
http://www.pjnews.net/news/794/20100824_5
基調報告は岩見良太郎氏(「区画・再開発通信」編集委員、埼玉大学経済学部教授)の「土地区画整理法・都市再開発法改正を議論するにあたって」である。岩見氏は約40年の連絡会議の歴史を振り返り、土地区画整理法・都市再開発法等の改正論議を起こす意義について述べた。

岩見氏は住民運動が法改正を課題として議論すべき段階に入ったと述べ、これは避けて通れないと主張した。これまで連絡会議は地域における運動こそが住民要求実現の要とのスタンスであった。それ故に国への要求は邪道であり、訴訟さえも住民運動の一つの手段との位置付けに過ぎなかった。過去には区画整理法は憲法違反であり、法改正を目指せと提起されたこともあった。しかし、連絡会議は連絡機関との位置付けを貫いた。

それでは何故、今になって法改正を目指すのか。各地で発生している同じ苦しみの反復を避けるためには法改正が必要である。規制緩和や新自由主義的な構造改革によって、企業の権限を強める方向で改悪がなされてきた。

一方で人口減少による縮み社会の到来で、不動産価格は低迷している。右肩上がりを前提にした従来型の開発は行き詰まり、制度改革は避けられない。政治の流動化によって制度改革のチャンスは高まっている。しかし、改悪の危険もある。住民主体の街づくりを進めるための法改正が必要である。住民のための法を今から準備しておかなければならない。
このように法改正が必要であることは導き出せるが、具体的な改正内容は詰めるべき点が多い。

一例として公平や公共性の考え方を挙げる。機械的平等が公平であるのか、大土地所有者と零細所有者の間に差別を設けることこそ公平ではないか、などである。岩見氏が提起した公共性の具体的内容については、後述の二子玉川ライズ問題でも論点となった。

続いて区画整理と再開発について現場からの報告である。最初に神屋敷和子氏(東京都羽村市?村駅西口区画整理反対の会、連絡会議世話人)の「住民から見た区画整理事業の問題-街並みもコミュニティも破壊する住民無視のまちこわし-」である。
http://npn.co.jp/article/detail/84741449/
神屋敷氏は羽村駅西口区画整理事業の問題点と非人間性を説明した。区画整理によって、多摩川や玉川上水につながる放射線状の道路が広がる地域が、ありふれた碁盤の目の街並みになってしまう。住民の知らないうちに決められ、庭や土地が勝手に取り上げられ、碁盤の目の街区に詰め込まれてしまう。

情報は小出し後出しでしか開示されず、大切な情報が隠されている。計画案の縦覧期間が二週間では意見書提出は難しい。期間の延長が必要である。清算金額が最後に判明するならばギャンブルである。仮換地指定前に精算金の概算額を出すことは可能である。
区画整理事業は住民が疑心暗鬼となり、住民関係が破壊される。区画整理が終わっても人間関係は戻らない。住民と個別交渉で進めるのではなく、住民と共に新たな街づくりを行うべきであると主張した。【つづく】(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』著者)

2010年8月27日金曜日

大黒摩季活動休止

大黒摩季活動休止
歌手の大黒摩季が活動休止を発表した。元モーニング娘。の中澤裕子がオーディションで歌った曲が大黒摩季の「ら・ら・ら」である。

2010年8月26日木曜日

二子玉川ライズ反対運動リリース

二子玉川ライズ反対運動リリース
東急不動産だまし売り裁判の著者ハヤシダリキがマイブックルから二子玉川ライズ反対運動を出版した。小説インターネットプランナーと東急コミュニティー解約記は発行済みである。

東急不動産だまし売り裁判購入編(9)林田力

重要事項説明は契約締結日と同じ6月26日に門前仲町マンションギャラリーにて行われた。重要事項説明は宅建主任者の宮崎英隆が実施した。販売担当者の中田愛子は宅建主任者の資格を有しておらず、重要事項説明ができないためである。
宮崎は自分の真実しか見ようとしない、陰気で堅苦しい人物であった。自動人形の無表情さであった。表情は冷淡であり、内心はもっと冷淡そうであった。青銅の彫刻さながらに、硬く、静かだった。そして鍾乳石から滴る水滴のように冷たかった。
http://www.janjanblog.com/archives/13020
蝋で作った面にしても、宮崎の顔以上に冷ややかではあり得なかったに違いない。視線を投げると、暗い穴のように表情のない目を、原告から背け、横を向いた。もし宮崎が販売担当者だったら、原告はマンションを購入する気にはならなかった。それくらい宮崎の態度は機械的であった。
それでも宮崎は消費者に接する営業であり、相手の警戒心を捨てさせるだけの誠実さの装いは有していた。その誠実さの装いとは内なる空虚さ、不快であると同時に危険である空虚さを率直に表しているという意味においてであった。これは原告がトラブル後に接することになる東急不動産営業との決定的な相違点であった。この程度の誠実さも東急不動産営業は持ち合わせていなかった。
重要事項は売買契約の締結前に説明と書面の交付が義務づけられているが、東急リバブルのような不動産業者は契約を決めてからでなければ説明しようとしない。原告の場合も文字通り「契約当日に、丸つけて、読み上げて、有無を言わせずハンコ押させて、ハイおしまい」というものであった。不動産業者から見れば数あるうちの一戸に過ぎなくても、購入者にとっては一生に一度あるかないかの唯一の一戸である。しかし、宮崎には購入者に対する配慮は皆無であった。
重要事項説明は単調で長かった。宮崎の説明はヒタスラ退屈であった。その言葉にはト書きならば棒読みと記されそうな冷淡さがあった。重要事項説明書に書かれている内容を前から順番に朗読していくだけであった。しかも、その朗読もはっきりした声ではなく、眠りの世界に誘う呪文のようであった。どこか遠くから淡々と読み上げる声を聞くようなものであった。
宮崎は肝心な隣地建替えについては何も説明しなかった。本当に知られては困る事実を隠すために千言万語を費やすというものであった。宮崎は殻についてだけ説明し、白身や黄身については沈黙した。卵の殻は確かに硬い。しかし内部には半液体の白身があり、その内核には黄身がある。宮崎の説明は事実の表面についてだけ語ったものであって、核心からは遠く離れていた。肝心な箇所を隠してしまうことは不誠実な態度である。
真実を知った現在では、東急リバブルの重要事項説明からはMark Twainの箴言を想起する。「正しい言葉とほとんど正しい言葉の違いは、稲妻と蛍の違いである」(The difference between the right word and the almost right word is the difference between lightning and a lightning bug.)」。
宮崎とは建設地の近所で行われたマンション建設反対運動についても会話を交わした。アルス建設地の近所でマンション建設反対運動の看板が出ていたため、気になっていた。
原告「建設地の近所でマンション建設反対運動が行われていて、看板がたくさん立てられていますが、ご存知ですが」
宮崎「いいえ、知りません」
玄武岩のように力強いほどの酷薄さで、宮崎は言い放った。宮崎が知っていても「知らない」と言うつもりであることは明日の日の出と同様に簡単に予測できた。宮崎を前にすると、相手は自然と心を閉ざしてしまう。宮崎が心からの信頼を得ることはなかった。

2010年8月25日水曜日

区画整理再開発シンポジウム

区画整理再開発シンポジウム
開会挨拶。秋田福島富山などからも参加者がいる。健全な市街地が定義されていない欠陥法律。
岩見報告。住民運動は法改正を課題として議論すべき段階に入った。これを避けて通れない。
これまでの全国連絡会議のスタンス。地域における運動こそが住民要求実現の要。訴訟は住民運動の一つの手段。
区画整理法は憲法違反であり、法改正を目指せと提起されたこともあったが、全国連絡会議は連絡機関との位置付けを貫いた。
なぜ今法改正を目指すのか。同じ苦しみの反復を避けるために法改正が必要。規制緩和、新自由主義的な構造改革により、企業の権限を強める方向で改悪がなされてきた。人口減少による縮み社会の到来による不動産価格低迷から行き詰まり。住民主体の街づくりを進める上で法改正が不可欠になる。
政治の流動化によって制度改革のチャンスは高まっている。しかし、改悪の危険もある。住民主体の街づくりを発展させるために住民の法を今から準備しておかなければならない。
法改正の難しさ。大土地所有者と零細所有者の間に差別を設けることこそ公平ではないか。借家権者も平等に扱われるべきではないか。公共性をどのように担保するか。
羽村駅西口区画整理反対。多摩川や玉川上水に降りる放射線状の道路が広がるところを、ありふれた碁盤の目の街並みにしてしまう。住民の知らないうちに決められてしまう。情報が隠されている。情報の小出し後出し非公開。縦覧期間が二週間では意見書提出は難しい。期間の延長が必要。
清算金額が最後に出されるのではギャンブルである。
区画整理の非人間性。住民関係が破壊される。区画整理が終わっても人間関係は戻らない。
戸塚駅西口再開発。第一種再開発事業では権利者の生活再建ができないことが本質的な問題。再開発事業者から受け取る金銭に長期譲渡益税が課せられる。売却益の二割である。ほとんどの再開発では地区内で生活再建ができないのが実態。
不動産取得には経費がかかる。大まかに一割くらい。転出を選ぶと財産が三割くらい減ってしまう。
入居した場合、長期譲渡益税の課税は繰り延べになるが、ビルに対して減価償却は認められない。普通ならば払わなくて良い税金を余分に払うことになり、数十年後に破綻する可能性が高い。
秘密主義の実態。土地は減るものではないが、建物は朽ち果てる。再開発は要は地上げである。八十年代の地上げは暴力でやっていた。ダンプが突っ込むなど。今は法律でもって公権力で地上げする。それが構造改革路線である。
換地計画も土地の減歩率は中々見せない。法律を変えていくことが情報公開面で重要。

週刊少年マガジンでAKB48新連載

週刊少年マガジンでAKB48新連載
週刊少年マガジンで人気アイドルグループを描く新連載が開始した。前田敦子のキャラが印象的である。

中央区立明石小学校解体反対

中央区立明石小学校解体反対
25日は校門を防音壁をふさぐ予定だった。
記録保存をすると言っているが、本当にするならば、それなりの期間が必要。本当に記録保存するのか疑問。
空襲を受けていないために建物が残されているから、貴重。新しい教育運動の試行の場としても貴重。屋上にはフェンスが張られた。
コの字形の校舎。建物は厚くない。運動会などは校舎から覗ける劇場型になっている。戦後になると画一化され、校舎は南向きの細長い建物になった。
健康に配慮した。同じ棟に便所を配置したことは画期的。水洗便所にした。
復興小学校はバブル以後、急速になくなった。

2010年8月24日火曜日

不動産仲介手数料の不合理(3)新築一戸建て

不動産仲介手数料の不合理(3)新築一戸建て:林田力
【PJニュース 2010年8月23日】仲介の場合、一戸建てでは新築であろうと業者が売主であろうと仲介手数料が必要になることが多い。この点で戸建ては新築マンションと比較して割高感がある。もっとも仲介制度の趣旨からすると、新築であろうとなかろうと仲介業者を通して購入すれば発生するものではある。

戸建ての仲介手数料の最大の不合理は、戸建ての売主が仲介の子会社を設立して販売させるケースが少なくないことである。売主が直接消費者に販売すれば仲介ではなく、仲介手数料は発生しない。ところが、仲介子会社を介在させることで、子会社といえども別法人になるため仲介手数料が発生する。消費者は売主に物件代金、仲介子会社に仲介手数料を支払わなければならない。これは子会社制度の悪用である。
http://news.livedoor.com/article/detail/4961294/
http://www.pjnews.net/news/794/20100820_5
このような仲介子会社を介することには消費者のメリットは皆無である。ここでは2点ほど指摘する。

第1に消費者の希望に即した家探しができない。戸建て販売業者の仲介子会社は親会社の物件を推奨する傾向にある。消費者の希望を満たすよりも、親会社の物件を売り切ることを優先させがちである。従って消費者に適切な情報を提供するとは限らない。

戸建て販売業者の仲介子会社であっても、子会社であることを前面に押し出して営業しているわけではない。他の仲介不動産業者と同じような形で営業しており、一般の売主の物件も扱っている。社名も親会社と全く別のケースもある。そのため、消費者としても普通の不動産業者と同じような感覚で店舗を訪れる。いかにも消費者の条件を踏まえたような形で物件を紹介するが、実は親会社の販売物件ばかりであったということがある。

第2にトラブル時の責任追及で苦労しがちである。仲介業者が間に入るため、たらい回しや責任逃れが起きやすい。仲介業者が売主の子会社ならば売主の側に立つことは目に見えている。仲介ではなく販売代理であるが、私が購入した東急不動産の新築マンションでのトラブルでも販売代理の東急リバブルは逃げるだけで、東急不動産のコールセンターの電話番号さえも教示しなかった。

以上より、私は仲介子会社から親会社の物件を購入し、仲介手数料を支払うことは意味がないと判断した。家探しの過程で私の条件を満たした物件の一つに江東区越中島の中古戸建てがあった。これが売主の子会社が仲介する物件であった。鉄骨造2階建てで築年は1984年と古いものの、全面的にリフォームして最新設備を取り付けたリノベーション住宅である。売値は当初3480万円であったものが、暫時値下げし、3000万円を切っていた。

仲介手数料の支払いを避けるために記者は一計を案じた。売主のウェブサイトで当該物件が紹介されていることを確認した上で、売主に直接電話をかけた。すると売主の担当者は「販売業者を通さないことはできないため、仲介手数料を払ってもらうが、その分値下げするので、それで了承してください」と話した。

私は了承して内覧をすることになったが、売主に裏切られることになる。内覧時になると売主は「値下げはしない。仲介手数料も規定通り払ってもらう」と前言を翻した。当然のことながら私は「話が違うので、話はなかったことにしたい」と反応した。それに対し、売主は「折角、直接お電話を下さったので、話をまとめたい」と話を続けようとしたのである。値下げの話は内覧させるために餌に過ぎず、「内覧をさせたら、こっちのもの」という態度が明確であった。

私は東急不動産とのトラブルにおいても、文書で返答と約束したのに口頭で済ませようとするような東急不動産側の約束違反に煮え湯を飲まされ続けてきた。それ故に自社の都合だけで一方的に前言を翻す業者の姿勢が許せなかった。そのため、この業者からの購入は避けることにした。【つづく】

東急不動産だまし売り裁判購入編(7)

アルスは日照・通風・眺望をセールスポイントとしていた。販促資料では「風通しや陽射しに配慮した二面採光で、心地よい空間を演出します」「眺望・採光が良好」と環境の良さを謳っていた。
その反面、建物・設備面では劣っていた。これは住環境の良さとのトレードオフとの認識であった。アルスの特徴及び東急不動産らの採光・眺望を強調した販売方法から見て、アルスから日照・眺望・通風が失われるならば、その資産価値の下落は一般の居住用マンション以上のものになる。
【駅から離れた立地】アルスは東西線木場駅と東陽町駅のちょうど中間に位置する。即ち両駅から最も遠い場所に立地していた。
最寄り駅について広告の説明は区々である。
・「東西線 東陽町駅 徒歩6分」(リーズナブルマンションクラブ2003年4月17日)
・「「木場駅」、「東陽町」へそれぞれ徒歩6分の好アクセス」(住宅新報ニュース2003年4月18日)
http://www.janjanblog.com/archives/12851
パンフレットでは「二駅利用のポジショニング」とアピールするが、裏を返せば、両駅の中間点にあり、どちらの駅からも最も遠い場所に位置することを意味する。しかも木場駅も東陽町駅も同じ東西線しか通っていない駅であり、両駅を選択できる位置にいるメリットは薄い。
【インターネット回線】アルスでは、もっと安い価格帯のマンションですら基本装備されているインターネット回線さえ設置されていなかった。近時の新築マンションではインターネット用回線の存在が一つのアピールポイントとなっていた。パソコンとケーブルさえあれば入居直後からインターネットに接続でき、便利である。プロバイダとの面倒な契約手続きは不要である。
「インターネット回線はないのですか。他ではマンションLANがあることころもあります」
「ありません。インターネット接続形態については色々ありますので、入居者それぞれがご自分で選べるようにしています」
これは中田の口からでまかせに過ぎなかった。購入から一年経つか経たないかの時点でマンション管理会社の東急コミュニティー(東急不動産の子会社)はNTTの光ファイバーの敷設を管理組合に提案した。これが採用されたために、現在はNTT以外の光ファイバーやADSL提供業者と契約することが困難な状況である。
中田の説明は、あれが付いているとか、付いていないとか、いくらぐらいだとか、周辺の物件と比べると高級というものばかりで、「住む人にとって」「生涯ここで暮らす人のために」という話が完全に欠落していた。頭の中には「顧客にとって…が良いか」ではなく、「契約をするにはどうすればいいか」という考えしかない。顧客に満足を売るのではなく、問題を売る企業である。
【カウンターキッチン】アルスのキッチンは居住者にとって便利なものとは言い難い。アルスのキッチンはカウンターキッチン(対面型キッチン)と称される。カウンターキッチンはカウンターが空間を分断してリビング・ダイニングキッチンを狭く見せてしまう。
書籍でもカウンターキッチンの評価は低い。
カウンターキッチンは「クローズドでもなく、オープンでもない中途半端なカウンターキッチン」と酷評されている(稲葉なおと『誤解だらけのマンション選び2000−2001年版』講談社、1999、87頁)。
「カウンターキッチンよりは、従来の壁に向かうタイプのキッチンを選んだほうが、動線は単純化され、スムーズになる」(造事務所編『新版ゼッタイ失敗しないマイホーム購入大満足ガイドブック』造事務所、2003年、89頁)。
カウンターキッチンはキッチンとしての専用スペースがダイニングやリビングと完全に仕切られていない点でセミオープン型キッチンでもある。リビングとキッチンが仕切られていない場合、水はねや油汚れの心配がある。加えて普段のキッチンは人に見られたくないという抵抗感がある。
日経ホームビルダー編集部が2005年4月に実施したアンケート調査によると、居住者が住宅で気にする音や臭いはキッチンからのものが最も多い。キッチンの水垢、ぬるつき、臭い、水音などを悩みとして抱える家庭はオープン型キッチンの方が多い(クリナップ株式会社「キッチン白書」2005年8月3日)。これはリビングとの間仕切りがないことが原因である。
換気計画や間取りの工夫で、住宅会社が騒音や臭いの軽減に貢献できれば居住者に喜んでもらえるだろう(「キッチンで発生する騒音と悪臭は、いちばんの嫌われもの」日経ホームビルダー2005年9月号)。しかし、そのような考慮は東急不動産物件には皆無であった。
【網入りガラス】アルスで多用している網入りガラスは熱割れし易いという欠点がある。「なぜ網入りガラスばかりが割れるのか。実はエッジの強度は一般のフロート板ガラスが17.6Mpaであるのに対し、網入りガラスは9.8Mpaと約半分しかない」(日経ホームビルダー『実録住宅事件簿』日経BP社、2002年、117頁)。
網入りガラスには防犯効果もない。通常のフロート板ガラスよりも弱い。
【駐車場】アルスの駐車場は5台分しかない。駐車場完備を謳い文句にするマンションも少なくない中で、アルスは27戸中5台で2割にも満たない。駐車場は機械式駐車場で上段2台、下段3台である。メーカーはダイキン工業株式会社、点検は株式会社東京ベイサービスである。
マンション管理において機械式駐車場は金食い虫となる。機械を動かすための電気代や定期的保守点検・部品交換などのコストがかかるためである。機械式駐車場は車の出し入れにも時間がかかる。特にアルスでは僅か5台のために機械式駐車場を採用しているため、コストパフォーマンスが悪すぎる。
僅か5台のために機械式駐車場を設けるのは大きな無駄である。機械式駐車場は、限られた場所により多くの駐車スペースを確保する必要がある場合に有効であるが、車の出し入れのためのターンテーブルなど平置き式の駐車場には不要なスペースが必要になる。
アルスの駐車場ではターンテーブルがスペースの半分を占めている状態である。平置き式駐車場にしたとしてもターンテーブルのスペースを活用できるため、4台は駐車できるだろう。

2010年8月23日月曜日

二子玉川ライズ反対運動出版準備

二子玉川ライズ反対運動出版準備
二子玉川ライズ反対の住民運動の記録が出版準備中である。裁判や住民集会、町づくり提案、意見書など盛り沢山の内容である。東急電鉄・東急不動産の街壊しの実態を暴く。

韓国ドラマ復活

韓国ドラマ復活
韓国で話題となったサスペンス。初回から謎を呼ぶ展開で引き込まれる。

東急不動産だまし売り裁判購入編(6)林田力

モデルルーム見学後に中田は一通りの説明を行った。その直後に手付金10万円を請求した。中田は適当な説明で即日契約を迫るタイプの営業であった。書籍では契約を急がせ、手付金を早急に催促する業者は避けた方がいいと記述されている(楜沢成明、マンションを長持ちさせる100章改訂版、鹿島出版社、1998年、210頁)。
物件は気に入ったが、担当は気に食わないという話もよく聞く。あまりにも急な要求に、原告の心の地平線には黒雲が沸き起こった。不安感が鋭く尖った角を原告の心に押し付けてきた。
「少し考えてみます」
原告の返事に中田は舌打ちしそうになったかもしれない。原告にとって中田は悪魔がそそのかすために送ってきた使者であった。エデンの園におけるエバにとっての蛇と同じである。とりあえず建設中の現地を見学に行くことにした。
「現地まで車でお送りしましょうか」
「ご親切はありがたいのですが、結構です。自分の足で駅からの距離や周辺の環境を確認したいので」
http://www.janjanblog.com/archives/12802
マンションはまだ建設中であった。建設地には私有地が入り組んでいて変な感じであった。
「何だか妙な建物だな。着飾った監獄みたいだ」
図面と建設中の建物を見比べて、301号室が北西の角部屋に位置することを確認した。住居は南向きが良いとする立場からは、北西は回避される物件である。しかも西側には狭い道路を挟んで五階建てと六階建てのマンションが建てられており、西側からの日照・眺望は期待できそうになかった。仮に日照が得られたとしても、それはそれで夏場は西日が差し込むため、いつまでも暑く、余計に冷房代がかかることになる。
一方、建設地の北側には茶色い小屋のような建物が建てられていた。建物は建設中のマンションと密接していた。この建物は二階建てであるため、三階の日照・眺望は妨げられないことは確認できた。北側隣地の隣は区立洲崎川緑道公園があり、三階からは見渡すことができる。これは東急リバブルの説明通りであった。
門前仲町マンションギャラリーに戻ると、中田が話しかけてきた。
「どうでしたか」
「あまりよくありませんね」
「ダイナシティのマンションのことですか」
原告は中田の冷ややかな凝視を見落としたが、彼女の差し出がましい口調には嫌でも気が付いた。中田はあくまで他社物件を貶めるつもりである。
「いいえ。アルスです。日当たりが悪そうです。西側にはビルが建っていますね」
「その代わり、北側からは緑道公園が望めますよ」
「北隣の小屋のような建物は何ですか」
「物置です」
原告は中田の説明を信用したが、これは虚偽であった。十尋の水の底は測れても一尋の人間の心の底は測れない。現地案内図(アルス建設地を中心とした江東区木場・東陽の地図)が配布され、それを見ながら説明を受けたが、その地図上も北側隣地は「ソーコ」と記述されていた。
後で「ゼンリン住宅地図江東区」(2003年)を見たが、そこにも北側隣地は「ソーコ」と記述されており、購入者が地図で調べても作業所であることは看取できなかった。
実は工務店の作業場として使われるものであった。倉庫と作業所では居住者の印象が異なる。作業所では騒音が発生するためである。しかし、東急リバブルは消費者に正確な情報を伝えようとはしなかった。
ところが、トラブル発覚後には「当時、作業場所として、使用されておりましたので騒音があるとは聞いていました」と作業所であることを知っていたと開き直った(東急リバブル回答文書2005年9月13日)。東急リバブルの説明は宅地建物取引法第47条違反(不実告知)である。
知っていても都合の悪い事実は説明しない。これが東急リバブルである。居住者の住む権利を保障するよりも儲けることに熱心である。これが悪徳不動産業者の現実である。大企業の法令順守が、いかに口先ばかりかを物語っている。
【見学の偽り】アルスは建物未完成の時点で販売する青田売りであった。未完成のため、マンションの外観は勿論、区分所有部分(住居)も実物を見ることは不可能である。販売時は、建物はまだ工事中で、中に入れる状態ではなかった。そのため、原告は契約前に建物を見学することはなかった。建物内の構造、仕様を確認することもできなかった。
それにも関わらず、東急不動産は裁判では原告が「本件契約締結前に本件建物を見学して、本件建物内の構造、仕様なども承知していた」と虚偽主張をした(被告準備書面2005年7月8日)。これは完全な虚偽である。このような完全なデタラメを堂々と主張することは原告を愚弄することである。被告の倫理観の欠如、企業モラルの低さには失望させられた。
原告はアルス建設工事現場を外から眺めたことはあっても、見学したことはない。建物の中に入って販売担当者から説明を受けたこともない。現地へは原告は家族と行っており、東急リバブルの案内を受けてはいない。従って東急リバブル・東急不動産の関知しないことである。
原告がアルス建設工事現場を眺めた時は、建物は工事用の幕で全て覆われていた。そのため、構造・仕様の判別は不可能であった。301号室の仕様も確認できず、原告はアルスの構造・仕様を承知していない。
アルスの竣工は契約から三ヵ月後である。被告準備書面(2005年7月8日)自体、アルスの竣工を2003年9月16日とする。
ローマ随一の弁論家マルクス・トウリウス・キケロは軍人ルキウス・セルウィウス・カティリナを告発する際、「いつまで、カティリナよ、あなたは我らの忍耐力を濫用なさるおつもりか」と演説した(カティリナ弾劾演説)。嘘とでたらめを重ねる東急不動産も、いつまで原告の忍耐力を濫用するつもりだろうか。

2010年8月22日日曜日

お寺でチャリティー学生プロレス

お寺でチャリティー学生プロレス
アルゼンチン・バックブリーカーで雫あき選手の勝利。河原のぞみ選手はデビュー戦。冒頭は河原選手の猛攻。
エロワードは実力最高、軍団ひとりはお笑い最高。酒を飲むとすぐ寝てしまうエロワード。力比べで始まる。エロワードがタックル。軍団ひとりがドロップで、場外に飛ばす。相手に技を掛け合う攻防が続く。軍団ひとりの勝利。お笑いはない。
剛田対アクメ将軍。レフェリーは河原のぞみ。いじめっ子対苛められっ子。アクメ将軍は春日部在住。剛田が攻撃。アクメ将軍の宝物のポケモンカードを破る。アクメ将軍は泣いて場外に走り、試合放棄と思われたが、戻って猛攻。逆転勝利。
武藤は春日部高校卒業。霧吹きで目潰し。リングサイドではレッツゴー・オパンTコール。櫓の上などで場外乱闘。オナルド組の勝利。試合終了後も攻撃。雫あきがマイク・パフォーマンス。反則の汚さを非難。お寺で罰当たり。第二試合では勝つと宣言。
大泊婦人会による盆踊り。
軍団ひとりとパイプイス。軍団ひとりが攻撃するが、椅子は堅くて、軍団ひとりが痛がる。椅子相手に様々な技をかける。パイプイスにジャーマンスプレックスをかけられ、軍団ひとりの敗北。
タッグマッチ。サバイバル論外が反則、客に向かって唾を吐く。ポッキー組が二人がかりで武藤を攻撃。バットナースがカナディアンブリーカーをサバイバル論外に決める。バットナース組の勝利。
膝を痛めたハヤブサを高橋が攻撃。ハヤブサがニールキックで反撃。ハヤブサの勝利。
先発はエロワード対スタイルズ。タッチしたオナルドも攻撃。雫が攻撃するが、髪をつかむという反則攻撃。二人がかりで雫を攻撃。れたねも攻撃。場内から雫コール。レフェリーは介入しようとするエロワードを止めようとし、ヒール組の反則を見ない。エロワードでタッチ。雫の勝利。
男に負けるのは大嫌い。お寺なので正義は勝つ。子供たちに、本当に強い子は暴力を振るわない。真似しないで。

2010年8月21日土曜日

林田力:スーパーFMW電流爆破20周年記念興行試合結果

林田力:スーパーFMW電流爆破20周年記念興行試合結果
2010年8月20日に新木場ファーストリング(東京都江東区)で開催されたスーパーFMWの電流爆破20周年記念興行第1弾の試合結果を報告する。
第一試合:田村欣子VSヘイリー・ヘイトレッドは両者リングアウト裁定。
第二試合:真・下町プロレスVS西口プロレスVS女子バトルランブル方式マッチは雫あき選手の勝利。
第三試合:長瀬館長VSグラン浜田は両者リングアウト裁定。
第四試合:スーパーレザー2号VS金村キンタローはスーパーレザー2号の勝利。
第五試合:後藤達俊VSジェシー・ホワイトはジェシー・ホワイトの勝利。
第六試合:ターザン後藤、シャーク土屋、鶴巻伸洋、鮎川レイナ組VSミスター・ポーゴ、松本トモノブ、羽沙羅、ナカタ・ユウタ組は、ターザン後藤がフォールを決めて勝利した。
http://www.janjanblog.com/archives/12737

主権回復を目指す会が在特会を批判

【PJニュース 2010年8月21日】京都朝鮮第一初級学校への威力業務妨害事件で依頼された弁護士を巡り、主権回復を目指す会の西村修平代表は2010年8月13日に在日特権を許さない会(在特会)を批判した。この問題は現代日本における右翼的アプローチの行き詰まりを示しているように思われる。

在特会の西村斉容疑者ら4人は2009年12月に京都市南区の京都朝鮮第一初級学校周辺で拡声器などを使って授業を妨害したとして、2010年8月10日に威力業務妨害容疑で逮捕された。彼ら容疑者のために在特会が手配した弁護士の所属する法律事務所について、西村代表は在日コリアンの差別撤廃を掲げる弁護士で構成されていると批判した。

これに対し、在特会側はウェブサイトの掲示板で以下のように説明した。
http://news.livedoor.com/article/detail/4958954/
http://www.pjnews.net/news/794/20100820_2
「今回逮捕された4名と早急に接見する為に関西の在特会会員の有志の方に弁護士を探して頂きました。(接見には弁護士の同席が必要です)直ぐに連絡の取れた弁護士に今回の同席を依頼しました。お陰さまで、4名との接見、差し入れ等が出来ました。」

その上で今回依頼した弁護士は早急な接見のためであり、裁判となった場合の弁護士は決めていないとする。在特会側の説明は西村代表の批判する事実を否定するものではない。反対に容疑者と早急に接見するための緊急措置であったと読める。緊急に対応できる弁護士を探したところ、人権派だったというところが正直なところであろう。

ここに日本の現実がある。日本では実際に苦しんでいる人々の受け皿になりうるものは左派系の団体や運動ばかりである。年越し派遣村では支援団体の思想的背景を問題視する論調が散見されたが、そのような団体でなければ派遣切りにより困窮する人々を救済しようとしない点が日本の現実である。在特会にとっても幹部の逮捕という窮地において、迅速に対応してくれたのは人権派弁護士であった。

若年層が右傾化した原因として、格差拡大など日本社会の矛盾がある。ネットカフェ難民や内定取り消し、ニート、派遣切り、ワーキングプアなど矛盾を背負わされた若年層が社会に疑問を抱き、政治意識を高めることは当然である。

しかし、その怒りを在日コリアンや労働組合・左派市民運動に向けることが正しいかは疑問である。日本社会の矛盾は少数派の反日売国勢力が社会を歪めているために生まれたものだろうか。むしろ体制側が矛盾を構造的に作り出しているのではないだろうか。

私は東急不動産(販売代理:東急リバブル)から不利益事実を隠して新築マンションをだまし売りされた経験がある(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』ロゴス社、2009年)。それ故に虐げられた人々の社会への怒りは大いに共感できる。

一方で東急不動産だまし売り裁判では怒りの矛先を正しい相手に向けることの難しさも実感した。マンション住民同士の対立、管理会社に抱き込められた管理組合役員、地上げブローカーの暗躍など、だまし売り被害者を消耗させ、結果的に東急不動産への責任追及を鈍らせかねない出来事にも遭遇した。

ネット右翼と呼ばれる人々も社会の矛盾によって傷つけられた自尊心を民族的自尊心で穴埋めすることが正しい解決策であるか、それこそが矛盾を作り出す体制の思う壺ではないか、考える必要があるだろう。【了】
林田力(『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』著者)
http://hayariki.weebly.com/
http://sky.geocities.jp/hayariki4/h/

2010年8月20日金曜日

オーマイニュース炎上史(9・終)オーマイライフの意義

【PJニュース 2010年8月20日】社会経済的には失敗と評されるオーマイライフであるが、市民の自立には遠い後進的な日本社会における市民メディアの一つの方向性であったと評価する。

私が市民記者となった動機は自身が経験した東急リバブル・東急不動産によるマンションだまし売りを多くの人に知ってもらいたかったためである。私が記事に書いた内容は多くの人にとっても意義のあるものだと確信する。とはいえ、個人の経験が出発点になっていることは事実である。「身近な発見や驚き、感動こそがニュースである」というマスメディアとは異なるスタンスが編集部にあったからこそ、記事となった。

市民メディアの意義はマスコミュニケーション状況下で情報の受け手に徹していた市民が記事の発信者となったことにある。市民記者だからこそ書ける記事を掲載することが市民メディアの存在理由になる。その意味で消費者視点の体験報告を中心としたオーマイライフへのリニューアルは市民メディアの方向に沿ったものと評価することも可能である。
http://news.livedoor.com/article/detail/4956667/
http://www.pjnews.net/news/794/20100811_13
ジャーナリズムの公共性や社会性を重視する立場からは、リニューアルは後退に映る。多くの市民記者にとってオーマイニュースはニュースサイトであり、看板からニュースの文字が削除されることは衝撃であった。しかし、ニュースがなくなったとしても市民メディアとしての本質が失われることを意味しない。リニューアルを全否定するよりも、最後に残った市民メディア性を擁護する方が建設的である。

そこでは「人々の興味がマクロからミクロ、そしてパーソナル(my news)へとどんどんシフトしている」という編集部の現状認識が重要である。これは一時的な傾向というよりも、日本の社会的な特性と捉えるべきである。西洋文学を摂取した近代の文学青年は私小説という日本独自の文学形態を生み出した。私小説を小説の社会性を捨て、私という殻に閉じこもる内向きの傾向と批判する立場もある。

しかし、個性を抑圧する自我の未熟な日本社会においては、何よりも先ず「私」を掘り下げることが重要であった。偉大な文豪である夏目漱石でさえもイギリス留学により個人主義の洗礼を受けたものの、日本社会を舞台とした小説で自我のある個人を描いても必ずしも幸せにすることはできなかった。

『坊つちやん』の主人公の言動は痛快だが、最後は教師を失職し、社会的には敗者である。『こゝろ』では先生は自分のエゴに正直に行動したために、友人を自殺に追い込み、希望を実現できたにもかかわらず、罪悪感で鬱々と暮らすことになる。

権利の上に眠るものは保護されず、主張しなければ享受できない。これが近代市民社会である。しかし、『草枕』の冒頭に「意地を通せば窮屈だ」とあるとおり、個性を抑圧する日本社会では自己主張をすれば窮屈になってしまう。

そして絶筆となった『明暗』では「則天去私」の境地を描こうとしたとされる。これを自我にとらわれない一段上の境地と解釈する立場が主流である。そのように解釈するならば結局のところ、個人を否定する特殊日本的村社会との妥協とも読めてしまう。文豪でさえ、そのような状況であった。世代的に漱石よりも後になる作家達が救いがたい日本社会に正面から向き合うのではなく、「私」に特化する私小説を選択したことは首肯できる。

韓国で誕生したオーマイニュースも、日本で展開する以上、日本社会の問題意識に対応した変化は免れない。個性を抑圧し、自我の未熟な日本社会では、社会的なオピニオンは権威的な言説や無根拠でも民族的な自尊心をくすぐる主張に同調しやすい。消費者の実体験に裏打ちされた記事こそが、日本においては市民記者だから書ける記事になり得る。

実際、編集部は体験レポートに「体験を通じて自分は何を学んだのか。体験を通じて自分はどう変化したか」を求めた。編集部は単なる体験談以上の内省を市民記者に求める。他人とは異なる自分独自の体験からの成長を期待している。

これは集団主義的な日本において真の意味で自立した市民を育成する試みになった。日本社会を変革するには小さな一歩であるが、市民メディアの目指す理想に合致した一歩であった。【了】(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』著者)

林田力:明石小学校解体に抗議行動=東京・中央

林田力:明石小学校解体に抗議行動=東京・中央
【PJニュース 2010年8月19日】市民団体・中央区立明石小学校の保存を望む会は2010年8月17日に中央区への署名提出及び明石小学校前での抗議行動を実施した。望む会は明石小学校卒業生や近隣住民、建築家などによる団体で、中央区が解体を進める明石小学校の校舎の保存を求めている。

明石小学校は関東大震災後に建造された校舎である。震災の教訓を活かし、子供たちが快適かつ安全に学べるように、当時の先進技術を導入して施工した校舎である。望む会では中央区が十分な説明なく解体工事を進めていることを問題視する。街の宝、東京の宝というべき建物を中央区が率先して壊すことはない。
http://news.livedoor.com/article/detail/4954273/
http://www.pjnews.net/news/794/20100818_7
校舎を保存して、日本初の重要文化財の現役小学校を目指すべきである。校舎の耐震性は問題ない。日本橋高島屋のように重要文化財になることと使い続けることは両立する。歴史ある校舎で学ぶことは、豊かな人格形成につながる。それが「教育の中央区」の方向性に合致する。

リノベーション(保存再生)ならば費用は安く、期間も短期で済む。適切な維持管理によって100年でも使い続けることが可能である。それを検討しないまま壊してしまうことは乱暴である。壊してしまったならば台無しになる。立ち止まって考えるべきと主張する。

日本建築学会も7月9日付で「東京都中央区に現存する復興小学校7校舎の保存要望書」を中央区長などに送付して、保存を求めた。そこでは以下のように明石小学校を重要文化財相当と評価する。

「明石小学校は、昭和初期に鉄筋コンクリート造で建設された「震災復興建築」を代表する貴重な現存遺構であるとともに、日本近代の小学校建築の原型としても位置づけられることから、重要文化財建造物にふさわしい価値(意匠的に優秀なもの、歴史的に価値の高いもの)を備えていると考えられる。」

しかし、中央区は以下のように述べて、要望を拒否した。

「改築計画は、地元の要望を踏まえて、老朽化への対応や機能アップによる子どもたちの教育環境の向上はもとより、防災拠点など地域の核となる学校施設の充実を図るものであり、計画自体を変更するつもりはありません。」(矢田美英・中央区長「復興小学校7 校舎の保存要望書に対する回答について」2010年7月14日)

これに対し、建築学会は改めて保存を要望した。

「特に明石小学校については、記録保存や部材保存にとどまることなく、重要文化財建造物に見合う保存・活用方策をご決断くださいますよう重ねて要望いたします。」(「本会の保存要望書に対する回答に対する見解」2010年7月21日)

このように建築学会と中央区は真っ向から対立している状況であるが、7月15日の中央区議会区民文教委員会では以下のように説明された。

「建築学会として記録を残しておくことと、改築の中で一部保存活用可能な部材を残す工夫をすることを双方で確認」

これに対し、建築学会は事実と異なるとして、公式かつ速やかな訂正・公表を求めた(「本会提出の「中央区に現存する復興小学校7校舎の保存要望書」に関する中央区議会文教委員会の議事内容に対する本会の見解」2010年8月16日)。

中央区は建築学会や望む会らの声に耳を傾けることなく、8月10日に解体工事を開始した。8月12日から16日まではお盆休みで、17日から工事を再開した。最初に内部の配管の撤去の作業、正門前の歩道の切り下げから行い、24日辺りから、正面玄関部分躯体1〜3階を工事車両通行用に先行解体する予定である。望む会では躯体解体に着手するまでになんとか解体を止めるように、様々な働きかけをしており、17日の活動もその一環である。

17日は望む会の呼びかけにより、中央区役所に20名くらいが集まり、区役所に追加署名を提出した。署名数は今回の追加分が520名、累計4237名である。区役所側の対応は非友好的であった。約20名全員で署名の提出に行こうとすると、「(提出に行く人数を)半分くらいにしていただけますか?」と要求し、失笑が起きた。

また、要望書について検討した上での回答を求めたが、「改築を進めさせていただきます」の一点張りであった。これには支援者から「住民の声には耳を傾けないということですか」と抗議の声が出た。また、質問には「今日は署名を受け取るだけ」とし、回答を拒否した。

署名提出後は区役所玄関前で経緯などを改めて支援者に説明した。その後は明石小学校まで徒歩で移動し、玄関前で校舎の保存をアピールした。抗議活動では以下のような文言の書かれたパネルを掲げ、ビラを配布するなどで通行者の関心を集めた。

「明石小学校 重要文化財相当」
「STOP明石小解体」
「壊すのはもったいない」

近隣住民からは「もったいない」との感想が寄せられ、新たな署名も集まっていた。【了】

2010年8月19日木曜日

オーマイニュース炎上史(8)オーマイライフの成否

【PJニュース 2010年8月19日】市民メディア・オーマイニュースは2008年9月1日に、より生活に密着した情報を発信するオーマイライフ(Oh! MyLife)に大幅リニューアルした。
元々、オーマイニュースは先行するJANJANと比較すると個人的な記事を積極的に掲載してきた。また、ソフトバンクが出資したということで当初からビジネス色も強かった。それ故にオーマイライフへのリニューアルは方向性としては、それほど意外ではない。

オーマイライフはリニューアルから約半年後に廃刊となり、結果論では失敗と結論付けられる。しかし、成功の可能性がなかった訳ではない。成功をもたらす鍵は記事が記事を呼ぶ好循環であった。

オーマイニュースでは、市民記者から運営方法に対する注文が多かった。そして編集部が市民記者の要望に応じないと批判された。まるで市民記者の自治により運営することが求められているかのようであった。市民メディアは市民が記者となって記事を発信できる媒体であるが、それは市民記者の自治によって運営する媒体であることに直結しない。この点の自覚が薄いために市民記者に不満とストレスが残る結果となってしまった。
http://news.livedoor.com/article/detail/4954356/
http://www.pjnews.net/news/794/20100811_12
市民メディアが市民記者の自治サイトではないという事実は、市民記者が媒体に対して完全に無力であることも意味しない。市民記者が市民記者たりうるのは記事を書くからである。これまで掲載されていなかった類の記事が掲載される。これが市民メディアに対する市民記者の力である。

もちろん、全ての記事が掲載されるわけではない。地道な積み重ねが市民メディアを形成していく。記事を書き続けることによって、他の記者も参考にする一つのスタイルが形成される。編集部にストレートな提言を出し、受け入れられなかったから絶望するということは少し急ぎすぎているように感じられる。

私はオーマイニュースでマンガのレビューを書いてきた。書評記事があるならばマンガのレビューもあってよいという発想からであった。加えて、マスメディアの報道をニュースと捉える傾向への違和感もあった。身近な見聞を出発点とする市民メディアの意義を文字通りに解釈したためである。

その後、渡辺亮記者が『リングにかけろ2』のレビュー記事を発表するなど、他の記者もマンガレビューを書くようになった。渡辺記者によるとマンガをレビューした拙記事を読まれた渡辺記者が「自分でも書いてみよう」と思われたことが執筆の動機という。読者が記者になる市民メディアならではの展開である。

オーマイライフでは消費者の商品・サービス体験レポートがメインになる。私はオーマイニュースの頃から自分が購入した商品の報告記事を書いていた。そのためにオーマイライフの試験的記事と誤解されることもあった。

しかし、拙記事からオーマイライフ的な記事を選択するならば、純粋な商品紹介記事よりもポイントサービスについて述べた「イトーヨーカドーの商売上手」を挙げたい。これはサービスそのものの説明よりもサービスを体験して発見したことを前面に出している。コメント欄では「自分は○○している」と自分に置き換えたコメントが寄せられた。

商品・サービスの体験談で終始するのではなく、体験による気付きを含める。それが共感や異論を呼び、新たなコメントや記事が生まれ、サイトが盛り上がる。このような好循環がオーマイライフに必要であった。

オーマイライフでは誰もが関心を持ち、何気なく読んでしまう所謂「ニュース」では勝負しないという、あえて厳しい選択を行った。読者である他の市民記者の心を動かすような記事が集まるか。これがオーマイライフの成功要因の一つであった。

残念ながらリニューアル発表時点で多くの市民記者がリニューアルに失望し、去っていった。それはオーマイライフに投稿する市民記者数の激減が示している。リニューアルの時点で記事が記事を呼ぶ好循環を起こすだけの力を失っていた。【つづく】(林田力 『東急不動産だまし売り裁判』著者)

区画整理・再開発の法改正を考えるシンポジウム

シンポジウム「ここが変だ! 区画整理、再開発 —住民発意で「法改正」を考える—」第1弾が2010年8月22日、東京都千代田区の専修大学神田キャンパス7号館3階7311教室で開催される。主催は熊さんハッつぁん法律問題研究会、専修大学行政法研究室、NPO法人区画整理・再開発対策全国連絡会議である。
シンポジウムの内容は以下の通りである。
▼報告 土地区画整理法・都市再開発法改正を議論するにあたって
岩見良太郎氏(「区画・再開発通信」編集委員、埼玉大学経済学部教授)
四十数年余におよぶ各地の住民運動の経験を通して、土地区画整理法・都市再開発法等の改正論議を起こす意義について述べる。
http://www.janjanblog.com/archives/12617
▼現場からの報告 区画整理 — 住民から見た区画整理事業の問題−街並みもコミュニティも破壊する住民無視のまちこわし−
神屋敷和子氏(東京都羽村市�村駅西口区画整理反対の会、NPO連絡会議世話人)
▼現場からの報告 再開発 — 知られざる真実・再開発事業にのっかったら破産する
土井武志氏(横浜市戸塚駅西口再開発借家人勉強会、NPO連絡会議世話人)
再開発とだきあわせの税制がいかに過酷なものか、資産が減り、法によって財産が奪われるという実態を報告し、改正法の課題を考える。
▼報告 区画整理・再開発における秘密主義の実態と情報公開の課題
遠藤哲人氏(NPO法人区画整理・再開発対策国連絡会議・編集委員)
白昼堂々「詐欺まがい」の説得工作が横行し事業化へ。事業化されても違法な事業執行による秘密主義と分断。未だ多くの事業がこの実態であり、必要な法改正の課題を考える。
▼報告 区画整理訴訟の中で 山本志都氏(弁護士)
▼報告 再開発訴訟の中で 渕脇みどり氏(弁護士)
http://npn.co.jp/article/detail/18475440/
http://news.livedoor.com/article/detail/4946047/
東急不動産のブランズBRANZ統一は成功するか
http://news.livedoor.com/article/detail/4951929/
http://www.pjnews.net/news/794/20100815_6
asin:4904350138:detail

オーマイニュース炎上史(7)映画『靖国』後編

オーマイニュース炎上史(7)映画『靖国』後編:林田力
【PJニュース 2010年8月18日】勿論、中には制作過程の問題が『靖国』を語る上で避けては通れない問題であると考える人もいるだろう。コメント欄による活発な議論を求める立場からは、コメントに書くべき内容を規制することは好ましくない。記事の主題とは離れることを認識した上で、それでも『靖国』の製作過程についてコメントで問題提起すること自体は結構なことである。

しかし、記事の主題そっちのけでの論争はコメント欄のあるべき姿から離れている。コメント欄は記事読者の意見交換の場であって、記事の主題とは無関係に映画について思うところを放言する場ではない。
http://news.livedoor.com/article/detail/4951930/
http://www.pjnews.net/news/794/20100811_11
当該記事のコメント欄が過熱した背景は執筆者の塩川記者も論争に参加したからである。記事の主題から離れたものでも相手の問題提起に正面から回答することが塩川記者の誠実さであり、善良さである。しかし、自身の主張する主題を大切にすることも必要であった。コメント欄の展開のために主張されたかったことが曖昧になってしまった。

本記事は映画『靖国 YASUKUNI』を観て、感想を書いたものである。その感想は靖国神社を否定するものではなかったというものであった。『靖国』の制作過程に問題があったか否かは、上述の感想を書く上で全く関係ないことである。

制作過程に問題があったとしても靖国神社を肯定する内容になることがある。逆に制作過程に問題がなかったとしても靖国神社に否定的な内容になることもある。仮に靖国神社の施設管理権を侵害して撮影したという事実があるならば、そこから制作陣は靖国神社を尊重していないとの推測が成り立つが、映画の内容自体が靖国神社を肯定していたかという判断は別問題である。

つまり、あえて誤解を恐れずに表現すれば、制作過程の問題は記事執筆者にとっては、どうでもいい問題である。記者にとっては真剣に答える必要がない問題であり、まともな回答が出なくて当然である。

コメントを寄せる人にとっては是非ともコメントせずにはいられないという問題意識があるとしても、記者にとっては主題とは関係なく、そのようなコメントされても的外れという問題である。本記事のコメント欄では、その食い違いが、食い違いがあることを明確に認識されないまま展開された点が悲劇であった。

記事に対してコメントするからには、記者の言わんとしていることを理解した上で行いたい。同意と理解は別である。記者の主張に同意する必要はないが、読者ならば理解しようと努める必要はある。対象のテーマについて一家言あるからコメントを寄せる場合が多いとはいえ、記者の主張を理解しないで批判コメントを書くならば、ためにする批判に過ぎない。

本来、記事の主題から脱線したコメントを書くことは、自らの理解力や読解力のなさを曝け出すことを意味し、とても恥ずかしいことである。このような現象に接すると現代文の受験勉強は社会人にとって有益なものと実感する。記者が何を主張しているのかを把握しようと努めることが読者として最低限のマナーである。記事を書いているのも生身の人間であり、個性ある個人として相手をリスペクトする姿勢は忘れないようにしたい。【つづく】

2010年8月18日水曜日

小名木川開発の風害防止など陳情

小名木川開発の風害防止など陳情
江東区議会に多数の陳情が付託された。交通渋滞やビル風被害、生活道路への住民以外の車両の侵入など開発による様々な被害の解消を求めている。

東急不動産だまし売り裁判購入編(2)林田力

中田は原告の希望も聞かずにアルス東陽町301号室を勧めてきた。アルスもクオリアも東急不動産のマンション・ブランドである。アルスは当時の東急不動産が主力としていたブランドで、クオリアは都市型マンションに使われていた。
アルスという言葉を最初に聞いた時、原告はドイツ語のアルシュArschを連想させた。これは「しり、けつ」の意味である。正直、住みたくなるようなネーミングではなかった。そもそも原告の目的はクオリア門前仲町であって、アルスではなかった。
一般に門前仲町と東陽町では前者を高いランクに評価する向きが多い。前者は東西線と都営大江戸線が止まるのに対し、後者は東西線のみである。都心へも前者の方が近い。僅か二駅の差ではあるが、東西線の東陽町から大手町までは非常に混雑する。
そのため、都心方面への通勤・通学者にとっては距離以上に大きいものがある。後者は区役所所在地だが、買い物に便利な店舗は前者の方が多い。また、アルスは東陽町とは言うものの実際は東陽町駅と木場駅の中間地点、つまり両駅から最も離れた場所に立地していた。
http://www.janjanblog.com/archives/12598
「クオリア門前仲町を見に来たのですが」
「クオリア門前仲町は完売しました。代わりにこちらをどうぞ」
中田はこのように言ったが、その後の東急不動産の嘘で固められた不誠実な対応を考慮すると、完売したという話も怪しく思えてくる。売れ行きの悪いアルスを押し付けるための方便だった可能性がある。
悪徳不動産業者の手口として「おとり物件」「おとり広告」というものもある。入口の人目を引くような物件で客をおびき寄せておいて、「その物件はないですが、この物件はお勧めですよ」という手法である。
原告にとって居住している門前仲町がベターであったが、東陽町くらいまでは検討範囲であった。実際、既に東陽町にある他社のマンションにも見に行っていた。そのため、原告は説明を受けることにした。
この後、東急リバブル・東急不動産にだまされて、一生に一度あるかないかの高価な買い物で大失敗を犯し、貴重な人生の何分の一かを台無しにしてしまうことになる。それを当時の原告は知る由もなかった。今から考えると、笑顔の仮面を被った不幸の女神に手招きされたのかもしれない。
予知能力を持たない凡人の身には地獄への門が黒い扉を開く響きを聞ける筈もなかった。日本航空123便に乗り遅れ、空港で地団駄踏んだ人がいたとされる。後に群馬県上野村の御巣鷹に墜落した事故を知り、幸運を感謝することになるが、原告はその逆の立場であった。
中田は原告に販売資料を渡し、説明を始めた。
パンフレットでは樹木を連想させる緑色の背景で、以下のように住環境の良さを強調していた。
「豊富な緑にたたえられた「洲崎川緑道公園」に面する3方を道路や公園に囲まれた開放感のある立地です」
「2方向からの通風・採光に配慮した、2面バルコニーやワイドスパンタイプも多数採用しています」
図面集でも以下のように日照のよさを強調していた。
***
上質な暮らしを深める邸宅「アルス」。
豊富な緑にたたえられた洲崎川緑道公園が落ち着きある環境を与えてくれます。
3方を道路や公園に囲まれた独立性の高い立地です。
プライバシーに配慮し快適な環境を常に保つために内廊下を採用しました。
独立性の高い立地を活かした全戸に開放感ある角住戸を実現。風通しや陽射しに配慮した2面採光で、心地よい空間を演出します。
***
これがアルスの価値を形成していることは間違いない。これは原告が転居先に求めていた内容でも在った。
中田は301号室の窓から区立洲崎川緑道公園を望めると眺望の良さを強調した。原告と中田は以下の会話を交わしている。
「この窓を開ければ何が見えますか」
「遊歩道の緑ですよ」
中田は身振り手振りを交えて、窓からの景色の美しさを強調した。しかし、引渡し後一年も経ずに隣地に三階建ての作業場が建ち、301号室の窓が独房のように壁で覆われてしまうことは説明しなかった。隣地所有者が建て替えを東急不動産に説明し、東急不動産側は購入検討者に説明すると約束していたにもかかわらず、である。
数ヶ月で物件の価値を下げる上記情報について、重要事項説明はもとより、契約時を通して一度も説明がなかった。説明が全くなされなかった点については東急不動産側も認めている。契約時に隣地所有者の話についての説明が少しでもあれば、窓の外が今は緑でも、僅かな月日で部屋が真っ暗になることが想像できる。居住者にとって重大な結果が想像つくため、マンションは買わなかった。
中田「遊歩道の緑ですよ」発言について、東急不動産は裁判時になると「眺望などは当時本件建物から見える景色(遊歩道の緑)を説明しただけ」と弁解する(被告準備書面2005年4月21日)。マンション販売時に建物から遊歩道の緑が見えると説明することは、アルスの利益となる事実を説明したことである。

2010年8月17日火曜日

オーマイニュース炎上史(6)映画『靖国』前編

【PJニュース 2010年8月17日】市民メディアにおけるコメント欄の誤った方向性が典型的に現れた記事が塩川慶子記者の「「反靖国」というより、むしろ……」であった。本記事のコメント欄の展開は他の市民記者の記事にコメントを寄せる立場として考えさせるものであった。

本記事は表現の自由との関係で話題になった映画『靖国 YASUKUNI』のレビューである。『靖国』は「反日的」として抗議を受けており、右翼団体などの暴力的な妨害活動を恐れて上映中止を決定した映画館も出た作品である(林田力「『ザ・コーヴ』『靖国』上映妨害は表現の自由の侵害(上) 」PJニュース2010年6月21日)。

ちなみに上述の「反日的」とは反日的と主張する側の感覚に合わせて使用したもので、管見を反映したものではない。私自身は、日本の軍国主義や侵略戦争を批判し、戦争犯罪を明らかにすることが反日とは考えていない。軍国主義や侵略戦争はアジア人民のみならず、日本の民衆をも犠牲にするものと考えるためである。そのために括弧つきで「反日的」と表現した。
http://news.livedoor.com/article/detail/4949585/
http://www.pjnews.net/news/794/20100811_10
塩川記者は映画を観た感想として「とても反靖国の映画とは思えませんでした」と述べる。そして「素材を提供するから、これをたたき台として、よく考えてください」という種類の映画だと指摘した。

一般に右翼団体が抗議した映画となると、それだけで「反日的」な内容であると思い込んでしまいがちである。その意味で塩川記者の感想はユニークである。思い込み、先入観で判断してしまうことの危険を気付かせてくれる。

本記事のコメント欄が過熱した。話題になった映画のレビューであり、主張もユニークなため、多くのコメントが寄せられること自体は予想できる。しかし、問題はコメント欄が『靖国』の制作過程の問題に終始する傾向がある点である。

『靖国』批判者は、出演者の刀匠・刈谷直治氏が出演部分の削除を求めているとの報道などを根拠として映画の制作過程に問題があったと指摘する。私としても指摘されている制作過程の問題が『靖国』を語る上で一つの論点になることは否定しない。しかし、この問題が本記事のコメント欄で長々と議論されることに違和感を覚える。

「8割程度は靖国肯定視線でした」とまで書く塩川記者の感想に対しては、異なる受け止め方をする人も少なくない筈である。実際、稲田朋美・衆議院議員は国会議員向け試写会後に「靖国神社が侵略戦争に国民を駆り立てる装置だったというイデオロギー的メッセージを感じた」と語っていた(「国会議員横ヤリの「靖国」試写会に80人」asahi.com 2008年3月12日)。塩川記者の主張は論争を呼ぶべき内容であるが、コメント欄が記者の問題意識に対応した議論の場となっていないことは残念であった。

コメント欄は、あくまでも記事に付属したものである。特定のテーマについて自由に討論する掲示板とは異なる。本記事の主題は『靖国』の内容が一般に考えられているような靖国神社を弾劾するものではなかったという点にある。『靖国』の制作過程を論評したものではない。その記事に対して制作過程の問題をコメントすること自体が的外れな脱線である。【つづく】
(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』著者)
asin:4904350138:detail

オーマイニュース炎上史(5)光市事件後編

オーマイニュース炎上史(5)光市事件後編:林田力
【PJニュース 2010年8月16日】刑事事件としての光市事件では死刑という量刑が妥当であるかという点が最大の論点であった。犯罪結果の重大性に対する応報として刑罰を考えるならば具体的な動機が何であれ、死刑という結果に影響を及ぼすものではないという主張はもっともである。

しかし、本記事は量刑の妥当性を問題視しておらず、そのような視点から本記事を批判することにはあまり意味がない。但し本記事は「死刑の是非を考える」という特集からリンクされており、その限りで上述の批判は妥当する。

私自身を含む多くの人にとって光市事件の関心事は量刑や、被害者遺族の人権、弁護活動の妥当性であった。従って、それらに触れていない本記事は多くの人の関心を満たすものではない。元少年が意図して殺害したか否かが問題であって、どのような心理状態でいたのかという点に関心を持つ人は少数と思われる。しかし、だからといって本記事に掲載する意義が存在しないことにはならない。
http://news.livedoor.com/article/detail/4947625/
http://www.pjnews.net/news/794/20100811_9
内容的にも人間の行動を性欲面から説明しようとする記者の試みは格別並外れたものではない。ジークムント・フロイトは人間が無意識の世界にある性の衝動(リビドー)に支配されていると主張した。本記事には批判できる点が多々あるものの、記事を掲載すべきか削除すべきかの判断は別である。

市民記者が本記事を削除すべきとコメントする最大の理由は、本記事が掲載されることで媒体(オーマイニュース)への評価が損なわれるのではないか、という点にあると思われる。変な記事が掲載されることで、媒体自体が問題記事と同様のスタンスをとっていると受け止められる懸念である。その結果、同じ媒体に掲載された他の記事についても色眼鏡で見られ、市民記者の自尊心をも貶めるのではないかとの問題意識である。

市民メディアは多数の市民記者によって成り立つ媒体である。既存メディアの従業員記者と比べるならば、市民記者間の目的意識も価値観もバラバラであることを想定している。
特にオーマイニュースは「○○も、××も、みんなで作るニュースサイト」を標榜している。○○や××には「老い」「若き」、「喫煙者」「嫌煙家」、「頭脳派」「肉体派」など対照的な言葉が入る。市民メディアの中でも市民記者間の価値観の多様性を尊重し、多様な価値観に基づいた記事を掲載するプラットフォームであることを意識している。

故に市民メディアに、ある市民記者にとって「とても受け入れがたい」と思われる変な記事が掲載されることは市民記者にとって想定の範囲内の出来事の筈である。優れた記事があれば、変な記事もある。玉石混交が市民メディアの醍醐味である。

だから変な記事が掲載されたとしても、憤慨することも掲載した編集部を責めることも妥当ではない。「記事の見解が怪しからん」からといって、「削除しろ」「このような記事を掲載した編集部は謝罪しろ」と要求することは筋違いである。

市民メディアという存在自体が社会的に認知されているとは言い難い状況では、変な記事が掲載されることで媒体自体の評価が貶められてしまう可能性は否定できない。それに対しては、玉石混交の記事を発表するプラットフォームとしての市民メディアの意義を認知させていくことが正しい対応法である。社会多数派に迎合する記事のみを掲載することが市民メディア編集部の見識ではない。それを市民記者が求めることは市民メディアの自殺行為である。【つづく】

2010年8月16日月曜日

マンションがないことに感動

マンションがないことに感動
今、越谷市の盆踊りに来ています。せんげん台ではマンションが見られないことに感動しました。素敵な景観です。東急不動産だまし売り被害での東急リバブル東急不動産の悪辣さを振り返るとマンションそのものに否定的になります。

スーパーFMW電流爆破20周年記念興行

ターザン後藤選手の率いるプロレス団体・スーパーFMWの電流爆破20周年記念興行が2010年8月20日に新木場ファーストリング(東京都江東区)で開催される。
発表済みの対戦カードは以下の通りである。
・真・下町プロレスVS西口プロレス全面抗争(バトルランブル方式マッチ)
・長瀬館長VSグラン浜田
・スーパーレザー2号VSフレディ・キット&ジェイソン・キット&スーパーブキーマン・キット
メインイベントはストリートファイトデスマッチ有刺鉄線ボード・画鋲デスマッチである。ターザン後藤、シャーク土屋、鶴巻伸洋、鮎川レイナ組とミスター・ポーゴ、松本トモノブ、羽沙羅、ナカタ・ユウタ組が対決する。
http://www.janjanblog.com/archives/12426
元々はビッグバン・ベイダーやスーパーレザーの参戦が囁かれていた。しかし、両者ともスーパーFMW事務所宛てのファックスで来日を拒否、代わりに息子を送り込むと宣言した。
スーパーレザー「米国でバカンスを兼ねて調整中だ。日本に行く時間はない。代わりに息子の二代目スーパーレザーを送り込む。」
ベイダー「今はいろいろあって日本に行く気はない。代わりに息子のジェイシー・ホワイトを8月20日に送り込んでやる。」
これに対し、ターザン後藤選手は「怖がって息子を出して逃げるな」と怒りを露わにした。そして松本トモノブ選手が「二代目レザーフェイスより俺を使ってください」と志願し、上記のカードとなった。
今回のメインイベントの特徴は男女混合タッグとなっている点である。シャーク土屋選手はFMWで活躍し、工藤めぐみ選手の引退試合・電流爆破マッチの対戦相手になるなどの経験がある。そのシャーク土屋選手がスーパーFMW事務所にファックスで声明を届けた。
「以前、羽沙羅がFMW女子やオレについていろいろ言っていると聞いた。羽沙羅!FMWの女子を甘く見るな!これからオマエがナンボのものか見てやる!」
羽沙羅選手は6月26日のスーパーFMW興行では学生プロレス出身の雫あき選手と対決し、ヒールぶりと実力を見せつけた。その力がシャーク土屋選手に通用するのか、一つの見どころである。(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』著者)

2010年8月15日日曜日

オーマイニュース炎上史(4)光市事件中編:林田力

【PJニュース 2010年8月15日】炎上コメント中で特に気になった点は記事の削除を求めるコメントが目に付いたことである。これに対し、平野編集長は掲載理由を回答したコメント中で本記事を「一歩間違えれば自分もそうなっていたかもしれないと読者に内省を促す、"グレー体験者"ならではのオリジナリティのある体験談」と位置付ける。その上で「光市事件判決直後、さまざまな投稿が寄せられるなかで、事件を他人事として論評するだけではなく、自分の問題として考え、議論する一助になると判断」したとする。

コメント欄に寄せられた市民記者の反応は記事を否定するものばかりであった。それ故に「一歩間違えれば自分もそうなっていたかもしれない」と「自分の問題として考え、議論する」ことになったとは言い難い。この点では編集長の意図は通じなかった。

一方で読者が本記事から「自分は元少年や昿野記者とは違う、元少年や昿野記者は向こう側の存在だ」と結論付けたならば、自己の正常性や元少年や昿野記者の異質性を認識したことになる。自分の問題として考えようとした上で、自分ならば絶対にやらないと結論付けたことになり、その限りで本記事は「自分の問題として考え、議論する一助」になった。この意味では意図した方向とは異なるとしても掲載の狙いは達成できたことになる。

光市母子殺害事件が話題になった理由は犯罪の異常性・残酷性だけではない。刑事訴訟手続きについても大きな問題を投げかけた。犯罪被害者・遺族の権利が蔑ろにされているのではないか、被告人の罪を軽くするためならば如何なる弁護活動も許されるのかという点が議論された。

本記事は、それらの問題について全く触れていない。記事中で昿野記者は判決言渡し日の広島高裁に大勢の人がいるのを見て、事件について「新聞やインターネットで調べた」と書いている。ここからは昿野記者は光市事件について、それほど詳しくないのではないか推測できる。被害者の遺族である本村洋氏の苦闘について知らずに記事を書いた可能性もある。この点も私が本記事、さらには記者のスタンスに共感できない理由の一つである。

私は硬直的な司法制度と戦い続けた本村洋氏を尊敬する。私自身、民事訴訟であるが、マンションの売買契約をめぐって東急不動産と裁判闘争をした経験がある(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』ロゴス社、2009年)。
http://news.livedoor.com/article/detail/4946563/
http://www.pjnews.net/news/794/20100811_8
引渡しが終わった不動産取引では契約の白紙撤回が認められることは難しいと指摘されたが、泣き寝入りしなかった。消費者契約法に基づく契約取消しを貫き通し、売買代金の全額返還を勝ち取ることができた。新たな先例に踏み出させることの大変さを実感しているため、本村氏の活動には感服する。

そのような視点の欠片もない本記事は私の関心を満たすものではない。しかし、これは記事のスコープの問題である。私にとって興味深い記事ではないということを意味するにとどまり、本記事が掲載する意義を有するかという点は別問題である。

本記事に意義があるとすれば、特異な犯罪を行った者の心理を明らかにする手がかりを提供する点にある。いかなる動機で犯罪が行われたのかを知ろうとすることには意義がある。少なくとも誰かが、そのような関心を抱くことを他人に否定する資格はない。【つづく】
http://news.livedoor.com/article/detail/4943520/
http://www.pjnews.net/news/794/20100811_6
林田力「オーマイニュース炎上史(3)光市事件前編」PJニュース2010年8月14日
http://news.livedoor.com/article/detail/4945435/
http://www.pjnews.net/news/794/20100811_7
林田力「『NARUTO第43巻』対立と愛憎の筋運びの巧みさ」JanJanBlog 2010年8月14日
http://www.janjanblog.com/archives/12278
林田力「お寺でチャリティ学生プロレス」リアルライブ2010年8月14日
http://npn.co.jp/article/detail/18475440/
http://news.livedoor.com/article/detail/4946047/
東急不動産だまし売り裁判購入編(1)
http://www.janjanblog.com/archives/12347
asin:4904350138:detail

刑法222条は脅迫罪

刑法222条は脅迫罪を定めている。「生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する」とある。ここにいう告知する内容としての「害」はそれ自体犯罪を構成するようなものであることを要しないとするのが通説、判例である。「上司に通報する」とか「告訴する」等の告知も相手を畏怖させるためならば脅迫罪になる(前田雅英『刑法各論講義2版』東大出版会、1995年、90頁)。更に脅迫により「人に義務のないことを行わせ」ることは強要罪に該当する(刑法223条)。

『NARUTO第43巻』対立と愛憎の筋運びの巧みさ

『NARUTO第43巻』対立と愛憎の筋運びの巧みさ:林田力
本書(岸本斉史『NARUTO(ナルト)第43巻』集英社、2008年8月4日発売)は週刊少年ジャンプで連載中の忍者アクション漫画の単行本である。木ノ葉隠れの里の忍者・うずまきナルトらの戦いと成長を描く。週刊少年ジャンプの王道を進む作品であるが、この巻ではナルトの好敵手・うちはサスケが中心になっている。一族を皆殺しにした実兄・イタチとサスケの戦いに決着がつく。そして、うちは一族の悲劇の歴史やイタチの真意をサスケは知ることになる。
この真相が全て説明された区切りのよいところで単行本は終わる。区切りの良い場面で終わらせるために、この巻では頁数が大幅に増加している。第42巻の192頁に対し、この巻は248頁である。それに伴い価格も410円から450円に増加したが、単に雑誌収録分を順々に掲載する以上のコミックスへの思い入れが感じられる。
『NARUTO』で感心するのは物語の筋運びの巧みさである。本記事では2点指摘する。
http://www.janjanblog.com/archives/12278
第1にサスケとナルトの対立である。元々、サスケとナルトは同じ木ノ葉隠れの里の下忍として成長していった仲である。しかしサスケはイタチに復讐するために里を抜ける。これに対し、ナルト達はサスケを里に連れ戻そうとする。この巻でサスケの復讐には一区切りがつけられたが、真相を知ったサスケは完全にナルト達と敵対する道を選択する。
かつての親友と刃を交える展開は多くの作品で使い古されたストーリーである。しかし、親友であるというのは過去の設定であって物語の主軸は現在の対立であり、親友であった状態が長々と描写されることは少ない。
これに対し、本作品の特徴は作品の中でナルトとサスケが一緒であった時期が長いことにある。第27巻までの第一部の大半をナルトとサスケは共に過ごしている。当初は反発しあい、特にサスケはナルトを歯牙にもかけていなかったものの、戦いや任務を遂行する中で互いに認め合うに至る。それが20巻以上にも渡る長い作品の中で少しずつ丁寧に描かれた。その過程を読者もゆっくりと読み進めてきたからこそ、ナルトとサスケの戦いの悲劇性をリアルに受け止めることができる。
第2にイタチ・サスケ兄弟の愛憎である。サスケは一族を皆殺しにしたイタチを深く憎んでいる。しかし、時折出てくるサスケの回想シーンでは優しかったイタチが登場する。ここからは「実はイタチは善人で最後に美しい兄弟愛が見られるのでは?」という予想も成り立った。ところが前巻においてサスケと対峙したイタチはサスケの特殊能力を奪うことが狙いと言い放った。
結局、兄弟愛溢れる展開は見られずに戦いは結末を迎えるが、この巻で過去の真相が明かされる。それが特定のキャラクターによる説明という形で明らかにされる点が特徴である。伝聞であって、必ずしも真実である保証がない。しかも語り手は謎が多く胡散臭いキャラクターであり、追い詰められて真実を吐いたというシチュエーションからは程遠い状況で語られた。
従って、再度どんでん返しがある可能性がある。読者に全ての情報が説明されるのではなく、主要キャラクターが認識した以上の情報は与えられない。だから読者もキャラクターと同じ目線で疑問を抱き、考えることになり、感情移入しやすい。いい意味で読者を裏切る筋運びの上手さを評価したい。

オーマイニュース炎上史(3)光市事件前編

【PJニュース 2010年8月14日】コメント欄の炎上が繰り返されたオーマイニュースの中でも、大きな話題となった記事は昿野洋一記者の「元少年と同じようなことをした私の体験」である。この記事は光市母子殺害事件に関するものである。

自身の少年時代の体験談から、光市母子殺害事件も元少年が性欲に支配されて理性的に行動できなくなった結果ではないかと指摘する。そして「日本には性に対するはけ口があまりにもなさ過ぎる」として、「国の性に対する整備の欠陥についても考えられるべきではないだろうか」と主張する。
http://news.livedoor.com/article/detail/4945435/
http://www.pjnews.net/news/794/20100811_7
非常に衝撃的な内容である。記事には性犯罪被害者の痛みも被害者・遺族に対する同情・共感の姿勢は皆無である。性のはけ口という視点しかなく、女性の尊厳を踏みにじるものと言ってよい。よって本記事に対し、批判コメントが殺到したことは当然であった。市民記者の健全性を示すものと評価できる。批判コメントが多数寄せられることで、媒体としてのバランスが保たれたとの考えも成り立つ。

一方で当時のコメント欄には集団ヒステリーにも近い状態が感じられた。まるで「社会の敵を批判しないものは全て敵だ」と言わんばかりの状況であった。清潔観念、潔癖症的な意向を持つこと自体を問題視するつもりはない。しかし、それを他人に押し付ける、そぐわないものを批判ではなくて否定・抹殺しようとするのは全体主義的であり、恐ろしいことである。

しかも、その清潔観念・潔癖症的な意向というものが自己の中にある信念から出ているとは言い難い点が大きな問題である。当該記事が掲載されることによる世間の反発を恐れている点には、常に他人の目を気にする特殊日本的な集団主義が存在する。

これはRuth BenedictのThe Chrysanthemum and the Sword; patterns of Japanese Cultureが当てはまる。本書において著者は欧米を罪の文化、日本を恥の文化と位置付けました。罪の文化が善悪の絶対の基準を内面に持つのに対し、恥の文化は内面に確固たる基準を欠き、他者からの評価を基準として行動が律されているとする。

当該記事の批判者は批判コメントを投稿した動機として犯罪を憎む気持ち、生命を重んじる心があると主張する。犯罪を憎む気持ちや生命を重んじる心があることは結構である。しかし、その犯罪を憎む気持ち、生命を重んじる心が自己の内面の価値観として存在しているものなのか、疑問なしとしない。

むしろ、多くの人が持っている気持ちだから、ということで、それらの気持ちに基づき批判しているだけでないのか、と感じられる批判コメントが散見された。恥の文化とは内面の価値観を捻じ曲げてまで同調したものでは必ずしもない。世間の価値観が内面の価値観そのものになっているような状態であり、それ故に無自覚的であり、恐ろしい。

本記事のコメント欄では編集部の記事採否の恣意性も批判された。当時、編集部は「死刑の是非を考える」というテーマを組み、光市事件についての記事を募集していた。テーマのタイトルから推測できるように編集部には死刑を不当とする価値判断があるのではないかと指摘された。そして光市事件判決について死刑を当然とする記事を低く評価し、そうでない記事を高く評価しているのではないか、との疑念が提示された。

これに対し、編集部は「できる限り多くの記事を掲載する」方針であると明言している。投稿記事と編集部の採否結果を確認していないために、実際の編集部に上記傾向があるかについて管見を申し上げることはできない。

仮に実際に光市事件判決に否定的な記事を高く評価するという傾向があったとしても、「恥の文化」の観点から説明することは可能である。光市事件判決に肯定的な記事は自己の内面からの声というよりも世間の価値基準に同調したという要素が強く、「どこかで見た意見」であって、独自の思考の跡が感じられにくいとして低く評価された可能性がある。【つづく】
(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』著者)
http://ja-jp.facebook.com/people/Riki-Hayashida/100001406544794
林田力「お寺でチャリティ学生プロレス」リアルライブ2010年8月14日
http://npn.co.jp/article/detail/18475440/
http://news.livedoor.com/article/detail/4946047/

2010年8月14日土曜日

【∬コД口」】オーマイニュース残党ヲチ36

2006年6月28日、韓国発の市民参加型ニュースサイト・オーマイニュースが日本上陸。
2008年9月1日、消費者の体験型記事を主とするオーマイライフとして再出発。
三田典玄記者らが市民記者が作る市民記者のための市民記者のたまり場「OhmyFuse」を立ち上げた。
2009年4月24日、オーマイライフも完全消滅を迎えた。
2009年7月1日、林田力記者が『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』をロゴス社から刊行。
http://yaplog.jp/tokyufubai/archive/1506
【∬コД口」】オーマイニュース残党ヲチ35
http://kamome.2ch.net/test/read.cgi/net/1257824387/
asin:4904350138:detail

オーマイニュース炎上史(2)オピニオン会員廃止

林田力「オーマイニュース炎上史(2)オピニオン会員廃止」
【PJニュース 2010年8月13日】オーマイニュース編集部がネットユーザーの声に耳を傾けないとラベリングされた契機は2006年のオピニオン会員廃止騒動である。この騒動もステークホルダーにとって不幸な出来事であった。ここではコンサルティングが適切になされたのか疑問が生じる。

オピニオン会員とは市民記者登録をせずにコメントだけを投稿できるユーザーである。当時のオーマイニュースでは匿名性の高いオピニオン会員の無責任なコメントで、市民記者が萎縮し、記事投稿を敬遠するという課題を抱えていた。そのためにオーマイニュース編集部はオピニオン会員の廃止を決定した。
http://news.livedoor.com/article/detail/4943520/
http://www.pjnews.net/news/794/20100811_6
ところが、佐々木俊尚氏が外部のメディアで記事「平野日出木さん、本当にそれでいいんですか?」を発表したために騒動が広がった。佐々木氏はオーマイニュースが対価を払って助言を求めたコンサルタントであったが、当該記事でオピニオン会員廃止の内幕を明らかにし、編集部の決定を批判した。これに対し、後日、市民記者のインタビューに応じた平野日出木編集長(当時)は「プロとしての職業倫理」を持ち出して反論した。

この平野編集長の反論はコンサルタントの守秘義務違反という形で解釈された。コンサルタントがコンサルティングの過程で得た情報を基にジャーナリストとして記事を発表することは不当である、という発想である。確かに、この解釈は誤りではない。しかし私は、それが全てではないと考える。

守秘義務違反は重大な問題であるが、コンサルタントへの反論としては不十分である。コンサルタントは守秘義務違反を犯したとはいえ、オーマイニュース編集部の姿勢を具体的に批判した。守秘義務違反を突くだけでは批判に正面から答えず、逃げたと受け止められてしまう可能性がある。

実際、多くのユーザーの関心はオピニオン会員廃止の経緯であって、コンサルティング契約の債務不履行ではない。平野編集長の反論を守秘義務違反としか解釈しなければ「守秘義務違反は分かったから、コンサルティングの批判内容についてはどうなのか」という疑問が残ってしまう。世の中には内部告発のように守秘義務よりも優先されるものもある。
コンサルタントは特定の業務について指導・助言をする専門家である。クライアントは何らかの課題を解決するためにコンサルタントに助言を求める。コンサルタントの使命は顧客の問題の解決につながる有益な助言を提供することである。

オーマイニュースの問題は「匿名性の高いオピニオン会員の無責任なコメントにより、市民記者が記事投稿を萎縮する」ことであった。この問題を理解することがコンサルタントの最初の仕事になる。顧客の問題を正確に理解しなければ、適切な解決法を提示することはできないからである。

これが本件のコンサルティングで行われていたかが疑問である。インターネット空間では無責任な言説が溢れていることは驚くことではない。従って罵詈雑言を浴びたぐらいで萎縮する方がネット・リテラシーに欠けるという見解は一つの見識である。しかし、市民記者が無責任なコメントで萎縮していたことは事実であり、この問題に対する解決にはならない。

無責任なノイズに耐えられないならば市民記者になる資格はないと切り捨てることは一つの考えである。しかし、それは「多くの市民記者に記事を投稿して欲しい」というオーマイニュースの姿勢に反する。そもそもオピニオン会員のために市民記者を切り捨てるという結論は市民記者の投稿記事によって成り立つ市民メディアにとって本末転倒である。

コンサルティング業務はコンサルタントの理想を実現するための実験場ではない。顧客あってのコンサルティングであり、顧客の課題を解決することがゴールである。匿名性の高いコメントも取り込むことがCGM (Consumer Generated Media)のあるべき姿かもしれない。しかし、それはオーマイニュースの課題ではなかった。従ってオーマイニュースがコンサルタントの考えるCGMの理想像に逆行する判断を下したからといって、それを批判することは筋違いである。

平野編集長が持ち出した「プロとしての職業倫理」には、上記の内容が込められていると解釈する。クライアントの課題を無視し、自己の理想を押し付けることはコンサルタントの職業倫理に反すると主張したかったのではないか。
http://news.livedoor.com/article/detail/4944486/
http://npn.co.jp/article/detail/91986890/
私はマンションの売買契約をめぐって東急不動産と裁判闘争をした経験がある(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』ロゴス社、2009年)。最初に私が苦労した問題は、マンションだまし売りを理解してくれる弁護士を見つけることであった。人の話を聞かずに本質から外れた解決策を押し付けようとする弁護士もいた。だから上述のようなコンサルタントへの不満には大いに共感できる。

本件コンサルティングはコンサルタントがクライアントのベクトルを理解しなかったことによる失敗例である。コンサルタントは豊富な専門知識があるためにコンサルティングを委嘱されるが、知識の優位性故に独善に陥る危険がある。顧客第一主義を磨きたいプロフェッショナルにとって、この失敗事例は有効な戒めになる。【つづく】(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』著者)

2010年8月13日金曜日

亀井絵里らモーニング娘。卒業

亀井絵里らモーニング娘。卒業
亀井絵里、ジュンジュン、リンリンがモー娘。を卒業する。特に亀井絵里の卒業は同期の田中れいなや道重さゆみにとって衝撃が大きい。

2010年8月12日木曜日

Re: 社民党・「共産」党とともに「基地反対」を叫ぶ滑稽さ

革新政党が体制内批判派に過ぎないとの御主張には首肯できる点が全くないわけではないですが、それが正しい仮定したとして何をすれば良いのかが見えてきません。
もともと議会制民主主義とは非効率であり、決して望ましい結果をもたらす仕組みではありません。それでも議会制民主主義が広がっているのは、最悪の事態を回避できる制度だからです。
林田力(『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』著者)
http://hayariki.weebly.com/
http://sky.geocities.jp/hayariki4/h/
市民メディアHAYARIKI
http://hayariki-d2.r-cms.jp/

東急不動産だまし売りの怒り

東急不動産だまし売りの怒り
悪徳不動産営業の目に憤怒の炎が宿り、今にも爆発しそうになっていた。原告は改めて悪徳不動産営業の才能に驚いた。原告のような寛大な人間を怒らせてしまうとは。温厚で知られる原告を怒らせることは困難であるのに、まるで鳥が空を飛ぶように悪徳不動産営業は、ごく自然にやってのけた。
原告は外に出た途端、東急リバブルの会議室がいかに息苦しかったかを実感した。

眺望阻害マンション裁判の明暗(上):林田力

マンション購入者が眺望阻害を理由に売主を提訴した二件の訴訟を分析する。
第一に東急事件である。これは私が東京都江東区の新築マンション・アルス東陽町の売主・東急不動産を訴えた裁判である。東急不動産(販売代理:東急リバブル)は隣接地の建築計画を説明せずに販売し、引渡し後に日照や眺望が損なわれた。この裁判において東京地裁平成18年8月30日判決は、東急不動産に売買代金の全額返還を命じた(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』ロゴス社、2009年)。
第二に近鉄事件である。これは超高層マンション「ローレルコート難波」(大阪市浪速区)購入者が売主の近鉄不動産を訴えた裁判である。近鉄不動産はローレルコート難波の分譲後、当該物件の近接地に高層マンション「ローレルタワー難波」を建設した。これによりローレルコート難波からの眺望が損なわれたとして、ローレルコート難波購入者が慰謝料などを請求した。しかし、大阪地方裁判所平成20年6月25日判決は原告の請求を棄却した。
http://www.janjanblog.com/archives/12149
本件は道義的には近鉄不動産が非難されるべきことは明白である。近鉄不動産は生駒山を間近に望む眺望をローレルコート難波のセールスポイントとしていた。ところが分譲から数年後、近接地に高層マンションを建設し、自らセールスポイントとした眺望を破壊する。一生に一度あるかないかの高い買い物をした購入者が怒るのは当然である。しかし、原告敗訴というマンション購入者には厳しい判決になった。
二つの事件は状況が類似するにもかかわらず、結果は逆になった。この二つの事件を比較することで、不動産取引における消費者保護の特徴が見えてくる。本記事では2点ほど指摘する。
第一に不動産会社の悪意である。東急事件では、東急不動産はアルス東陽町の販売前の段階で隣地所有者から、隣地建物がアルス東陽町竣工後に建て替えられることを聞いていた。つまり分譲時に隣地の建て替え予定を知っていた。にもかかわらず購入者に説明せずに販売した。故に消費者契約法の不利益事実告知に該当する。
これに対し、近鉄事件において近鉄不動産が近接地を購入した時期は、原告がローレルコート難波を購入した後である。そのため、ローレルコート難波販売時に近鉄不動産が近接地に高層マンションを建設する計画を有していたとは断言できない。この点を立証しない限り、だまし売りとの結論にはならない。契約締結時に知っていたのに説明しなかった東急不動産が悪質となる。つまり東急不動産の方が悪意の度合いが高い。
第二に重要事項説明に対する対応である。両事件共に重要事項説明で、周辺環境に変化が生じうることを指摘している。東急事件では重要事項説明の場で、購入者が「重要事項説明の周辺環境の記述は隣地建物を念頭に置いているのか」と質問した経緯がある。
この質問に対し、東急リバブルの宅建主任者は「特に隣地建物を指しているのではない。一般的な記述です」と回答した。隣地建て替えを知っていた東急側が、重要事項説明の環境変化を「一般的な記述」と説明したことは虚偽の説明をしたことになる。これは裁判において有力な攻撃材料となった。
一方、近鉄事件では購入者は「近鉄不動産は重要事項説明を形式的に読み上げただけで、購入者は内容を理解していない」と主張した。しかし判決は、購入者が重要事項説明について質問せず、異議を唱えなかったと認定して、重要事項説明を了解の上、売買契約を締結したと結論付けた。
http://npn.co.jp/article/detail/16779626/
http://news.livedoor.com/article/detail/4940171/
重要事項説明は形骸化しており、悪質な不動産業者による責任逃れの口実として悪用されがちな実態は存在する。その意味で近鉄事件の購入者の主張は正当である。しかし、裁判では外形を重んじる傾向があり、「説明されたが、理解していなかった」という主張は通りにくい。この点において、近鉄事件判決は消費者保護の限界を示している。
両事件の判決が明暗を分けた理由をまとめるならば不動産会社の悪質性にある。一方で頭の体操をするならば、近鉄の方が悪質という見方も存在しうる。東急事件では隣接地の建て替え主体は東急とは別の第三者であった。これに対し、近鉄事件では同じ近鉄不動産が近接地に高層マンションを建設した。眺望を「売り」にしておきながら、自ら眺望を阻害した近鉄は、より悪質ではないか、とも考えられる。
この場合に問題が生じる。価値判断では東急事件よりも近鉄事件の方が悪質であるのに、裁判では東急事件では購入者が勝訴し、近鉄事件では敗訴した。より救済の必要性の度合いが高いローレルコート難波購入者が救済されないという倒錯した結果になる。これは真剣に検討すべき問題である。
先ず法的観点からは売買契約締結時の事情が問題になる。マンションをめぐる購入者とデベロッパーの関係は売買契約で規定される。購入者とデベロッパーの法的紛争では一次的には売買契約が問題になる。この点で契約締結時に不利益事実を知っていた東急不動産(販売代理:東急リバブル)と、近接地の建設計画を有していたとは認定されなかった近鉄不動産を比べるならば、東急が悪質という結論は動かない。

2010年8月11日水曜日

新築マンション購入失敗とトラブル共有の重要性:リアルライブ

 今回は、私の新築マンション購入失敗体験を報告する。

 私は2003年6月に東急不動産(販売代理:東急リバブル)から、東京都江東区東陽の新築分譲マンション・「アルス301号室」を2870万円で購入した。

 当時、私は江東区内の賃貸マンションに住んでいたが、下記の問題があり、引越しを検討していた。

 第一に、当該マンションは築年数が古く、窓が少ないため、日当たりが悪く底冷えした。
 第二に、同じ理由から通風も悪くカビが生えた。
 第三に、永代通りという大通りに面しており、車の騒音に加え、飲み屋もあって夜間も酔客で騒がしかった。
http://npn.co.jp/article/detail/16779626/
http://news.livedoor.com/article/detail/4940171/
 引越先は賃貸だけでなく、分譲も検討に含めた。賃貸に比べて分譲が経済的に有利かという点は一概に判断できないが、環境の悪い賃貸に居住していると、可能ならば自分の所有している家に住みたいと考えるものである。

 東急リバブル販売担当者が勧めた301号室は、二面採光・通風が確保されている上、永代通りから一歩奥まったところにあり、賃貸マンションと比べて環境面での好条件が期待できた。加えて販売担当者は、東急不動産及び東急リバブルの大企業としての信頼性を強調した。結果的には大失敗であったが、これが東急物件を購入する決め手となった。

 301号室の販売価格は3060万円であったが、販売担当者は四半期締めの6月中の契約締結という条件で、2870万円への値引きを提案した。私が具体的な話をする前から値引きを持ちかけており、販売価格には二重価格的な意味合いが強かったものと推測する。

 青田売りのアルスは、2003年9月末に竣工し、無事に引渡しが終わった。しかし、引渡しから1年にも満たないうちに301号室の窓が接する隣地で建て替え工事が始まり、日中でも深夜のように一面が真っ暗になってしまった。至近距離に壁が接するため、通風も悪化し、冬場は窓枠に結露が生じるようになった。

 後日知ったことであるが、隣地所有者は東急不動産側にアルス竣工後の隣地建て替えを伝え、東急不動産側は影響がある住戸の購入者に説明することを約束していた。それにもかかわらず、販売時は都合の悪い事実を隠し、だまし売りした。このため、私は消費者契約法(不利益事実不告知)に基づき、売買契約を取り消し、裁判で売買代金を取り戻した(自著『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』ロゴス社、2009年)。

 良好な住環境を求めて夢のマイホームを購入したつもりが、闇のマイホームとなってしまった。不利益事実(隣地建て替え)を知らなかったことが原因である。根本的な問題は、「消費者の信用が第一の大手不動産業者が嘘をつくはずがない」と東急不動産を信頼していたことである。東急不動産側からすれば、だましやすい理想的なカモに見えたのであろう。

 その後、東陽町の隣の南砂町でも、過去に同じような紛争があったことを知り、企業の体質的な問題であると実感した。数年前に東急不動産が分譲した南砂の新築マンションで引渡し後、隣地に高層マンションが建設され、日照0時間になった。ここでも東急側は、販売時には購入者に再開発計画を説明していなかった。

 歴史にifは禁物だが、南砂の紛争を購入時に認識していれば警戒できたかもしれない。悪意をもって、だまし売りする業者が営業していること自体が問題で、消費者が自衛しなければならない状態こそが本来誤りであるが、過去のトラブルを共有することは非常に大切なことである。

 私の購入時と比べると、現在では東急リバブルや東急不動産のトラブル情報がインターネット上を中心として広く流布している。これは好ましい傾向である。私も自身のトラブルを多くの人に伝えるために、微力を尽くすことが責務であると考えている。
(『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』著者 林田力)
http://news.livedoor.com/article/detail/4936890/
http://www.pjnews.net/news/794/20100808_4
東急不動産だまし売り裁判で市民記者から取材
http://news.livedoor.com/article/detail/4939336/
http://www.pjnews.net/news/794/20100810_11
asin:4904350138:detail

『こちら葛飾区亀有公園前派出所160巻』工場の描写に感服:林田力

本書(秋本治『こちら葛飾区亀有公園前派出所160巻』集英社、2008年6月発行)は週刊少年ジャンプで連載中のマンガの単行本である。漫画作品として有数の長いタイトルのため、「こち亀」と省略されることが多い。「こち亀」は基本的に一話完結型のギャグ漫画で、亀有公園前派出所に勤務する中年の警察官・両津勘吉巡査長(ニックネームは両さん)を主人公とする。
「こち亀」の魅力の一つは警察官を主人公としていながら、警察とは無関係な話題が豊富なことである。職業が警察官でなくても成り立つ話題の方が多いとさえ言える。
取り上げる話題は両さんの趣味や特技の多さを背景に、プラモデルやテレビゲーム、漫画、スポーツ、サバイバルゲーム、ベーゴマ、メンコなど多岐に渡る。「こち亀」は1976年から30年以上も連載が続いているが、様々な話題を扱っていることが長期連載を成功させている一因である。
http://www.janjanblog.com/archives/11156
この160巻でも話題は豊富である。サブタイトルにもなっている「海が呼んでいるの巻」では帆船の運転技術が取り上げられた。他にもテレビショッピングや移動型の回転寿司、携帯電話の新機能、コンピュータによる作画などがある。今では使われることの少ない帆船の運転からCGのような最新技術まで幅広い知識・技術を有しているのが両さんの驚くべきところである。
特に面白かった話は冒頭の「工場に惹かれての巻」である。これは工場鑑賞という近時注目されている趣味を扱った話である。工場の建物や配管の質実剛健さや機能美、SF映画に登場する近未来都市のような感覚を愛する「工場萌え」の感覚にとりつかれ、両さん達も工場見学に出かける。
通常の「こち亀」では、このような場合、両さんは対象分野に精通した、かなりのマニアである。しかし、ここではビギナーの位置付けである。見学先の工場で偶然に出会った工場マニアの奥深さには付いていけず、引いてしまっている状態である。このギャップが笑いを誘う。
この話の前提として「工場萌え」が一定のブームになっている現状がある。工場の写真集が売れ、工場見学ツアーも行われている。このような状況をヒントに作者が創作したことは、「工場萌え」の書籍を参考文献として挙げていることから判断できる。
しかし、「こち亀」の素晴らしい点は単に流行の話題を取り上げただけではない。漫画では工場が実に緻密にリアリティをもって描かれている。アシスタントが大変だったと思ってしまうほどである。工場の魅力と迫力を読者に伝わるようにしている。表面的に話題を借用しただけではなく、きちんと漫画の中に取り入れる姿勢には敬意を表したい。
たとえば車の漫画で車、軍艦の漫画で軍艦の描写にリアリティをもたせることは当然である。むしろ最低レベルの条件とさえ言える。しかし一話完結の「こち亀」では、次回は全く別の話題となってしまい、工場鑑賞の話題は二度と登場することがないかもしれない。それにもかかわらず、工場の描写に力を入れている。このような手抜きをしない姿勢が「こち亀」のクオリティを高めている。

『ムクゲノ花ガ咲キマシタ』韓国の度量と日本の狭量

本書(金辰明著、方千秋訳『ムクゲノ花ガ咲キマシタ』徳間書店、1994年)は韓国でベストセラーになった近未来サスペンス小説である。ノーベル賞候補にもなった在米韓国人の天才物理学者の不審死を発端に、気骨あるジャーナリストが朴大統領時代の核開発に迫る。
物語では日本が独島(竹島)の領有権回復を名目に韓国を攻撃するという戦略シナリオが登場する。これに対し、韓国と北朝鮮は協力して核ミサイルを開発し、日本の侵略に応戦する。韓国軍は東京を含む日本の大都市に核ミサイルを撃ち込む能力があるにもかかわらず、わざと目標をそらし、日本に対する警告にとどめた。
日本は竹島を名目に戦争しながら、韓国の経済力を破壊するために工業地帯を徹底的に空爆し、破壊し尽す。そのような被害を受けた後ならば日本の大都市に向けてミサイルを発射して応戦を試みることは当然の対応である。
http://www.janjanblog.com/archives/11978
自国の工業地帯が日本から空襲を受けている状態での韓国政府の度量には外国人ながら評価に値する。本書は日本では反日小説とラベリングされる傾向にあるが、そのような見方しかできない日本社会こそ狭量さを示している。
日本人は他国民を平気で傷つけるが、自国の被害にだけは過剰反応する傾向がある。「自国・自国民が他国・他民族が受けた痛みはいつまでも覚えているが、他国・他国民に対して与えた痛みは忘れてしまう」(佐藤優『国家の罠』新潮社、2005年、119頁)。
むしろ焼け野原から経済大国にしてしまうような前に進むことしかできない能天気な発想を持たない他国民は侵略の傷跡を深く記憶していることを認識すべきある。
(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』著者)

敵をも感化させる主人公『蒼天の拳 第19巻』:林田力

敵をも感化させる主人公『蒼天の拳 第19巻』:林田力
本書(原哲夫作、武論尊監修『蒼天の拳 第19巻』新潮社、2008年10月9日発売)は週刊コミックバンチ連載マンガの単行本である。人気マンガ『北斗の拳』の世界観を継承した物語である。
舞台は1930年代の中国で、北斗神拳第62代伝承者・霞拳志郎(かすみ けんしろう)が主人公である。『北斗の拳』の主人公・ケンシロウの2代前の伝承者で、北斗二千年の歴史上、最も奔放苛烈と呼ばれた男とされる。タイトルにある蒼天は主人公の清々しい生き方を象徴する。
http://www.janjanblog.com/archives/11795
この巻では天授の儀が中心となる。天授の儀は北斗神拳の真の伝承者を決める闘いである。拳志郎は北斗劉家拳伝承者の劉宗武と戦うことになる。しかし、すぐに二人が戦う訳ではない。戦う前に二人で花見をして酒を酌み交わす。戦いの当日には竜巻が起こり、天授の儀を見守るために五爪の龍が光臨する。すぐに戦いを始めずに、天授の儀を盛り上げる展開である。
宗武はナチス・ドイツの将校として登場し、ひたすら争乱を求める奸雄的な位置付けであった。それが拳志郎と出会うことで大きく化けた。この巻では桜の花を見事と感じるような心の余裕も生まれている。単に北斗劉家拳の伝承者だからというだけでなく、人物的にも天授の儀の相手として相応しい存在に成長した。主人公が巨大な敵と戦うことで成長する展開はよくあるが、本作品では反対に主人公が相手を感化させ、成長させる。拳志郎と接することで、蒼天を見るような晴れやかな気持ちになる。
宗武は拳志郎の最後の強敵としても遜色ないが、一方で本作品では未だ決着がついていない強敵として、西斗月拳のヤサカが残っている。ヤサカは極十字聖拳の流飛燕を殺し、宗武を負傷させるほどの使い手として描かれている。何より西斗月拳には北斗神拳始祖シュケンに皆殺しにされたという因縁がある。天授の儀の後には北斗神拳と西斗月拳の因縁に決着が付けられるのではないかと思われる。
しかし、この巻でのヤサカは精彩を欠く。ヤサカは天授の儀の激闘で弱り果てた剣士を倒そうとしているのではないかと北斗曹家拳伝承者の張太炎に嘲笑される。そして太炎に言われるままに天授の儀を見届けることになるが、拳志郎と宗武の動きが速くて目が追いつかない。太炎に「やつらはどこに?」と質問し、場所を教えてもらっていた。
確かにヤサカは飛燕や宗武を圧倒していたが、正々堂々と戦って勝利したわけではない。飛燕との戦いでは少年を囮とし、少年を庇った飛燕を攻撃した。宗武との戦いでは、馬糞の中に潜み、杜天風を倒すことに夢中な宗武を不意打ちにした。戦い方までも踏まえるならば、それほど実力があるようには感じられない。
少なくとも現在の宗武の方が強そうであり、天授の儀の後でヤサカと決着をつけるというベタな展開では盛り下げてしまう危険がある。天授の儀を見届けることで、ヤサカも大きく化けるかもしれない。そのような展開を予想させる巻であった。

2010年8月10日火曜日

東急不動産裁判原告の安息

東急不動産だまし売り裁判原告の安息
東急不動産だまし売り裁判の判決が言い渡された日の夜、原告はマンションだまし売りが発覚した日以来、初めて安らかな眠りについた。

2010年8月9日月曜日

東急リバブル不買運動家の装い

東急リバブル不買運動家の装い
東急リバブル東急不動産不買運動家は飾らない装いなのに、その姿は目を見張るようであった。悪徳不動産営業が、ひどくつまらないものに思えた。悪徳不動産営業に対する不買運動家の口調は、どうしようもない愚か者を相手にしているような感じであった。
まともな企業にとって消費者の怒りよりも耐え難いものは、消費者の失望であった。そして東急リバブル東急不動産は消費者を失望させた。

マンションだまし売り被害者と建設反対運動の連携(上):林田力

【PJニュース 2010年8月9日】私は2003年6月に東急不動産(販売代理:東急リバブル)から新築マンション(東京都江東区東陽)を購入したが、それは不利益事実(隣地建て替えによる日照・眺望・通風の喪失など)を隠してだまし売りされたものであった。

引渡し後に真相を知った私は消費者契約法第4条第2項に基づき、マンション売買契約を取り消し、東急不動産を相手に売買代金返還を求めて東京地裁に提訴した(売買代金返還請求事件 平成17年(ワ)3018号)。東京地裁平成18年8月30日判決は東急不動産に売買代金の全額返還を命じた。
http://news.livedoor.com/article/detail/4934534/
http://www.pjnews.net/news/794/20100808_3
これは消費者契約法で不動産売買契約が取り消されたリーディングケースであり、マンション購入被害者にとって画期的な救済策となる判決である。この経緯を多くの方に知ってもらうために私は本裁判の内容を書籍にまとめて出版した(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』ロゴス社、2009年)。

勝訴した要因には様々なことが考えられる。その一つは自ら積極的に情報収集し、敵である東急不動産の手の内を把握し、東急不動産の主張や証拠の虚偽・矛盾に反論したことである。孫子の兵法「敵を知り己を知らば百戦危うからず」通りである。それを可能にした要因にマンション建設反対運動との連携がある。本記事ではマンションだまし売り被害者と建設反対運動が連携する意義について論じる。

マンションだまし売り被害者と建設反対運動の連携は双方にとってメリットがある。しかし、残念なことにマンションだまし売り被害者と建設反対運動の接点は乏しい。だまし売り被害者はマンションを購入したことで被害に遭った。マンション建設反対運動はマンションの建設自体で被害に遭う。マンションに対する意識が異なることが両者の距離を広げている。

大きな溝は、だまし売り被害者がマンション購入者である点にある。地域環境を破壊し、住民の反対を無視してまで、デベロッパーがマンション建設を強行する理由には買い手の存在がある。それ故にマンション建設反対運動にとってマンション購入者は憎むべき敵となる可能性がある。

この点で東急不動産だまし売り裁判には複雑な事情があった。東急不動産だまし売り裁判ではマンション建設時に東急不動産のために近隣対策を行った地上げブローカーが裁判でも暗躍した。一般にマンション建設反対運動は近隣対策屋に苦しめられている。これがマンションだまし売り被害者と建設反対運動を結びつけた背景である。

以下、マンションだまし売り被害者と建設反対運動の各々について連携のメリットを詳述する。

最初に、だまし売り被害者である。だまし売り被害者はマンションの売主の実態をマンション建設反対運動から知ることができる。意外かもしれないが、だまし売り被害者はマンションの売主をあまり知らない。そもそも消費者にとって不動産の購入は一生に一度あるかないかの買い物である。一見客ばかりであり、過去の経験に学ぶことは難しい。それを見越して不誠実な不動産業者は売ったら売りっぱなしの対応になる。この点は購入経験者を先達として調査するしかない。

より大きな問題は販売代理という分譲マンション市場のシステムによって、デベロッパーが隠されていることである。新築分譲マンションの売主(デベロッパー)は自ら消費者への接客活動を行わず、系列子会社を販売代理として、営業活動を委託する。

たとえば記者は東急不動産のマンションを購入したが、記者が接したのは東急リバブルの従業員であった。売買契約書も東急不動産に対してではなく、東急不動産の代理人である東急リバブルと交わした。最初の勧誘から契約、引き渡しに至っても東急不動産の従業員と接することはなかった。私が東急不動産の従業員を知るのは不利益事実不告知のトラブル対応が長引いた後であった。【つづく】

2010年8月8日日曜日

KWA慈眼寺チャリティプロレス開催:林田力

埼玉県越谷市の慈眼寺で2010年8月9日18時から21時まで、KWA慈眼寺チャリティプロレスが開催される。主催者のKWAは慶應義塾大学プロレス研究会を指す。
お寺でプロレスという珍しい試みである。試合は慈眼寺で行われる盆踊りと交互に行われる予定である。また、試合後に募金を募集し、集められた募金は児童養護施設へ寄付する。
この興行は二部構成で対戦カードは以下の通りである。KWA以外に他団体からも選手が出場する。
http://www.janjanblog.com/archives/11588
第一部
・第一試合:河原のぞみVS雫あき
・第二試合:軍団ひとり(日本大学プロレス研究会OB)VSエロワードネゲロ(SWSガクセイプロレスOB)
・第三試合:剛田高橋VSアクメ将軍(日本大学プロレス研究会)
メインイベント:オパンT武藤&バットナース田中村VSHDTスタイルズ(SWSガクセイプロレス)&オナルドファック(関東学生プロレス連盟OB)
第二部
・第一試合:軍団ひとりVSパイプイス
・第二試合:オパンT武藤&LSDサバイバル論外(SWSガクセイプロレスOB)VSバットナース田中村&ボッキーコングJr(関東学生プロレス連盟OB)
・第三試合:ハヤブサVSフェラクレス高橋
・メインイベント:HDTスタイルズ&オナルドファックVSエロワードネゲロ&雫あき
注目のレスラーは慶應義塾大学の現役女子大生レスラーとして話題となった雫あき選手である。レスリングでは全日本学生選手権、全日本女子オープン選手権ともに準優勝した。得意技はフイッシャーマンズ・スープレックスなどである。
会場の慈眼寺は東武伊勢崎線せんげん台駅が最寄りで、駅から大泊平方循環またはまつぶし緑の丘公園行きのバスに乗り、安国寺入口にて下車し道なりに徒歩約5分である。

家族愛がテーマ『エンジェル・ハート 第27巻』:林田力

家族愛がテーマ『エンジェル・ハート 第27巻』:林田力
本書(北条司『エンジェル・ハート 第27巻』新潮社、2008年9月9日発売)は2010年6月に刊行停止が発表された週刊コミックバンチ連載マンガの単行本である。同じ著者の代表作『シティーハンター』のアナザーワールドにおける続編を描いたハードボイルドである。
冴羽リョウや海坊主(ファルコン)、野上冴子ら『シティーハンター』で馴染みのキャラクターが登場する。一方で海坊主が黒人であるように『シティーハンター』とは全く異なる設定もある。本作品でも『シティーハンター』にあるようなコメディーは健在である。しかし、それ以上に本作品では交通事故死した槇村香の心臓を移植された香瑩(シャンイン)とリョウを中心とした家族愛が主題になっている。
http://www.janjanblog.com/archives/11392
本作品はリョウと香瑩がシティーハンターとして依頼人から請けた仕事を解決していく物語である。数話に渡って一つの事件が展開される。伏線を引き継ぐことはあるものの、事件毎のオムニバス形式である。
この巻では最初から最後まで一つのエピソードが区切りよく収録されている。前巻までは主人公達自身の戦いという側面が強かったが、この巻では依頼人の事件を解決するという基本構成に即している。今回の依頼人は喫茶店キャッツアイの常連客の老紳士である。
20年前に離れ離れになった家族を思う気持ちが涙を誘う物語になっている。台湾マフィアの正道会の過酷な掟が背景にあるが、関係する人物が皆、本性は善人である。そのため、悲しい話でありながらも、人間に対して希望を持てるような読後感が残る。
http://npn.co.jp/article/detail/81176996/
http://news.livedoor.com/article/detail/4932824/
『シティーハンター』も本作品も連載当時の現代を舞台にした物語である。『シティーハンター』の連載は主に1980年代である一方、本作品は2000年代である。この時代の開きは作品にも反映している。携帯電話やインターネットなどのIT技術の普及があるが、本作品で特徴的なのは国際色が豊かになっていることである。
主人公の香瑩は台湾人であるし、新宿には日本のヤクザよりも台湾マフィアが勢力を伸張している設定になっている。この巻の依頼人も正道会のメンバーであり、それ故に異郷である日本で愛した家族への思いが強く感じられる。

2010年8月7日土曜日

二子玉川ライズ反対運動に新展開

二子玉川ライズ反対運動に新展開
環境破壊の二子玉川ライズに反対する住民運動に新たな法的請求の動きがあった。詳細は今後明らかにしていきたい。

マンション仲介広告に注意(4)お詫び掲載:林田力

【PJニュース 2010年8月6日】その後の2008年2月以降、東急リバブル東陽町営業所は営業所のウェブサイトに以下のお詫びを表示した。
********************
- お 詫 び -
平成19年12月28日〜平成20年2月15日の間、弊社ホームページ上に「売中古マンション(所在:江東区東陽1丁目、マンション名:アルス東陽町/3階部分、販売価格3,280万円)」の販売告知を致しましたが、表示内容の一部に誤りがありました。一般消費者の皆様並びに関係者各位に大変ご迷惑をおかけ致しました。 ここに謹んでお詫び申し上げるとともに、訂正させていただきます。
東陽町営業所長 松 本 猛

《 誤表示一覧 》
駐車場料金について ※正しい料金は「30,000(円/月)と32,000(円/月)」です。
12月28日〜1月4日の間 「空無 600(円/月)」と表示。
1月5日〜1月7日の間 「空無 20,000(円/月)」と表示。
1月8日〜2月15日の間 「空無 30,000(円/月)」と表示。

間取図について
(1) 北側洋室6畳の北側窓について ※正しい表示は「窓3ヶ所(2ヶ所/嵌め殺し窓、1ヶ所/外開き窓)」です。
1月4日〜1月7日の間 窓2ヶ所(1ヶ所/嵌め殺し窓、1ヶ所/外開き窓)と表示。1月8日〜1月10日の間 窓3ヶ所(2ヶ所/嵌め殺し窓、1ヶ所/外開き窓)と表示。※正しい表示
1月11日〜2月15日の間 窓3ヶ所(3ヶ所/嵌め殺し窓)と表示。
(2) 北側洋室5畳の出入り口の建具について ※正しい表示は「3連の引き戸(扉)」です。
1月4日〜1月9日の間 「内開きドア(1ヶ所)」と表示。
1月10日〜2月15日の間 「3連の引き戸(扉)」と表示。※正しい表示

その他の事項
(1) 管理会社名について ※正しい社名は「日本ハウズイング株式会社」です。
12月28日〜2月15日の間 「日本ハウズィング株式会社」と表示。
(2) 周辺施設(お買い物)の名称について ※正しい名称は「グルメシティ東陽町店」です。
1月6日〜1月11日の間 「セイフー東陽町店」と表示。
以上です。
********************
http://news.livedoor.com/article/detail/4929867/
http://www.pjnews.net/news/794/20100801_9
錦糸町営業所の虚偽広告に続き、東陽町営業所の虚偽広告も公正取引委員会に取り上げられた。今回も公正取引委員会は社団法人首都圏不動産公正取引協議会において改善措置を講じたとする(公正取引委員会通知書、公取通第202号、2008年5月2日)。

しかし、錦糸町営業所の虚偽広告でも改善措置を講じさせたが、虚偽広告は繰り返された。しかも、駐車場料金が600円という全く同じ虚偽である。上記「改善措置」に実効性のないことが露呈した。

東急リバブルはアルス301号室について専属専任媒介の立場である。東急リバブルの広告ページには媒介契約の種別は掲載されていないが、「Yahoo!不動産」には表示されていた。専属専任媒介とは売主から直接売却を依頼され、自社で調査した内容を広告に記載する立場である。他の業者からの誤った情報を鵜呑みにしてしまったという言い訳は許されない。

東急リバブルが広告作成時に記載内容が事実であるという誤った認識を抱いていたために虚偽広告になったのか、虚偽広告であることを自覚した上で誤った内容を掲載したのか、という点は大きな問題にはならない。事後的には前者であると言い訳するに決まっているからである。

東急リバブル広告の虚偽内容は真剣に調べれば全て確認できる問題であり、間違える筈のない内容である。それにもかかわらず虚偽広告となっているということは調査していないことを意味する。東急リバブルとしては事実確認をせずに広告を作成したことになる。不正確な広告を出すことよりも、調査を惜しむ手抜きの利益を優先させた。そこには広告内容が事実でなくてもいいという悪意がある。ここに東急リバブルの悪質性がある。
しかもアルス301号室は新築分譲時の購入者が消費者契約法第4条第2項(不利益事実不告知)に基づき、売買契約を取り消した物件である。販売時に不利益事実を説明しなかったことが取消しの理由である。

また、既に東急リバブル錦糸町営業所では駐車場料金などで虚偽広告を作成しており、公正取引委員会が首都圏不動産公正取引協議会に改善措置を講じさせている。

以上の経緯を踏まえれば、東急リバブルとしては間違いがないように細心の注意を払うべき物件の筈である。虚偽内容の中には高く売らんがために物件を良く見せようとするものがある一方で、基本的な調査不足としか思えないようなものもある。

もし本件虚偽広告が悪意によるものではなく、過失に過ぎないならば、すぐに気付いて訂正すべきものである。しかし、現実は異なり、他社の広告チラシに使用されるほど虚偽内容が流布した。しかもアルス301号室の広告掲載中にも不正確な修正を繰り返している。
東急リバブルには消費者に正確な事実を伝える意識も能力もないとしか思えない。2007年3月頃には3000円を越えていた東急リバブルの株価は今では1000円を切っている。サブプライム問題の影響だけとは言えまい。

東急不動産だまし売り裁判に対し、東急リバブルは2007年10月に「本件を踏まえまして、不動産取引における紛争の未然防止を再徹底し、お客様へのより一層の質の高いサービスを提供していけるよう、努力して行く所存でございます」とのお詫び文を自社ウェブサイトのトップページに掲載した。

不利益事実不告知で売買契約が取り消されたアルス301号室で、消費者を惑わせる虚偽表示を行うところに東急リバブルの無反省な企業体質がうかがえる。東急リバブルの「お詫び」が内実を全く伴わない表面だけのものに過ぎないものであることを虚偽広告が雄弁に物語っている。

ほとぼりが冷めると「お詫び」を跡形もなく削除するところも同じである。東急不動産だまし売り裁判の「お詫び」は2007年11月には削除された。「お詫び」は遅くとも2008年3月27日には削除された。消費者に正確な情報を伝えたくないという東急リバブルの企業体質には心底、驚かされる。【つづく】

2010年8月6日金曜日

林田力「マンション仲介広告に注意(2)東陽町営業所の虚偽広告前編」

【PJニュース 2010年8月4日】東急リバブルによるアルス仲介虚偽広告は錦糸町営業所だけで終わらなかった。東急不動産だまし売り裁判では原告の請求通り、東急不動産から原告に売買代金が返還された。アルス301号室の所有権は東急不動産に戻され、アルス301号室は東急リバブル東陽町営業所の専属専任媒介で売りに出された。ところが、その仲介広告にも虚偽があった。

虚偽広告は東急リバブルのウェブページ上で遅くとも2007年12月28日には公開された。ウェブページに加え、不動産流通促進協議会(オープンマーケット)統一様式による広告資料にも虚偽が表示された。これは不動産会社への資料請求でもらえる資料であり、ウェブ広告よりも詳細な情報が記載されている。
http://news.livedoor.com/article/detail/4925003/
http://www.pjnews.net/news/794/20100801_7
東急リバブルの広告表示の誤りは大きく5点ある。

第一に駐車場料金である。実際は月額で機械式駐車場の上段32000円、下段30000円である。しかし、広告では600円、20000円、30000円と不正確な表示を繰り返した。実際よりも安く見せているため、消費者の期待を裏切ることになる。これは錦糸町営業所の虚偽広告と同内容である。東急リバブルは同じ虚偽を繰り返していることになる。

東急リバブル錦糸町営業所と東陽町営業所では営業所が異なる。それにもかかわらず、同じ虚偽内容で広告することが信じ難い。前回の虚偽広告についての反省が営業所間で共有されていないことがうかがえる。そもそも反省していない可能性もある。

逆に事業所が異なるのに同じ虚偽記載となる点は会社ぐるみで虚偽広告のテクニックが共有されていることをうかがわせる。この種の問題が起きると担当者の問題としてトカゲの尻尾切りとなりがちだが、東急リバブルの虚偽広告については一担当者の問題と矮小化できないことが明らかである。

第二に洋室(6畳)の窓の間取り図表示である。東急リバブルのウェブページでは2008年1月4日に新たに外観写真、間取り図、地図、キッチン・リビングの室内写真を追加した。この間取り図の窓に虚偽がある。洋室(6畳)には窓が3箇所ある。そのうちの1箇所が外開き窓で、2箇所が羽目殺し窓(FIX)である。ところが、広告では2点の虚偽がある。

1.実際は窓が3つあるが、広告では当初、2つしか表示しなかった。間取り図では6畳の洋室の西側の壁に窓が2つ設置されている。片開きの外開き窓が一つと羽目殺しの窓が一つである。しかし、実際は羽目殺し窓の北側にもう一つ、羽目殺し窓が設置されている。

2.外開き窓を羽目殺しの窓として表示した。間取り図を修正して窓の数を3つにした後で、何故か外開き窓が羽目殺し窓にデグレードした。

また、修正前の間取り図では壁に対する窓の大きさも実物と比べて小さくなっていた。窓の数の虚偽と合わせると、窓を小さく表示して目立たなくしているように感じられる。
正確な窓の数や形状、大きさは新築分譲時の図面集にも記載されている。東急リバブルは新築分譲時の販売代理であり、知らない筈のない事実である。

一般論としては採光や眺望を可能にする窓の数が多い方が物件の魅力が増す。また、通風を可能にする外開き窓は羽目殺し窓よりも好ましい。窓も大きい方が評価は高い。それにもかかわらず、東急リバブルが仲介広告で窓を隠した理由として、以下の2点が考えられる。

先ず洋室の窓から数10センチ先に建物ができたため、窓が無意味になった。アルス東陽町竣工時は窓から洲崎川緑道公園が眺望できたが、その後すぐに301号室に面する隣接地に作業所が建設され、窓が建物で塞がれる状態になった。

東急不動産(販売代理:東急リバブル)は、この状態になることを把握していたが、新築分譲時には説明しなかった。反対に「二面採光・通風」をセールスポイントとして販売した。引渡し後に真相を知った記者は消費者契約法(不利益事実不告知)に基づき、売買契約を取り消した。今回、アルス301号室が売りに出されたのも、契約取消しによって、東急不動産に返品されたためである。この経緯があるため、東急リバブルが洋室の窓を強調したくないと考えた可能性がある。

次に洋室の窓の結露の問題がある。アルス301号室の洋室の窓では冬場に結露が発生した。窓ガラスの表面や窓枠上部に無数の水滴が付着し、ポタポタと下に垂れ落ちてくる。窓のサッシが水溜りになり、あふれて流れ出てくるくらいであった。窓枠の下にタオルをしき、吸収させるほどであった。

東急リバブルには洋室の窓の数を減らした動機には、なるべく窓に目立たないようにすることで結露の問題にも気づきにくくしたかったためと推測できる。【つづく】

議員定数削減は日本社会の非歴史性を悪用
http://news.livedoor.com/article/detail/4925014/
http://www.pjnews.net/news/794/20100802_10
「2ちゃんねる」で軽装富士登山オフ
http://npn.co.jp/article/detail/06032674/
http://news.livedoor.com/article/detail/4926343/

2010年8月5日木曜日

さいたま市で地区計画推進請願

さいたま市議会で地区計画推進請願採択
地区計画の推進を求める誓願が、まちづくり委員会で全会一致で採択されました。採択を歓迎します。

議員定数削減は日本社会の非歴史性を悪用

【PJニュース 2010年8月4日】菅直人首相は2010年7月30日の記者会見で、国会議員の議員定数削減を主張した。具体的には衆議院の定数を80、参議院の定数を40削減する方針に沿って8月中に民主党内の意見をとりまとめ、12月までに与野党で合意したいとする。これは非歴史性という日本人・日本社会の悪癖に乗じたものである。

削減対象の議員定数は比例代表が想定されており、少数意見の圧殺になる。また、削減理由は「国会議員が身を切ることも必要」とされるが、高額な議員報酬・秘書給与や政党助成金に手をつけずに比例代表議員のみを削減することは筋が通らない。強烈な批判が出ることは当然であるが、反対者も目の前の議論にだけ目を向けることは相手の土俵に乗っかってしまう危険がある。
http://news.livedoor.com/article/detail/4925014/
http://www.pjnews.net/news/794/20100802_10
日本人・日本社会には過去を水に流すことを是とする非歴史性という悪癖がある。三歩歩いたら忘れてしまう鶏のような愚かしい性質である(林田力「日本社会の非歴史性が問題だ」PJニュース2010年6月26日)。

そもそも小選挙区制のデメリット(死票が多い)は、衆議院議員選挙に小選挙区制を導入する際に散々指摘されたことである。それ故に有権者の民意を正確に反映できる比例代表制と合わせ、小選挙区比例代表並立制が採用された。小選挙区制の推進者も単純小選挙区制では合意を得られないから並立制で妥協したという経緯がある。

もし比例定数を削減するならば、小選挙区と比例代表のバランスによって政権交代のダイナミズムと少数意見も含む民意の反映を両立させようとした並立制の制度趣旨が損なわれる。制度は全て何らかの意図があって導入されたものである。制度を変更しようとするならば、原点に戻って検討しなければならない。

小選挙区制のデメリットについて何ら解消策が出されていないのにも関わらず、議員歳費削減という別次元の問題から比例定数削減を正当化する。これは過去の経緯を無視した短絡的で乱暴な議論である。残念なことに日本では目の前の火を消すことばかりを考えてしまう日本人の悪癖を利用して、あまりに多くの物事がなし崩し的に進められてきた。

サッカーでボールが飛んだ方向に全選手が一目散に殺到することは、全力で頑張る姿が大好きな特殊日本的精神論者には心地よいシーンである。しかし、それは下手糞なサッカーである。反対者こそ制度の導入趣旨に遡った深い議論が必要である。【了】(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』著者)

「2ちゃんねる」で軽装富士登山オフ
http://npn.co.jp/article/detail/06032674/

2010年8月4日水曜日

埼玉県警の警部が水泳大会撮影

埼玉県警の警部が水泳大会撮影
埼玉県警の警部が水泳大会を主催者に無断で撮影していた。ビデオカメラは警察の備品で、警察官の公私混同による典型的な不祥事である。

小説インターネットプランナー

小説インターネットプランナー出版
東急不動産だまし売り裁判著者が「小説インターネットプランナー」をオンライン出版した。東急不動産だまし売り裁判は、マンションだまし売りを描いたノンフィクションだが、今回はフィクションである。

2010年8月3日火曜日

林田力「『BLOODY MONDAY Season 2 絶望ノ匣』」

本書(龍門諒原作、恵広史作画『BLOODY MONDAY Season 2 絶望ノ匣(パンドラノハコ)第1巻』講談社、2009年)は週刊少年マガジンで連載中のサスペンス漫画の単行本である。『BLOODY MONDAY』はSeason 1が週刊少年マガジン2009年20号(4月15日発売)で完結した。半年後の2009年46号(10月14日発売)からSeason 2の連載が開始した。
Season 1では高校生ながら天才的なハッカーである高木藤丸(三浦春馬)が、そのハッキング能力を駆使してテロリスト教団に立ち向かった。裏切りの連続による息をつかせぬ展開が話題になり、三浦春馬主演でドラマ化された。Season 2では主人公達が高校を卒業した2年後の設定になっている。
http://www.janjanblog.com/archives/10908
天才ハッカーとして活躍した藤丸であるが、平凡な日常では霞んでいる。勉強も数学以外はダメな浪人生である。Season 1で自分がハッカーであるばかりに親しい人々を事件に巻き込んでしまった自責の念からコンピュータに触ることも止めたと冒頭で説明している。前に進むばかりではなく、後ろを振り返ることができる点は主人公としてポイントが高い。ブランクが空いた主人公という設定は少年漫画の第二部の王道であるが、第1話では復活の兆しさえ見えない。
「BLOODY MONDAY」は頭脳派漫画として週刊少年ジャンプに連載された「デスノート」と比較されることが多い。「デスノート」になく、「BLOODY MONDAY」に存在する要素として、家族との絆と過去との因縁がある。Season 1では犯人視された父親の無実を証明するという面があった。また、Season 1で対決した宗教団体は過去にも藤丸が国家転覆計画を暴いている。また、藤丸の親友・九条音弥と教団参謀Jも異父兄弟の関係であった。
Season 2では新たなテロ組織が登場するが、第1話の時点で家族との絆と過去との因縁が伏線にする展開が登場している。現在に至るまでの空白のエピソードが予想もつかない「BLOODY MONDAY」から目が離せそうにない。
(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』著者)

2010年8月2日月曜日

東急不動産だまし売り裁判と供託

東急不動産だまし売り裁判と供託
法務局は形式審査しかしないので、実体法上、供託の要件を満たしていなければ、たとえ供託されても何の効果もない。東急不動産だまし売り裁判の東急不動産がそれを行い、原告から否定され、自ら供託金取り戻しを余儀なくされた。

東急不動産代理人の証拠送付時期の嘘

裁判官「被告証拠説明書差し替え版の方は?」
井口弁護士「8月半ばに発送しました」
原告弁護士「半ばではなく下旬です。受取書に8月24日と日付が入っています」
裁判官「乙第5号証と乙第7号証がある。乙第8号証がないのは?」
井口弁護士「差し替えだから。差し替えたものだけです」
裁判官「差し替えた証拠は枝番を付けただけ」
井口弁護士「はい。中身が変わったら差し替えにならない」
原告「乙第5号証はページが増えています」
井口弁護士「76頁と77頁は最初からあったものです」
原告代理人「76頁はなかったでしょう。こちらが指摘して付けたものです」
「そうでしたっけ」
井口弁護士はとぼけた。
原告代理人「そうですよ。型ガラスの性質は76頁に書いてあります」
原告「77頁はガラスの切り方が中心で、それだけでは何も分かりませんでした」
http://news.livedoor.com/article/detail/4915779/
http://www.pjnews.net/news/794/20100711_26

2010年8月1日日曜日

東急不動産だまし売り裁判提訴の決意

東急不動産だまし売り裁判提訴の決意
原告の真意は、はっきり言って金銭ではない。東急リバブル東急不動産の騙し売りに基づく契約を維持することが正義に反するという想いで満たされている。
東急リバブル東急不動産の不誠実極まりない対応で原告が味わった悔しさは、金銭では氷解できない。東急不動産に主張したいことは無数にある。強引な販売方法、契約後のトラブルにおける顧客対応の悪さ、不誠実、嘘で固めた回答、居留守、たらい回し、時間稼ぎ等である。
原告は東急不動産に真実を直視させたかった。屈服しない力は意思から生まれる。正々堂々と真正面からこの状況に挑み、勝利することが求められた。原告が完全に事実に根ざしており、東急不動産が嘘をついているのだから、戦わないわけにはいかなかった。己の生き方に重きをおく原告にとって、譲れない選択であった。
これは正対悪の問題である。人間たるものはすべからく己の生に何か価値あるものをつけ加えねばならない。単純な職業生活を超えた何かを。原告ができる一番大きなことは、これである。原告のような消費者が東急リバブル東急不動産のような悪徳不動産業者に一生に一度あるかないかの買い物で騙し売りされるのを食い止めることであると悟った。
http://www.mybookle.com/indiv/bookler/733

東急不動産弁護士が東急コミュニティー配布管理規約に難癖

井口弁護士「この管理規約には発効年月日が書かれていない。原本とありますが、本当の管理規約ですか」
管理規約が購入者に配布されたのは契約締結時である。その時点ではアルス管理組合は発足しておらず、管理規約の発行年月日は書けない。それを承知の上で東急不動産は購入者に配布した筈である。東急不動産の弁護士が上述の質問をすること自体がおかしい。承知していながら難癖をつけようとしているのか、偽りの担当者である大島聡仁からしか話を聞いていないために本当に知らなかったのかの何れかである。
http://news.livedoor.com/article/detail/4913295/
http://www.pjnews.net/news/794/20100711_25
原告代理人「この状態で配布された。まだ管理組合は成立していないから日付が入っていない」
井口弁護士「新しく日付の入ったものが別にあるということですか」
原告「購入時に渡されたものがこれで、他に配布はされていません」
裁判官「配布されたのはいつですか」
原告代理人「契約を締結した2003年6月26日です」
裁判官「その頃は、隣地はまだ建替えられていなかった」
原告「はい」
裁判官「『一部に』とありますが、他の窓は曇りガラスなのですか」
井口弁護士「裁判官、西側も曇りガラスならば光は入ってこないでしょう」
裁判官「そうではなく、南側はどうなのですか」
原告「バルコニーになっています」
裁判官「他に曇りガラスを使っている住戸はないのですか」
大島「南東が5階まで曇りガラスになっています」
「南東は住居と接しており、4階まで曇りガラスになっています」
原告は大島の嘘を訂正する。即座に嘘を指摘され、大島は顔を紅潮させた。首の筋肉が強張り、顎が重そうに震えた。

東急不動産だまし売りへの全面的な反論

原告代理人「甲第42号証は被告主張及び証拠に対する全面的な反論となっています」
井口弁護士「これを読めば他の証拠の関係が分かるというものですか」
原告代理人「はい。証拠番号も振っておけば、より分かりやすいですが」
裁判官「原告の文書での主張の方は?」
原告代理人「訴状の通りです」
裁判官「被告の反論は?」
井口弁護士「正直申し上げて、一週間で全てを読むことはできませんでした」
原告代理人「それはそうでしょう」
「お時間をいただきたい」
原告代理人「やむを得ないことです」
井口弁護士「前回、被告の主張は隣地所有者との経緯を主張しました。今回、新しい証拠も出ています。先ず裁判所が争点整理をするのはどうでしょう」
裁判官「担当者がいろいろ出ていますが、その陳述書は?」
井口弁護士「出すことはできますが、訴訟の範囲に議論があります。どの範囲まで関係するのかという問題があります」
http://news.livedoor.com/article/detail/4913295/
http://www.pjnews.net/news/794/20100711_25
林田力「東急コミュニティー解約記(13)引継ぎの杜撰」PJニュース2010年7月30日
http://news.livedoor.com/article/detail/4915779/
http://www.pjnews.net/news/794/20100711_26
林田力「東急コミュニティー解約記(14・終)リプレースの効果」PJニュース2010年7月31日
http://news.livedoor.com/article/detail/4918241/
http://www.pjnews.net/news/794/20100711_27
林田力「『FAIRY TAIL 第1巻』魔法ファンタジー」JanJanBlog 2010年7月31日
http://www.janjanblog.com/archives/10771
林田力「『全壊判定』マンション購入が怖くなる」JanJanBlog 2010年8月1日
http://www.janjanblog.com/archives/10870
asin:4904350138:detail